半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第52話

2022-12-02 08:28:11 | webブログ

バレエ教師の半澤です。

平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、水曜日、金曜日の
夕方5時20分は子供の初級、夜7時から中級レベルのレッスンです。
土曜日は朝11時からのレッスン、夕方6時です。ポアントもあります。
日曜日と祭日も朝11時から初級のレッスン、ポアントもあります。

皆さま、お待ちしております!

ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)

私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/

連絡をお待ちしてますね!

2022年12月27日(火曜日)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。


Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

バリエーションは白鳥の湖からオデット2幕からのバリエーションです。
王道中の王道!クラッシックの極みと言えるほどの素敵な踊りを皆さんと!
男性陣は「眠りの森…」からデジレの王子の踊りです!そして海賊、
フランツなども交えます。
さ、やりましょう!!

連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
1985年 12月 極寒対応の素晴らしき寝袋!
第52話
12月も半ばを過ぎた。レッスンの後、マリネル氏が
「クリスマス休暇の間も各々ダンサーとして自己管理
をするように!」と注意事項を言い終えると、
入れ替わりに秘書が順番に秘書室に来るようにと
伝えた。「どうしてだろう?」ブルティーニが
英語で「クリスマスボーナスが貰えるんだよっ!」
とルンルンしている。「ボーナスだって?やった~っ!」
1年間で12ヶ月分の給料の他に1カ月分余分にボーナスが
あって、そのうち3分の2は夏に、3分の1がクリス
マスにボーナスとして出るらしい。
ショージには思いもよらなかった事である。嬉しさで
いっぱいになった。

 冬休みになり、あらかじめ用意していた荷物を
持つと旅行サービスセンターに行ってみた。インター
レイルという1ヵ月の列車旅行のオープンチケットを
買った。店員に「特急料金は含まれておりません」と
注意を受け、レッジオエミリアの駅に来ると、
「5分後にミラノ行きの列車がプラットフォームに
入ります!」という慌ただしいアナウンスが流れた。
ショージはこれから列車で旅に出るのだ。

3日掛けてスイス、オランダと旅をした。オランダの
首都、アムステルダムではヘット国立バレエ団の公演を
見た。その素晴らしさが目に焼き付いた。「このバレエ団に
入りたい…いつかここにオーディションをしてみたい!」
その後イギリスに船で渡ったのたが、残念な事に入国は
出来なかった。ショージの貧相な格好と片道切符がまたもや
入国審査で許されなかったのだ。それだけではない。
イギリスのパスポート検査官から「あなたはこの国の地を
踏む事は許されない。そしてこの2人と共にオランダへ送り
返します」と警察官に腕を握られ、まるで犯人扱いされて
船室に戻されたのだ。

船の前にキャプテンが立っていたが、警察官2人が
目配せするとキャプテンも頷いた。ショージは心の中で
叫んだ。「僕は何もしていない!どうして犯人扱い
するんだ!?」オランダに着くとこの警察官は
ショージから離れて行った。ショージはイギリス大使館に
行き、この扱いに抗議をしたが「運が悪かったのですね…
諦めてください。稀にこういった事があるのです。」
と言われただけであった。

この時、ショージは初めてイギリスに来た際、檻の付いた
独房に入れられた事を想い返した。「そうだ…僕は
ロンドンを離れる前に誓ったはずだ…二度と片道切符で
イギリスには行かないと。なのに何故、僕は学習しない
男なのか…」肩を落として再びアムステルダムの街中まで
戻って来た。

「これからどうしよう…」地図を見ていると一つの場所に
目が留まった。「シュツットガルトか…」そこには有名な
大きなバレエ団があった。「よし、行ってみるか!」
再び列車に乗りシュツットガルトに向かった。
アムステルダムの市内からシュツットガルトバレエ団へ
電話したのだが繋がらなかったため、もう直接訪ねる事に
した。シュツットガルトに到着し列車から降りると寒さで
手がかじかんだ。

「まだまだ旅は続くのだけれど残りのお金はどれくらい
あるんだろう?」財布を出して中身を確認してみた。
「これではあちこちに行くのにはとても心許ないな…」
夜中だと言うのにショージは劇場方面へと歩いて来た。
そして劇場の位置を確認すると、また歩きながら寝る所を
探さなければならない。すると目の前に割合大きな公園が
現れた。ショージはバッグをベンチに置いて少しの間
休憩する事にした。
(つづく)