半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第55話

2022-12-06 08:13:29 | webブログ

バレエ教師の半澤です。

平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、水曜日、金曜日の
夕方5時20分は子供の初級、夜7時から中級レベルのレッスンです。
土曜日は朝11時からのレッスン、夕方6時です。ポアントもあります。
日曜日と祭日も朝11時から初級のレッスン、ポアントもあります。

皆さま、お待ちしております!

ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)

私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/

連絡をお待ちしてますね!

2022年12月27日(火曜日)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。


Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

バリエーションは白鳥の湖からオデット2幕からのバリエーションです。
王道中の王道!クラッシックの極みと言えるほどの素敵な踊りを皆さんと!
男性陣は「眠りの森…」からデジレの王子の踊りです!そして海賊、
フランツなども交えます。
さ、やりましょう!!

連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
マリシア・ハイデ…シュツットガルトバレエ団の芸術監督
第55話
午前6時頃、異常なほどの寒さで目を覚ますと雪が
雨に変わっていた。ショージを包んでいる寝袋は、
ヨーロッパアルプス連峰の極寒にも対応出来るほどの
保温性に優れているが、防水性には対応していな
かった。上半身はずぶ濡れで寝袋もグッショグショ
になった。 急いで寝袋から脱出するとこれを
仕舞うのに一苦労した。寝袋は畳んで仕舞うのは
御法度だ。ランダムに押し入れなければならない。
ところが水分を含んでしまったせいで空気が圧縮
出来ないのだ。
 
兎に角、何とか仕舞いきると、温かいコーヒーを
探しにうろつきながら、駅まで戻った。駅は流石に
早くカフェも開いており、公衆手洗い所でまず歯を
磨きティーシャツを変えて顔を洗った。クロワッサン
とコーヒーで一安心だ。「ああ、温かい…」だが
「ありゃっ!?」首の調子が変であった。「あまりの
寒さで骨まで変形したのかな…?」時間を潰しながら、
マッサージしてもやはり首は真っ直ぐにならなかった。

「これじゃオーディションの時に回転のピルエット
どころか、まともにレッスン出来るのかな… 」
劇場までやって来て中に入れてもらった。まだ早かった
のだがカンティーン(劇場内の関係者用のレストラン)
でまたコーヒー。早速着替えると、バレエザール
(バレエ練習所)で念入りにウォーミングアップを
しても、ガチガチに凍っていた体とひん曲がった首は
真っ直ぐになりそうもない。「ああ…ちゃんとホテルに
泊まっていたらな…」 バレエ団のダンサーたちが
続々と入って来た。「さあやるぞ!」と意気込みだけは
凄いのだが、それでも首はひん曲がったままだった。

カテゴリーAランクのバレエ団!

何とかレッスンを終えると、秘書を通して、芸術監督の
マリシア・ハイデに挨拶をしにディレクター室に入れて
もらった。マリシアは、静かな笑顔で、「どうぞ
そこにお掛けください」とショージを促した。静かに
日本語で「コノバレエダン、アキガ アリマセーン…」
ショージも釣られて「あー、そうなんですね…」と
日本語で返した。後は英語で「新しいダンサーを
雇用する時はフランスのモナコで教鞭を執られている
マリカ・ベゾブラーゾバ先生の所の出身者しか
取らないないのです」とマリシアは説明した。

この時、ショージは内心で「えっ!マリカ・ベゾブ
ラーゾバだって!?その先生は確か、僕がイギリスの
ロイヤルバレエ学校のオーディションの後に、メール・
パーク校長先生がフランスに電話してくれた先生じゃ
なかったか!ああ…僕の運命は一体、どうなっているの
だろう…」深い溜息を吐いた。

ショージは事前の連絡もせず突然やって来た事を詫び、
レッスンを受けさせてもらえた事に感謝し礼を言うと
劇場を後にした。やはり良いバレエ団でレッスンすると
「また頑張らなきゃ…!」と心に火が灯り、胸が
熱くなった。

初めての冬休みはこうして終わりを告げた。アムステル
ダムからフェリーでイギリスに行って、イギリスには
入れて貰えなかったあのとんでもないハプニングやら、
オランダ国立バレエ団の凄さが身に沁みた。シュツット
ガルトの公園の大樹の穴の中のゲジゲジ…等々辛い事も
あったが勉強になる事もたくさんあり、こんなに楽しい
休みになるとは思いもしなかった。今度は一気に
南のイタリアへ帰還しなければならない。
(つづく)