半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第115話

2024-10-13 07:46:42 | webブログ


バレエ教師の半澤です。
火曜日から土曜日までの朝は11時からレッスンやってます。
水曜日と金曜日の5時20分からは、小学生を対象とした
レッスンをやってます。
夜は火曜日から金曜日まで7時からです。土曜日は夕方の6時からです。
祭日は月曜日も他の曜日でも朝11時からです。


皆さま、お待ちしております!


ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)


私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/



連絡をお待ちしてますね!


2024年12月28日(土曜日)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。


Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。


スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。


バリエーションは「バヤデール」から「ニキヤの登場」シーンのバリエーションです。
男子も自分の好きなヴァリエーションしましょう!
さ、やりましょう!!


連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
友だち作り
第115話
例えば何処の国であろうが誰であろうが、劇場の門前で
ダンサーたちと一瞬で友達になれる人はいるだろうか?
仮にここがスイスやイギリス、またはフィンランドだと
したらまだ可能性は少しだけでもあるかもしれないが、
ここはソビエト連邦のど真ん中のモスクワだ。共産圏の
人々には笑顔など無いのだ。そして強烈に寒く、知らない
人間なんかと一瞬でも時間を潰す人はいないだろう。


共産圏では自分が暮らすのに必死で、他人の事なんかに
構っている余裕は無いに違いない。「さてどうしたものか…
仮に知らない人間が僕に話しかけ来たら僕は直ぐに
友だちになれるだろうか…訳の分からない外国人で
見かけが貧相で実に怪しい風体にしか見えないだろうな。
しかも話す言葉が「あ~、う~…」の連発でまるで
大平元総理大臣みたいじゃないか…う~寒気がして来た!
さ、本気で考えなきゃ…どうやって話し掛けようか…。」


ショージ空想の中でどのようにダンサーたちに声を
掛けたら良いのかシミュレーションしてみた。「ハーイ!
How are you!元気かーい?僕は君と友だちになろうと
思ってここにこうしているんだよ!君はどう思う?さ、
友達になろうよっ!」


「これじゃ精神科に行った方が友だちではなくて、仲間が
たくさん出来るに違いないか。こんな訳も解からない
小さな変人を相手に止まってくれる人はいないかもな。
あっ!来た来た、あれは女性バレリーナだな…それにしても
随分と大きな女性ダンサーだな、ちょっと最初は男性の
ダンサーに話しかけるとしよう。」


女性ダンサーがショージの前を通り過ぎる時、ショージの
身長を遥かに超えているのを茫然としながら上目づかいで
見送った。「今日はアンドリスは来ないのかな?彼が
来れば話しが一番早いのに。おっ、あれもダンサーだな、
よしっ、男だぞ!あの人…ん?ダンサーか?背中が丸く
なっているけど、足が外股だし…兎に角、話し掛けて
一刻も早くチャンスを作らなきゃ…!」


世界バレエコンクール金メダリスト


向こうからやって来た男性ダンサーが関係者入口に
近づいてくるにつれて、その容貌がはっきりして来た。
この極限の寒さの中だというのに帽子もシャプカも
被っていない。そしてその男は若くはなかった。
40歳くらいか。頭の髪は前頭葉に辛うじて少し生えて
はいるが、後頭部の髪が肩まで長く「落ち武者」の
ばさら髪みたいだ。しかもギトギトの油の様な物で
べったりとしている。


男がショージの直ぐ傍まで来た時にその顔はまるで鬼の
様に怖い顔で死神の様な冷酷さをショージは感じ取り、
話しかけるどころか顔を見るのも怖くなった。ショージが
顔を向こうに背けようとした刹那、彼にギラっとした目で
瞬間見られた時には背骨がゾワ~ッとし、悪魔にでも
見られた様な怖さを全身で感じた。


男が離れて行く時にショージはその後ろ姿を横目で見ながら
「あー、話しかけなくて良かった…ふー」と溜息が出た。
(つづく)



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