時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

野良猫と飼い猫

2022年12月27日 | 日々の、あれこれ

 

野良猫が人間に保護され、飼い猫になる場合がある。

野良猫と飼い猫では、その環境は大違いであろう。

 

外出してあちこちを歩いていると、野良猫を見かけたりすることがあるが、その姿を見かけるだけではわかりづらいが、野良猫が生きていく環境は中々過酷だろうと思う。

もっとも、野良で生きていく場合の過酷さは、猫だけに限らないとは思うが。

野良で生きていくのは弱肉強食の環境。それは自然の中でも、都会でも変わらない。

 

時々私が野良猫を見ていて、ふと思うことがある。

それは、野良猫にとって飼い猫というのはどういう存在で、同時に飼い猫にとって野良猫はどんな存在なのだろう・・・ということ。

 

 

なにせ野良猫だと、自分に餌をくれる人間でもいない限り、いつ餌にありつけるかわからない。狩りが得意な野良猫ならまだしも、狩りが下手な野良猫だと、餓死もありうる。

実際、餓死する野良猫はいるようだし。

 

ケンカの弱い野良猫だと、テリトリーをつくったり守ったりすることもできない。

 

野良猫には野良猫社会があるようで、そこでは地域のボス猫もいるようだ。

 

冬は寒く、夏は暑い。野良だと、気候的な影響はもろに出る。

「雪やこんこ」という童謡の歌詞には、雪が降ると「犬は喜び庭かけまわり、猫はこたつで丸くなる」という歌詞があるが、それでいくと猫は寒さには弱いかもしれない。

だとすると、特に冬場は野良にはしんどいはず。

また、狩りが得意な野良猫であっても、冬は虫などはあまりいないはずだし。

 

野良だとダニなどの影響で、病気持ちの猫が多いという。

なんでも、野良猫の9割強が何かしら病気を持ってるという。

猫エイズとか猫白血病とか。

 

その点、飼い猫だと、野良に比べ環境は天国と地獄かもしれない。

なにせ人間に飼われていると、まず餌の心配はしなくていい。これだけでも相当大きいはずだ。

しかも、貰える餌はキャットフードなど、猫の味覚や健康や栄養状態を考慮した餌を貰える。

人間の家の中はエアコンがあるので、夏の暑さも冬の寒さもしのげ、快適に過ごせる。

 

本人・・・ならぬ本猫は不本意かもしれないが、風呂にも入れてもらえるので、衛生状態の問題も少ない。

時には、医者にだって連れて行ってもらえるので、怪我してもケアーしてもらえるし、健康状態もベターでいられる。

野良に比べたら至れり尽くせりに思える。

 

最初から飼い猫だった猫には、そのありがたみは「あたりまえ」かもしれないが、野良から飼い猫になった猫など、そのありがたみを感じたりするだろうか。

 

最初から飼い猫だった猫は、基本的に外に出してはいけないと言われる。特に都心では。

なにせ、外に出て、ツワモノの野良猫とケンカして勝てるとは思えない。怪我だってするはずだ。

また、外に出ることで変な病気にかかるリスクもあるし、猫以外のリスクにさらされる場合もある。犬、カラス、車などだ。

 

だが最初から飼い猫だった猫は、外の過酷さも知らないまま、もっぱら人間の家の中で、ヌクヌク(?)過ごせるのだ。

 

だが、野良から飼い猫に転職した場合、野良時代に持っていたテリトリーが気になったりしないだろうか。

外を自由に動き回った経験があるゆえ、家の中でじっとしてられるだろうか。

きっと、外に出してほしくて、ドアをひっかいたり、ドアを開けるように飼い主に要求してくるだろう。ニャアニャア鳴いて。

 

野良あがりの飼い猫には、ドアに猫用の小さな専用ドアが必要になる・・と考える人はそこそこいるようだ。

実際、野良猫を飼い猫にした知人たちは、皆玄関に猫専用のミニドアを作って、室内と外を出入りできるようにしていた。まあ、田舎暮らしの知人だけどね。

じゃないと、猫が外に出て行く時や帰ってきた時、いちいちドアを開けてやらなければならなくなる。

そうなると、散歩が必要な犬に迫るぐらい世話の手間がかかることになる。

 

まあ、本当は野良猫出身であっても、飼い猫になったのなら家から外に出さないほうがいいのだろうけど。

だが、野良出身の猫に、それを我慢できるだろうか。

 

 

・・ここまで書いてきてふと思ったが、人間に飼われ、しかも猫専用のドアを設置してもらった「野良あがりの飼い猫」が、猫の立場になって考えてみれば一番恵まれてるのではないか。

 

野良上がりなら、野良時代のたくましさも持ってるだろうし、運動能力もあるだろうし、実戦の狩りだってできるだろう。少なくても生粋の飼い猫よりは。

なおかつ飼い猫になったことで餌も気候も病気も心配ない。

ましてや猫専用のドアから自由に室内と屋外を行き来できるなら、自由さも兼ね備えている環境にいることになる。外を自由に歩き回ることもできる。

野良猫たちの集会にも参加できる。

 

野良猫と飼い猫の「良いところ取り」なのが、「猫専用のドアを設置してもらっている、野良あがりの飼い猫」ではないか・・・と私は思えてならない。

 

とはいえ・・飼ってる側にとってみれば、飼い猫が自由に外に行けるようにすると、せっかくの飼い猫を危険にさらすことになる。

車にひかれたり、病気をもらってきたり、怪我したり。

時には、どこかの飼い猫に婿入りしたり嫁入りして、元の飼い主の家に戻ってこなくなる場合もある。

また、完全室内飼いにしてると、何かの拍子に脱走してしまう可能性もある。

たまに飼い猫の捜索願のチラシを見かけることがあるが、それなどは完全室内飼いの猫が脱走してしまったのだろう。

 

 

いったん人間に飼われる体験をした猫は、捨てられたり脱走して野良に再び戻ってしまったら、再び人間に飼ってもらいたくなるのだろうか。

もしそうだとすると、人間に飼われたことがある野良猫が人間に慣れていて、見知らぬ人間がいきなり自身をなでなでしてきてもいやがらないのは分かる気がするのだが・・。

自分を捨てた人間というものに恨みでも持ってなければ。

 

 

 

もし人間に飼われたことがある猫が野良に戻ってしまい、再び人間に飼ってもらいたくなるとしたら、彼らの心境はこんな心境なのかニャ?↓

 

「よかったら、僕を飼ってほしいニャ」

「人間に飼われてた頃は楽だったニャア」

「人間の家では夏は涼しかったし、冬は暖かで、快適だったニャア。遠い目・・」

「雨でも降ったら、餌をくれる人間の所に行く途中で濡れてしまうもんニャア」

「濡れるのは本能的に嫌なのニャ。あと、風が強いのもちょっと・・」

「ってことは、雨が降ったら餌にありつけないこともあるもんニャ。雨のバカニャロウ!」」

「外ではやはり夏は暑いし、冬は寒すぎるニャ!特に冬は辛いニャ。」

「キャットフード、また食べたいニャア。あれ食べ慣れたら、他の食べ物食べられなくなるニャ。とはいえ、たまに生の魚なども食べたいけどニャ。」

「時にはチュールや缶詰だって食べさせてくれたもんニャア。あれ、うますぎニャ!」

「今は残飯をあさるか、気まぐれで人間にご飯をもらうことがあるぐらいだもんニャア。しかもそれってあまりあてにはならないもんニャア」

「外ではケンカが強い猫がいて、いじめられるニャ。特にあのボス猫、怖いニャ・・」

「テリトリーを守るのは下手したら命がけニャ・・」

「外は危険がいっぱいニャ。車のライトに照らされると目がくらむニャ。そのせいで仲間が車にはねられて何匹も死んでいったもんニャア」

「あ、でも風呂だけは嫌だったニャ・・。あと、医者で注射をうたれるのは風呂より最悪だったニャア。飼ってもらえるのは嬉しいけど、風呂と注射だけは、考えものだニャア」

「でも、きっと飼い猫のほうが、長生きできそうニャ。できれば15~16年は生きたいもんニャア。野良猫だと長生きできそうもないもんニャア・・・くすん。」

「病気や寿命で死にそうになったら、ちゃんと飼い主さんの目の届きにくい場所に移動して死ぬから、また誰かに飼ってほしいニャ。そのためニャら、可愛い鳴き声だって出しちゃうニャ。ほれ、ニャ、ニャ。スリスリ~~」

「優しい人間は気まぐれで餌をくれることがあるし、時には頭をなでてもくれるニャ。特に腰のあたりをなでなでされるの大好きニャ。でも、飼ってくれるまでは中々いかないんだよニャア」

「なでてくれるのは好きニャが、あまりしつこいのは苦手かニャ」

「猫語がわからない時は、僕の尻尾の動きや、声色で察してほしいニャ。僕は声色を相手によって使いわけてるのニャから。」

「僕は犬とちがって、同居人に順位なんてつけないニャ。」

「飼ってくれたら、たまに狩りで捕まえたものをご主人さんにプレゼントするニャ。僕の狩りの実力を見せたるニャ!」

「あ、でも飼い猫に転職したら、家から出してもらえなくなる場合もあるみたいニャ。その場合、室内だけで僕は我慢できるかニャア・・・。外を自由に歩き回れるのは、晴れてる日はやはり楽しいもんニャア。」

「だから、飼ってくれたらうれしいけど、自由に外に出れるようにはしてほしいかニャ。なにせ僕は野良猫出身だし。わがままかニャ?でも、猫族って基本的にわがままなのニャ。わかってほしいニャ。」

「じゃないと、脱走してしまうかもしれないニャ。」

 

 

猫にとって、厳しくて危険も潜む屋外であっても自由気ままに過ごせる「野良猫」と、餌も気候も健康もケアーしてもらえる代わりに室内から外に出れない「飼い猫」と、どちらがいいのだろう。

飼い猫でありながら外にも自由に出れるおいしい立場ではなく、もし上記の2択しかないのだとしたら、彼らが人間と会話ができて、その2択のうちどちらかを自分の意思で選べるとしたら、どちらを選ぶのだろう。

 

もしかしたら・・基本は野良猫で、人間に飼われることもなく、地域のボス猫的な存在で、安全なテリトリーを持ってて、狩りもうまく、ケンカも強く、餌は特定の人間が確実にくれる・・・そんな立場が一番おいしいのかもしれない。都合のいい時だけ、人間を利用する・・・みたいな。

 

 

彼らにとっての優先順位は、どうなのだろう。

 

  • 餌(水を含む)
  • 自由
  • 気候対策(暑さ、寒さ、雨、風、雪など)
  • テリトリー
  • 安全な寝場所
  • 健康状態
  • 集会
  • 繁殖
  • 狩り
  • ケンカの強さ(力関係)

 

猫専用のドアを設置してもらってる「野良猫出身の飼い猫」は、上記のかなりの要素をクリアしていることになるのだが。

元野良猫だと、自由度もかなり重要な要素だとは思える。

 

とりあえず・・

 

野良猫は飼い猫をどんな目で見て、どんな思いをもってるのだろう。

飼い猫は野良猫をどんな目で見て、どんな思いをもってるのだろう。

 

誰か、猫語を話せる人、いませんか?

そのへん、聞いてみてほしい。

巷では、猫語を人間語に翻訳するアプリもあるようだが、あれってどこまで正確なのだろう。


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2 コメント

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Unknown (キャプテンゼロ)
2022-12-27 21:53:00
野良猫と飼い猫の違い、これは猫がこの世に産まれ
母猫から、独立するまでの養育環境で決定されるのではないでしょうか?
すなわち、野良猫の子猫は空腹なら自分で獲物を追いかけ仕留め
獲物を喰らう時、子猫の脳内には多量の報酬系のホルモンが分泌され
多幸感を感じているでしょう。
かたや、飼い猫の子猫ならば優しい飼い主さんが
母猫以上に、身の周りの世話を焼いてくれます。
屋外で、野生の厳しい生存競争に晒されることなく室内飼いで
飼い主さんに、モフられて多幸感を感じているでしょう。
自分が産まれ育った環境こそが、その個体にとってベストなのでは。

猫は、犬と異なり他の野良猫や飼い猫には、無関心の事が多いようです。
繁殖期や餌をめぐる野良猫同士の喧嘩があったり、
夜間に空き地で猫の集会があるそうですが、なんとなく群れているだけで
おしゃべりするわけでもなく、自然にお開きになるようです。
返信する
Unknown (だんぞう)
2022-12-28 14:18:02
猫の世界はシビアで、生まれた子猫に対して、親猫かその子に生き延びる見込みがなさそうだと判断した場合、育児放棄して見捨てることもあるそうです。
だとすると、子猫を取り巻く育児環境はかなり大きいでしょうね。
見捨てられた子猫は、人間に保護でもされない限り、生き延びていくのは難しいでしょう。

もしも優しい人間に保護されたら、その猫にとっては人間は親同然でしょう。

でも、人間に保護されればいいけど、人間に気付かれなかったりして保護されないまま死んでゆく子猫も多いんでしょうね。

猫同士は互いにあまり関心がない…という説は聞いたことあります。

猫集会の動画を見たことがありますが、確かに単に群れてるだけのようにも見えました。
不思議な習慣ですよね。
それとも猫同士にしかわからないコミュニケーションでもあるのかなあ。
そればかりは猫になってみないとわからないのでしょう。
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