時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

あれが、あの! 「つぶやき岩」の洞窟の実物だ!

2015年01月30日 | 

ドラマ「つぶやき岩の秘密」の舞台を行くシリーズ、その5。

ドンドン引きで心が浸食され、潮騒の道で波風にあたり、地下要塞で圧迫され、三戸浜海岸でのどかな気分になり、諏訪神社で埋もれようとしている抜け穴を見つけ、一面の畑の平野で癒された私は、その後、宿に辿り着いた。

 

今回の旅行のテーマ上、今回の旅行で泊る宿は、ここでなくてはならない・・・そんな宿だった。

宿の名前は観潮荘。

 

なぜ今回の旅行で泊る宿は、ここでなくてはならなかったか。それには明確な理由があった。

 

この宿は、「つぶやき岩」のほぼ正面にあり、オーシャンビューの客室や風呂からは、つぶやき岩が見える・・・・そんな場所に建っているからだ。

 

たとえこの宿がどんな宿だったとしても、今回の旅行では私はこの宿に泊るであろう。

 

行ってみて思ったのだが、この宿は、家族向けの宿で、家族連れが安心して泊まれる宿だった。部屋は大半が埋まっていたが、子供連れが多かった。

 

 

この宿にチェックインし、部屋に案内されてる最中、私は宿のスタッフに、「この宿の客室からは、つぶやき岩が見えるんですよね」と言いながら歩いた。

宿のスタッフは「つぶやき岩の秘密」という作品は知らないようだった。

私が言ったセリフは、スタッフにとってちょっとプレッシャーだったと見え、部屋に案内されて窓から見える景色を見た瞬間、「おお!、見える!」と私が言ったら、なにやらスタッフは安堵していたようだった。

 

私としても、そうでなければ困るし、宿の予約をする時に、海が見える部屋にしてくださいと念を押していたので、窓から「つぶやき岩」が見えないと、この宿に泊った意味がなくなる。

なので私は、部屋に案内されて、いの一番に窓の外の景色を見たのだが、窓からつぶやき岩が見えた時は嬉しかったし、今回のこの旅行のテーマ上、この宿にしてよかったとつくづく思った。

 

宿は海沿いに建っており、私の案内された部屋はオーシャンビューで、眼下に海が広がっていた。

右側にはヨットハーバーが見えた。

紫郎が白ひげさんに出会ったヨットハーバーも、この近くにあるようだ。

 

 

目の前の海の対岸はずっと崖みたいな地形が続いており、部屋のななめ左の方向の崖に、あの!

あの、ドラマでさんざん見ていた、つぶやき岩の洞窟があった。

 

 

ドラマの中で、紫郎は1人で船を漕ぎ、あのつぶやき岩の洞窟に来ていたのだ。

 

海に落ちる、切り立った崖のとある場所に、自然浸食でできた大きな洞窟があり、その洞窟の中に入ると、洞窟の中の岩に波の音がかぶさり、その音は・・・紫郎にとっては、亡くなった母親のつぶやく声のように聞こえた。それで、ドラマの中で、紫郎があの洞窟の岩を「つぶやき岩」と呼んでいたのであった。

 

部屋の窓から見える海を見てると、あのつぶやき岩の洞窟はけっこう目立つ。

しかも、崖や、近辺の家との対比で見ても、洞窟はけっこう大きい。

 

あの洞窟に入るには、船でも出さなければいけなそうだ。それはドラマでもそうだった。

 

ところが・・これは後で気付いたことだが、洞窟のそばの桟橋みたいなところに、人がいるのが分かった。

それは、この洞窟をズームで撮った写真をモニターしたら、良く見ると人がいるのが見えたからだ。その人たちは、洞窟をジ~ッと見つめているようだった。

 

あの人たちはどうやってあそこまで行ったのだろう・・。

 

↓ よく見ると、洞窟の・・・この写真では向かって右にある消波ブロックの先端に、人がいるのが分かる。なにやら、洞窟の様子をうかがっているようにも見える。

 

 

 

そういえば、あの洞窟の前には、船がプカプカ浮かんでいた。洞窟の入り口の前の海で、まるで洞窟の中の様子をさぐるかのように、海面に浮かんでいた。

 

かなり長い時間、その船は、洞窟の入り口正面,にとどまっていた。

もしや、消波ブロックの人たちは、あの船で来たのだろうか・・??

 

 

もしくは、陸からあの桟橋に行ったのだろうか。見れば、桟橋の近くには、プライベートビーチみたいな、ごくごく小さな浜みたいなものがあり、そこには建物もあった。なので、きっと、その家のあたりから行けるのかもしれない。

 

ちなみに、ドラマでは、カメラは洞窟の中に入り込み、洞窟内の様子も、船を漕いできてこの洞窟に上陸する紫郎少年の姿も、映し出していた。

なので、このドラマが制作された当時の、洞窟の内部からの眺めはある程度視聴者にも分かるようになっていた。

 

 

私の今いる宿は、海をはさんで、この洞窟のまん前なのだ・・。

 

 

さて、宿の窓からしばらくこのつぶやき岩の洞窟を見ていた私は、その後視線を少し左にずらしてみた。

すると、海の上に小さな岩が見えた。(洞窟のすぐ前の岩ではない)

 

その小さな島は、ドラマでは謎解きのヒントになった「鵜の島」であろう。

 

↑ ドラマ内の、鵜の島。

 

白ひげさんの家は、その「鵜の島」の正面あたりにある崖の上あたりにあったようだ。

見れば、白ひげさんの白い家に似た家があるのが見えたが、それは白ひげさんの実際の家とは別物であろう。

少なくても、白ひげさんの本物の家は、とうになくなっているらしいからだ。

 

 

 

 

 

ちなみに、ドラマに出てきた白ひげさんの家は、これ。↓

 

 

つぶやき岩の洞窟は、宿の風呂場からも見ることができるし、また、宿の隣にある「油壺マリンパーク」からも見ることができる。

マリンパークの展望台から見る「つぶやき岩の洞窟」は、私が客室の窓から見たのとはまた別の角度からのアングルになる。

 

↑この「寄った」写真では、ドラマの中で小林先生の弟・晴雄が登った崖の様子も、よく分かる。ドラマの中で晴雄が登るために崖に打ち込んだハーケンは、今も残っているらしい。 この写真を撮った時も、洞窟の前には小さな船がうろついていた。皆、あの洞窟はよほど気になるのかな・・。

ちなみに、この洞窟のむかって右側の崖の途中に、ドラマの序盤で紫郎が怪しい男を見かけていた。そのシーンを見たとき、私はその男を演じていた役者はけっこう腰が引けて崖にしがみついているようにも見えたが、実際腰が引けるのも当然だと思った。

この切り立った崖を見ると、その男を演じてた役者さんだって・・そりゃ怖かっただろう。こんな崖の途中に立たなければならなかったのだから。一歩間違えば・・ドボ~~ンと海に落ちるか、あるいは下の岩に落下するからだ。

この崖を見れば、足場が悪かったのは容易にわかる。

 

 

 

 

さて。後で宿の人に私は思わず聞いてみた。

「海をはさんで、この宿の正面にある洞窟(つぶやき岩の洞窟)には、何か名前があるのですか?」と。

すると、あの洞窟には特に名前はないらしい。

 

さらに私は、「昔のNHKの少年ドラマ「つぶやき岩の秘密」のロケの舞台になったのが、このあたり一帯であり、あの洞窟はドラマの中でも超重要な場所でした。その洞窟の正面にあるこの宿は、最高の立地だと思います。もし機会があったら、DVDなどで「つぶやき岩の秘密」をご覧になるといいと思います。もしかしたら、宿の「売り」にもなるかもしれませんよ」と伝えた。

 

まあ、古いドラマだし、今ではこのドラマを知らない人が多いのは仕方がないことだろう。

だからどこまで「宿の売り」に出来るかどうかは、実際には未知数ではある(笑)。

ただ、「つぶやき岩の秘密」のカルトなファンがこの宿に泊ったら、正面にあの洞窟が見えることに、感慨深いものを感じるはずだと思う。最高のロケーションだ。

 

 

個人的には、地元では「名もない洞窟」になっているあの洞窟には、現在名前がついていないのならいっそ「つぶやき岩」という地名(?)を与えてもいいんじゃないかと思う。

 

 

今回の「つぶやき岩の秘密」のロケ地巡り、行けなかった場所は、まだある。

やはり、今は無くなっているとはいっても、白ひげさんの家のあった場所には行っておきたいし、できれば、ズバリ!「つぶやき岩」の洞窟にも入ってみたい。まあ、あの洞窟に入るのは、時期が限られそうだが。

地下要塞などは、もう少し中を探索してみたい気もするが、ちょっと不気味ではあるので・・どうしようかなあ(笑)。

せっかくなので、白髭神社にも行っておきたい。

あと、紫郎の家のあった場所にも。もっとも、そのものズバリな紫郎の家は、今ではもう無いだろうが・・。

紫郎が白ひげさんの家に行く時に登っていた坂道は、今回の旅で私は通ったと思う。だが、写真を撮りそびれたのは無念。

 

また、あくまでも「つぶやき岩の秘密」のロケ地にこだわったので、行けなかった名所もある。

 

そのへんは、またいつかこの地に来た時に訪ねてみたい。

幸い、東京住まいの私にとっては、着やすい場所であり、それこそ日帰りでも来れる場所なので。

 

 

ドラマの終盤で、白ひげさんは紫郎に期待と共に希望を託した。自身のそれまでの人生への決着をつけるかのようでもあった。

紫郎を演じた佐瀬さんが仮に今は亡くなっていたとしても、ドラマの中の紫郎少年は、その後どんな大人になったのだろうか。

 

もしも、佐瀬さんがすでに亡くなっているのが本当だとすると、菊さんといい(小林先生役)、美川さんといい(白ひげさん役)、ドラマのメイン人物はもうすでにこの世にいないことになる。

それらの人物たちがかつてこの世に存在して、こんな名作ドラマを残したことはもう、「遠い海の記憶」になっているのだろうか。

 

私がこの旅先で見た海は、ドラマの主題歌「遠い海の記憶」のバックに流れた映像と同じように穏やかであった。波の照り返しも、船の行きかう様も。

波はキラキラ輝いていた。

 


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