世の中にはアニメファンと呼ばれる人は多数いるが、その中にサザエさんの熱狂的なアニメファンってどれぐらいいるのだろう。
少なくても私は、アニメファンと呼ばれる人たちが、サザエさんのことを熱く語っているのは見たことはないし、聞いたこともない。
私自身はサザエさんをどう思っているかというと、少なくても熱中したことはない。
特別大好きなわけでもないが、かといって大嫌いというわけでもない・・・そんな感じだ。
音楽には「環境音楽」と呼ばれるジャンルがあるが、私にとってサザエさんはそれに近いアニメかもしれない。
サザエさんという作品のこれまでの実績は、はっきり言ってとてつもない。
その長寿番組ぶりが。
それだけ長く続いているのは、安定した高い視聴率が稼げ続けているからだ。
サザエさんの原作は、もちろん長谷川町子さんの漫画である。
サザエさんの漫画の連載が始まったのは1946年らしい。
掲載紙は福岡の地方新聞「フクニチ」で、形態は4コマ漫画。
で、テレビアニメが始まったのは1969年。
連載されてから23年後だったことになる。
そして、1969年のアニメ化以後、製作・放送は継続され、2019年でアニメ化50年ということになる。
とんでもない長寿ぶりだ。
ちなみに、アニメ「サザエさん」が始まる前は、その枠で同局で放送されてた番組は「忍風カムイ外伝」という忍者アニメ。
忍者アニメの後番組にサザエさんの放送が開始されたなんて、ずいぶんと路線変更があったことがわかる。
サザエさんの設定を調べてみると、サザエさんの年齢は24歳らしい。
連載開始が1946年で、その時点で24歳だったということは、サザエさんの生まれは1922年ということになる。
ということは!
2019年の時点では、97歳ということに!
ちなみに、アニメが始まったのが1969年なので、アニメ版のサザエさんにその年齢24歳を当てはめてみると、アニメのサザエさんの生まれは1945年ということになる。
となると、アニメ版サザエさんの年齢は2019年では74歳ということに。
つまり・・・原作漫画でのサザエさんは2019年では97歳、アニメ版サザエさんは2019年には74歳ということになる。
まあ、どちらにせよ、サザエさんの世界では年齢・加齢は止まっているので、あくまでも24歳という設定は変わらない、永遠のヤングママということだ。
アニメや漫画の人物は歳をとらない・・・とよく言われるが、作品によっては登場人物たちは作品の内容の経過に従って年齢を重ねていく場合もある。
あるいは、同一作品の中では年齢を重ねなくても、続編や、あるいは最近多い「スピンオフ」作品などでは、キャラは年齢があがっている場合もある。
私はサザエさんに関して詳しくないからわからないのだが、サザエさんにはスピンオフ作品や続編みたいな「正式な作品」はないのだろうか。
私は聞いたことがないが・・。
例えば「巨人の星」「島耕作」などは、物語の進行に従ってキャラも年齢を重ねていった。
「ガンダム」は、同シリーズの別作品では、同一キャラの年齢はあがっていたりした。
「おそ松くん」は、スピンオフ・・というか続編・・というか「おそ松さん」では年齢が上がっていた。
「ドラえもん」は、タイムマシンで、赤ん坊時代ののび太が出てきたり、大人になったのび太が出てきたりもした。
だがサザエさんは?
あくまでも一定の年齢を保ったままだ。
作品を見ると、サザエさんをとりまく環境などは、時代の推移と共に微妙に変化していったりしてる部分はあるようだが、キャラの年齢はそのままだ。
カツオはいつまでも悪ガキでいられ、タラちゃんはいつまでも赤ん坊。
波平もフネも、いつまでも元気な爺ちゃん・婆ちゃんのまま。
そしてサザエも、いつまでもヤングママのまま。
環境は進化していっても、人物は知識だけは増えていっても年齢は変わらない・・・これって、まさに夢の世界ではある。
でも、時々ふと思うことが私はある。
年齢が変わらないってことは、人物同士の関係も不変のまま。
それって、良い部分もあれば、そうじゃない部分も・・・あるよね。
とりあえず・・・・漫画版のサザエさんは原作者がもう他界している以上、新作は作られない。
でもアニメ版のサザエさんは、新作が作られ続けている。
漫画のサザエさんは2019年現在97歳、アニメのサザエさんは2019年現在74歳、作品中の年齢は24歳のままで。
ちなみに原作の単行本を見ると、24歳にしてはずいぶん老けてるような印象はある。
24歳にしては、ちょっとおばちゃんっぽく見えるのは、今現在の感覚で見るからそう見えるのかもしれない。
ということは、こと「見た目」とか「印象」という意味では、昔より今の方が、人は若く見えるということでは。
97歳、あるいは74歳のサザエ婆ちゃんは、アニメの24歳の自分を見て、どう思っているのだろうね(笑)。
アニメーション『サザエさん』は、中学生時代から欠かさず観ているので、現在40歳である私にとっても衝撃的な事です。
なぜ、これほど長寿番組として成立しているのでしょうか?
「平凡な家族アニメーション」なのに(笑)
『ちびまる子ちゃん』も、同じですよね。
「平凡な家族漫画及びアニメーション」ということは、圧倒的大多数の日本国民にとって普遍的な価値があります。
それ故に支持率・定着率も抜群なのでしょうね。
しかし『サザエさん』以前に放送されていた『忍者カムイ伝』が妙に気になります(笑)
こちらは特殊な内容ゆえに、長寿番組になれなかったのでしょうか…。
「今現在97歳」でいらっしゃるサザエ御婆さんは、「あの頃に戻りたい」と、きっと泣いていますよ。
内容的にも安心して流しておける作品ですし、日曜夕方の風物詩的な番組でもありますし、一定の視聴率をあげてもいるので長寿番組になっているのでしょう。
正直、なぜこの作品が絶えず高い視聴率を上げ続けてるのかは、私は不思議に思ったことはあります。
生活の一部になっている作品なのかもしれませんね。
カムイ外伝は、私は大好きで毎回見てました。
白土三平先生原作の忍者アニメでした。
「カムイ伝」と「カムイ外伝」は別物で、「カムイ伝」は多数のキャラクターが出てきて、深いテーマのもとで複雑にからみあっていく、大河ドラマみたいな作品ですが、アニメ化はされたことはありません。
一方「カムイ外伝」は、主人公をカムイひとりにしぼり、痛快な忍者アクションに徹した作品でした。
97歳のサザエ・・・十分に長寿ですよね、こちらのほうも。