入手したくても中々入手できないアルバムってのがある。
その中の一枚に能登道子さんのアルバムがある。
なぜ能登さんなのか。
それは、あがた森魚さんにある。
あがたさんの超大作アルバムで「永遠の遠国」という作品がある。
このアルバムは、私のHP「時代屋小歌」で「お気に入りのアルバム」のリストに入れてあるくらい、大好きなアルバム。
ホント、いつ聴いても、「永遠の遠国」というアルバムはスゴイ。
スゴイとしか言いようがない。圧倒される。
もともとは80年代に自主制作盤として作られたアルバムなので、LPを持ってる人はかなり限られるだろう。
発売当時はLP3枚組で、色んなオマケがついて、値段は2万円以上・・だったそうだ。
私はこれがCDで復刻されたバージョンを持っている。
CDでは、2枚組。で、更に、LP時代では未発表になっていた曲が何曲も追加されており、音源という意味ではお得でもある。
収録楽曲はどれも強烈なイメージがあるのだが、かといって疲れるという内容ではなく、むしろ癒されるような感覚もある。
癒される感覚ではあるのだが、その癒され方が妙なのだ。
歌詞はぶっとんでいるし、メロディも独特。また、アレンジがまたスゴイ。
昭和歌謡、大正ロマン・・・そんな要素が未来に向かって保存されてる感じ。
このアルバムでは、カバー曲もいくつかある。
例えば、友部正人さんの「誰も僕の絵をかけないだろう」という曲など。
カバー曲の中には「むらさきの山」という曲がある。
この曲が、やたら心に残る。
物悲しく、歌詞が意味深。この歌は、一体どんなことを歌っているんだろう・・と考えさせられてしまう。
歌の中に出て来る言葉をどう受け取るかによって、歌われてる意味が全く変わってしまう。
最初に聴いた時は、両親に捨てたれた子供の歌かと思った。
実は今でもそんな印象はある。
でが、そのまま単純に受け取ってしまっていいのか?と考えて、別の解釈をしてみると、別の側面も見えてくる感じだ、
ともかく引き込まれる。
で、この「むらさきの山」という曲の作者こそ、前述の能登道子さんなのだ。
作詩・作曲、能登道子さん。
能登さんが活躍されたのは、荒井由美が活躍する前だという。
もし彼女が出て来るのがもう少し遅ければ、大ブレイクしていたかもしれない・・という評価も耳にしている。
ネットでちょっと検索すると、「あと3センチ」というアルバムがあるそうな。
これを・・聴いてみたい。
LPが一番いいのだろうが、我が家のレコードプレイヤーは今も現役で動くかどう怪しい状況にある。
なので、CDで入手したいのだが・・・・どこにもない。
復刻されていないのかもしれない。
だからこそ、残念。嘆いている。
世には、復刻するほどのものでもないものが復刻されている反面、復刻してほしいものが復刻されずに放置されてる場合が多い。
まあ、それは多分に個々の趣味という視点からの見方ではあるけど。
でも、この世には、復刻されず忘れ去られていく楽曲の、なんと多いことか。
それだけは言えるだろう。
なんとか能登さんのアルバムを聴いてみたい。
「むらさきの山」のような印象的な歌を作る人が、他にどんな歌を作っていたのか知りたい。で、聴きたい。
そして、もちろん、「むらさきの山」の原曲も聴いてみたい。
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