時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

美化されすぎてる(?)昭和30年代

2008年01月25日 | 懐かしい系、あれこれ

「三丁目の夕日」という映画がヒットして、今や「昭和30年代」はブームになっている。
私は一応昭和30年代生まれなので、昭和30年代の風景はかすかに覚えているし、その頃の生活もわずかに思い出せる。
そんな私が思うに、ブームとなってる「昭和30年代」は、やたら美化されすぎてきているような感覚も感じてる。

私自身、このブログでは「懐かしい話、あれこれ」「漫画、特撮」などのカテゴリーで昭和30年代の風景、生活ぶり、作品などをとりあげることもある。
だから、昭和30年代が脚光を浴びるのは嬉しかったり懐かしかったりはする。
だが、その反面、こうもブームになってしまうと、「ちょっと待てよ」なんて思うこともけっこうあるのだ。

そこで、ちょいと考えてみたい。
当時と今を比較してみたい。
昭和30年代の人間にとっては未来人である今の私の視点で。

昭和30年代ブームでは、あの時代は「夢の時代」という形容をされるが、そうだろうか。

例えば今の私があの時代にタイムスリップしたら、どう感じるだろう。
きっと、不便な点や快適とはいいがたい環境にとまどうにちがいない。

まず、あの頃はクーラーなんて普及していなかった。夏の暑さの中、冷房のきいた部屋の中で快適に過ごすなんてことは考えられなかった。ただ、あの当時の夏の暑さは、現在の夏の暑さほどではなかったと思う。
東京の真夏の気温はせいぜい30~33度くらいまでがほとんどだったように思う。
今は平気で35度を越える。
まあ、クーラーが普及したり、高層ビルが増えたりしたせいで都心の気温があがったってのはあるけど。
でも、33度どまりだったとしても、十分に暑い。だから、夏の冷房に慣れてしまった自分にとっては、クーラーが普及していないのは相当こたえるだろう。

それと、銭湯。
当時は銭湯は何箇所もあった。それは家庭に風呂がない場合が多かったからだ。我が家も当初は無かった。
だから、家に風呂ができた時は、嬉しくてしかたなかった。
なにより、見たいアニメ番組をちゃんと見れるようになったからだ。わずかな時間の間に風呂をすませることができるようになった。銭湯に対するノスタルジーは確実に自分の中にあるけど、風呂に入る時は毎回銭湯に行かねばならない・・というのはきっと面倒くさくてしかたないだろう。
銭湯は、たまに行くからいいのかもしれない。もっとも、商売的にはそれではやっていけないのだろうけど。

空き地や遊び場に関しては、これは確実に昭和30年代のほうが勝ちだ。今は空き地なんてないし、子供が秘密基地を作れるような遊び場もない。
ただ、その分、今は家の中での遊びで時間を忘れさせてくれるものがある。テレビゲームだ。昭和30年代にはそんなのは無かった。空き地や遊び場は今は屋内に引っ越してきたのだね。
当時の空き地や遊び場は当然外にあった。だから、雨でも降ったりしてくると、家の中に居ざるをえなくなる。そうなると、家の中にじっとしてるのは退屈だった。今はテレビゲームのおかげで、家の中でも十分に遊べる。雨、雪、関係なしだ。
当時、雨などで外に出れない時は私は何をしてたかというと・・。ソノシートを聴いたり、マンガを何度も読み返したり。マンガを描いたりしていた。時には組み立て付録を作ってたり。
室内での遊びは、ゲーム機やPCが加わった今の方が種類がある。簡単にいうと、外での遊びは昭和30年代の勝ち、室内での遊びは今の勝ち・・ってところだろう。


こうしてちょっと比較しただけでも、どちらの時代のほうがいい・・とは一概に言いきれない。
一方の時代にあったものが、もう一方の時代にはなく、それはまた逆もまた真なり。

とりあえず、自分が今リアルタイムで存在してる時代の良いところも認識しておきたいな・・と思った。
古き良き時代へのノスタルジーはノスタルジーとして、時には切なく思い出したりしながらも。

当時も社会への不満を持つ人はいたし、犯罪だってあった。
それは今も昔も変わらない。
ただ、閉塞感は、今のほうがあるとは思う。不況は長く続いているからね。
それは、バブルなどで贅沢や豊かさを覚えてしまったからこそなのではないかと思う。

豊かであっても豊かでなくても、なにかしら不満はあるのだ。
要は、不満を持ったうえで、どんな気持ちや考え方・捉え方になるか・・なのだろう。
それが昭和30年代と現代では、質が違うとは思う。


ノスタルジーという意味では、今リアルタイムで過ごしてるこの時代だって、あとン十年後には懐かしくなるだろうし、「あの時代はよかった」といって思い出すこともあるかもしれない。


その時、この平成の世の中を、どう捉えるのだろうか。


なんか・・・このままこのネタを続けていくと、長くなってしまいそうだ。
そこで今回はこれくらいにして、このネタはそのうちまた書き綴ってみたいものだ。











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