暑い東京を翼に乗って飛び立ち、旭川空港に降り立ってみれば、いつもながら快適な夏の北海道がそこに待っていた。空港の到着ロビーを出て、表に出て見れば、やはり風が心地よい。
今回の行き先は、大雪山の旭岳。
以前大雪山に旅した時は、黒岳方面だった。
大雪山は広い。縦走でもできれば大雪山を堪能できるのであろうことは分かっていたが、登山趣味のない私には、日程的にも「分ける」しかない。
なので、前回の大雪山行きで黒岳から帰ってきた時、私の中で「旭岳」はまるで宿題のように残っていた。
やっと、その宿題をやれる・・・というわけだ。
今回私が泊まる予定になっている旭岳温泉は、電車の旭川駅から行くよりも、旭川空港から直で行ってしまったほうが早い。電車の旭川駅に行ってしまうと、時間のロスが出来てしまう。
そこで、空港からタクシーで直接に旭川温泉へ向かった。
宿は湧駒荘(ゆこまんそう)。秘湯の宿である。
チェックインにはまだ時間があるので、とりあえず宿のフロントに大きなリュックだけをあずけて、傘やペットボトルなどが入る小さなショルダーバッグだけ持って、歩いて旭岳ロープウェイ乗り場に向かう。
意外だったのは、宿からロープウェイ乗り場までの道は、普通に舗装された広い車道が続いていたこと。てっきり、自然散策路みたいな小道になってるかと思ってたから。
道は、ゆるやかな登り。宿からロープウェイ乗り場までは、歩いて20分くらいだったろうか。
実をいうと、ちゃんと展望台のある、山の中の自然散策路もあるようなのだが、そちらを通ると時間がかかってしまう。そこに時間をかけるより、ロープウェイで辿り着ける山上の方で時間をとりたい。
そう思い、ロープウェイ乗り場で昼飯をとり、とっとと上に登ることにした。
ちなみに、ロープウェイで登った所にあるロープウェイ駅「姿見」では、しっかりした昼飯をとれる設備はない(売店はある)。
なので、弁当などがない人は、ロープウェイに乗って上に行く前に、乗り場にある山麓レストランで昼飯はとっておいたほうが無難。
私が頼んだ昼飯は、味噌ラーメンとミニカレーのセット。カレーは黒カレーだった。
このレストランでは、野菜カレーも目玉メニューらしく、野菜カレーを頼む人は多いそうな。
↓ 御覧の通り、ハデに具が乗っている。
旭岳ロープウェイは15分おきに出ていた。混んでると、柔軟に臨時便も出る。
旭川空港に着いた時から、天気は曇り空。
このぶんでは、山頂は見えないかもしれない・・・と覚悟していたが、どうやらその通りになりそうだ。山頂方面を見ると、一面に雲が広がっていた。
ロープウェイは約10分くらいで、山上の「姿見駅」に着く。
さて、山上の姿見駅に着いた。気温が更に低くなり、肌寒い。長袖のシャツを持ってきておいてよかった。必須。
長袖のシャツを着て、さっそく外に出てみた。
すると、いきなりルートが二つに分かれていた。
右回りのコースと、左回りのコース。
この散策路の目玉は姿見の池なのだが、このコースを1周すると大体1時間ちょいくらい。
体力や時間に余裕のない人が、とりあえず姿見の池だけでも見ておきたい場合は、右回りのコースの方が、姿見の池に近直接出れることになり、近道。
だが、その右回りのコースの場合、姿見の池の直前で、やや急なこう配がある。
私は、時間的には余裕があったので、ゆったりと左回りのコースを選択。上の写真で言えば、このまま直進することに。
散策路を歩き、ゆるやかな勾配を登りながら後ろを振り返ってみれば、ロープウェイの「姿見駅」の全景が。この日は、この高さの時点で、すでに雲の中。
この下の写真で ↓ 駅のすぐ近くにも池があることが分かるだろう。
この天気では、この先も見通しはイマイチであろうことは容易に推測できた。
さて、この左周りコースを歩きだしてほどなくして第1展望台に到着。
この日は、天候のせいか、来訪者も少なく、普段賑うであろうこの第1展望台を、独占状態。
ご存知の方も多いとは思うが、大雪山というのは、一つの山のことを指す名称ではない。
北海道の真ん中あたりにある火山群の総称である。
大雪山系の山々の中で、もっとも高いのが旭岳で、高さは2291メートル。
おそらくは、このアングルからは、晴れた日には旭岳の山頂が見えるはずなのだろう。
ガスってて、残念・・。
ただ、この辺一帯が雄大な場所であろうことは、ガスっていても感じられた。
どうも、雄大な自然風景を見てるとタバコを吸いたくなるのだが、この辺一帯は禁煙なので、我慢我慢。ちなみに、姿見駅でもタバコは吸えない。吸いたいなら、山麓駅で吸っておくしかない。
ひとしきりここで休んだ後、再び歩き出す。目指すは第2展望台だ。
散策路はご覧の通りで、普通の道路に比べたらゴツゴツしてるものの、十分に歩きやすい。ルートをはずれないようにロープも張ってある。
第1展望台から第2展望台へ続くルートの途中で、こんな池があった。
おだやかな水面であった。
満月沼という名前がついていた。なんだか、涙のしずくのようにも見え、可愛らしい沼に思えた。いい名前をもらって、よかったね、満月沼ちゃん(笑)。
さて、更に進む。すると、目の前に「すり鉢池」が現れた。
つづく
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