青みかん由来のヘスペリジンが、花粉症対策成分として注目されてきているようです。
古くから漢方において芳香性健胃、鎮咳薬として、食欲不振、嘔吐、疼痛などに対して用いられてきたものに陳皮(陳旧なものがよいということから)があります。
陳皮は、温州みかんの果皮を乾燥して粉にしたもので(橘皮ともいう)、この陳皮の主成分がヘスペリジン(ビタミンPのひとつ)というものです。
特に未成熟の青い皮を干したものは青皮と呼ばれています。
ビタミンPという物質は、ビタミン様物質と呼ばれるポリフェノールの一種で、ヘスペリジン、ルチン、エリオシトリン等の総称ですが、そのうちのひとつ、みかん由来のポリフェノールがヘスペリジンです。
このヘスペリジンは、みかんの実の部分よりも皮や袋、スジに多く含まれています。
ですから、みかんを食べるときに多くの場合嫌われている袋やスジを実と一緒に食べた方がヘスペリジンをしっかりと摂取することができることになります。
従来から健康維持に役立てられてきた陳皮の主成分:ヘスペリジンですが、最近になって、このヘスペリジンには、アトピー性皮膚炎などアレルギー症状に強い効き目があることが近畿大学薬学部の久保道徳教授(薬用資源学)の研究により、また、中性脂肪を減らす働きがあることが株式会社林原生物化学研究所での研究から分ってきました。