Hirokaz' Diary

Ondangwa Life in NAMIBIA

教科書配布

2007-01-29 20:56:04 | Weblog
 写真は、ナミビアの中等・高等教育で採択されている教科書です。高等課程はイギリスの教科書(左)をそのまま使っていますが、中等課程はナミビア独自の教科書(右)で、地域教材や途上国を考慮した実験の紹介など、なかなかの仕上がりになっています。
 しかし、残念なことに、すべての生徒に教科書は行き渡りません。絶対的に数が不足しています。Grade10や12の生徒は全員もらえると思っていたのですが、教科によっては共有の形でしか配布できないとは…。他学年については、悲惨な状況としか言いようがありません。これだけ豊かな国なのだから、教科書くらい全生徒分予算をつけろよ、と言いたくなります。省庁予算の浪費ぶりの話を聞くたびに、腹が立ってきます。
 幸いGrade12の物理・化学の教科書は全員分ありました。Grade12の生徒を数人呼んで、教科書を運ばせ、教室で配布しました。貸与の形なので、誰がどの教科書をもっているか、蔵書番号を控える作業をクラスリーダーに行わせました。かなりきっちりやってくれたので安心しましたが、何人かの生徒には番号がふってありませんでした。どうしたのか聞いてみると、教科書を自分で買って持っているとのこと。お金持ちの家庭なのでしょう。
 さて、先輩が使った教科書は程度のよいものと悪いものが混在します。生徒はあまり質にこだわらず、上から順に取っていきました。なんでいいのを選ばないんだろうと思い「いくつかすごく古い教科書があるからごめんね」と言いました。驚いたのは、そのときの生徒の返答です。「一人ずつちゃんと1冊あることが何よりうれしい」…こんな返答は予想もしていませんでした。生徒は素直に感動して、教科書を受け取っていたのです。日本の子どもたちにはない感覚でした…。

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1 コメント

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お願い (まっちゃん)
2007-01-30 17:23:55
 こんにちは。いつも楽しく見させてもらっています。めーるありがとうございました。で,早速新しいアドレスに返事を送ったのですが,宛先不明で返ってきてしまいました。なぜでしょう?で,申し訳ないのですが,ここに書き込ませて頂きました。もし原因がわかれば,再びメール下さい。で,これも削除してください。よろしくお願いいたします。
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