自転車の進化は目覚ましい、らしい。この二年間で、ディスクブレーキが一般化し、電子式の駆動システムも普及が進んでいる。フレームはそんなパーツのトレンドに合わせて形を変えながら、エアロの効率が重視されている。さらにはステム。専用ステムは驚くことではなく、サスペンションが入ったステムさえある。スローピングは少し穏やかに戻り、ホリゾンタルに見えるシルエット。一方でリアの三角を小さくするフレーミングも増えてきた。
そしてこの進化はまだまだ続く。
各社から新商品が発売され、メディアは次々と紹介し、物欲を刺激してくる。
今日の最新は、来年の旧式だ。
そう思った時、自分のカーボン熱は冷めた。終わりのないマネーゲームに加わるつもりはない。
ふと、自転車はカメラに似ている、と感じた。次々と出る新商品。プロが使う機材も、アマチュアでもお金さえ払えば買える。しかし、カメラはあくまで道具。いいカメラを使えば、いい写真が撮れるわけではない。それなのに人は、いい写真を撮りたい、と新しいカメラを買う。
自転車も同じ。どんな自転車にのっていても、結局は技術と体力そして気力、と、乗り手側のスキルに依存する。分かっているのに、つい新しい理論や道具に期待してしまう。
自分はレースに出るようなシリアスライダーではない。ロングライドを楽しむ、ファンライダー。それならば、色褪せない完成されたシステムの方が満足度が高い、とスチールのフレームを選択。今のところ、とても満足している。
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