このところ真面目にブログの更新ができています。
まあそれだけ暇ということでしょうか。
のっけから文字盤が透けている時計をご覧いただきました。
本来、腕時計は何十~何百のパーツが噛み合い時を刻むものです。
時計の中心部にびっしり歯車やパーツが組み込まれているのが常識でしょう。
この時計はまさにミステリアスです。
種明かしをしますと、ムーブメントはベゼルの裏にドーナッツ状に組み込まれています。
でも、時計の針を動かすためにはムーブメントと連動させるパーツや軸等が存在しなければならないはずです。
コルムにもゴールデンブリッジというモデルがあり、中心の柱状の中にムーブメントが納められています。
まさにこの構造がクインティングの特許で、勿論すべてが自社生産のマニファクチュールです。
クリスタルのディスクが0,08から0,1mmの間隔で平行に積み重ねられ、230ものパーツで成り立っているのです。
ここで大事なことを1つお話しします。このムーブメントはクォーツです。
でも、一般に使用されているクォーツとは訳が違います。
7年もの歳月をかけ莫大な開発費を投入した、世界で唯一の特殊なムーブメントなのです。
機械式で同様な構造ができないかとかなり頑張ったようですが、ベゼルのスペースではとても叶わなかったようです。
それではその構造を図式にしたものをご覧ください。
納得ですね。
手に着けてみると、季節により時計の顔の表情が違います。
夏の日焼けした手には黒っぽい表情の精悍な文字盤に見えるでしょう。
安くないのが玉に瑕です。
《ミステリアス クロノグラフ》
ムーブメント:完全自社製 Quinting tech 1
クォーツクロノグラフムーブメント(特許取得済)
サファイアディスク:ケース全体11枚で構成 ムーブメント部分9枚(駆動6枚、固定3枚)
駆動用マイクロモーター:4個
総パーツ数:230個
ケース径:43,8mm ケース厚:14,0mm
防水:5気圧
リューズ・プッシュボタン:ねじ込み式
表示:時、分、12時間計、30分計、60秒計、AM/PMを分けた日付
バックル:ダブルフォールディングバックル
定価:3,210,600円+税