応援よろしくお願いします。
おはようございます、昨日の続きを書きたいと思います。
昨日は、、国労が国鉄当局を批判する内容の書簡をILO書記長に送付したお話をさせてもらたのですが、本日はその続きです。
公企労レポートからの引用になりますがご留意ください。
【ILOに書簡を出した以上、あれは間違いでしたということは、不可能な気がしますが】
ただ、国際舞台に出そうが何であろうが、事実に反することを出してもらっては具合が悪い訳ですし、問題は書簡の中身が的確な正しいものでないと誤解を招きますし、国鉄がとっている態度はそんな態度かという国際機関に誤解を与えるような内容であっては困る訳ですから、その点についてはやはり直してもらわなければいけない。それが労使関係において信頼関係を築く一番基本的な一番大事なことではないかと考えています。少なくとも嘘を言ってはいかんと、間違ったことを言ってはいかんと、これが一番基本だと思います。
もう一つは、ILOへ言うならせっかく懇談会をやっている訳ですから何故その席上で私どもに言われないのかと言うことも残念ですね。
引用終了
国労が起こした行動は、国鉄という組織が変革を迎える時期に誤解を与えること及び、せっかくの懇談会を設けているにも関わらず、そういった書簡を出したことに関する話題が出なかった事にも強い不信感を持っています。
さらに、その点を国労に対して当局が回答を求めたことに対し、国労は事実を歪曲するようなことを回答はしていないと下記の通り回答しています。
以下、公企労レポートを引用しますと。
【国労は当局が真実でない、事実を歪曲していると指摘したことに対して、どう回答しているのですか】
私どもの私的に直接答えていませんで「事実を歪曲した書簡をILOに送付したことはございませんし、今後もそのようなことをする考えは国労にはないことを明らかにします」とは書いてありますが、具体的にこういう事だとは言っていないですね。
【その点を国労に再質問されたようですが、国労はどう答えたんですか】
当局として言い分があるならILOに意見を出すのは自由でしょうということなんですね。要するに国鉄が文句あるならILOに書面で言ってくださいということですから問題なんですね。ILO対国労との関係をどうこうと私どもははいっている訳ではないんで、あくまでも労使関係の中で信義則は守って下さいと言ったにもかかわらず守ってくれませんでしたね。と話したのですが、事実の歪曲という指摘について国労は全くノーコメントでして「それについてにそういうやり方はお宅がいつもやるやり方ですね」ということだったようです。ですから、明確な答えは得られなかったわけです。
しかし、私どもは自分らから懇談会の場を閉ざそうとか窓口をしめてしまおうという気持ちは毛頭ありませんで、もともと懇談会は経営・雇用問題についてお互いに議論を闘わせて是は是、非は非、お互いに主張すべきは主張して信頼関係を生み出していこうということですから、自分らから窓口を閉ざす気持ちは毛頭持っていません。しかしながらそれには相手方もこれに相応した態度を示してもらいたいと思います。ですから私どもの申し入れにまともに対応していただきたいですね。
ここでも、」国労の主張も聞いてみる必要がありますが、当局に対して文句があるならILOに言ってくれということが問題であり、当局としてはあくまで対国労との話し合いについてを問題にしているとは言っていません、むしろ懇談会は本音を語り合う場と位置づけています。
そいうった意味では、国労に誠意ある態度をとって欲しいといっています。
しかし、国労との考え方はどこまでも平行線のようです。
そこで、公企労レポートから再び引用しますと
【結局、考え方、基本方針が全く違うということですね】
現在、私どもは、国鉄改革に向かって進んでいる訳ですが、国鉄改革に当たりまじめに働く意思のある諸君がその生活の基盤を失うようなことがあってはならないという点について、労使は共通の認識を持つべきであり、それらの職員に十分な雇用の場を確保するためには、経営全般にわたる労使の自助努力に対する国民各層の信頼と共感を得て初めて可能になると考えています。この趣旨から労使共同宣言を提起したのです。その内容は国鉄職員なら誰でもなるほどと思ってもらえる極めて常識的なものであり、動労・鉄労・全施労は直ちに締結してくれましたし、その後結成された真国労も締結してくれました。国労でも今の職員の置かれた立場、雇用の重大性などは十分わかっているはずですから、同調してもらえないはずはないという気持ちで提起した内容なんです。どうしても考え方が違うんだとなればこれは難しいですね。私どもは、労使協調宣言の内容については一般の国民各層の方々の共感がえられていると確信しています。
【労使の距離が大きい時、国労の出方を静観するということで当局が考えておられることは不可能だという感じがしますが】
したがって、これから改革に向かってあまり日時もありませんので、ただ手をこまねいて静観しているのではなくて、私どもなりに打つべき手を残された時間を考えながら着々と打っていかなければならないと思っています。国労から基本的な協力が得られる得られないか、ただ見守っている訳にはいきませんので打つべき手は打つべき時期に打っていくと。そしてこれに協力願える組合とは大いに協力し、国労にもどんどん提起していって議論するつもりですし、また交渉すべきものは交渉します。しかしながらそれが「うん」と言ってもらえないからと言って実施しない訳にいきませんから十分理解を得るべく努力はしますが。着々と手を打って実施していくつもりです。
【いずれにしても国労との厳しい対応はこれからも避けては通れないという感じがしますね】
そうですね、これからおそらく次の臨時国会あたりで再び国鉄改革法案が上提され集中的な審議が行われる、それが十分審議を頂いた上で速やかに可決成立ということを望んでいますが、そうなれば国鉄改革のスケジュールは一気に進む段階が来ると思います。そうなってきた場合に抜き差しならぬ対決などということではなくて、職員全体の幸せのために私どもが極力理解を得る努力をするつもりですが、職員の雇用という一番大切な生活の基盤を確保するということから、もっともっと私どもの考え方に歩み寄ってもらいたいと思っています。
ということで、国労と当局はどこまで行っても交わることのないそんな印象を受けてしまいます、特に今回のILOへの書簡は国鉄当局との溝を広げてしまったようにも見受けられます。
少なくとも、国鉄労使ともども雇用の確保を図ることを最大目標とし、国労にも懇談会を通じて接点を図ろうとしてきたのに対して、それを拒否していくような動きが見られるのは残念です。
次回は、国労の意見を、国労・秋山企画部長から聞きたいと思います。
お星様白書 ドラマ『大いなる旅路』より