オレは真富士山の登山道入口までのアクセスに自転車を使っている。ところがこの登山道入口までの舗装状況がすこぶる悪い。つまりは非常にパンクの危険性が高いというわけだ。
そのことは前回来た時点で分かっていた。本来なら山道に入る前に自転車をデポして、舗装路を登山道入口まで歩くべきなのだろう。しかし歩いて1時間以上もある退屈な舗装路を、行きはまだしも帰りも歩いてくるのは面倒だと思い、今回も自転車で登山道入口まで行ってしまった。
しかし、そんな横着をすれば当然報いがあるもの。自転車で下っている最中に見事パンク!!当然予備チューブを持っていたので交換する。ここまでは想定内と高をくくって真富士の里まで辿り着く。
前回も食べた真富士そばで体力回復させ、いざ出発した矢先……何と再びパンク!!こいつは参ったと思いつつも、まだパンク修理キットがあるので安心。
そう、安心しきっていたのだが、このパンク修理キットのゴム朔が蒸発していてすっからかん!!残ったパッチだけではどうしようもない。やっぱりこういうときに100均の品質が問われるね……
ここで途方にくれていても仕方が無い。考え得る方法としては……
①自転車を引いて歩いて帰る。
②自転車をデポしてバスで帰る。その後車で自転車を回収しにくる。
③他の自転車乗りの人にチューブを分けてもらう。
まぁ、この3つが現実的な案だろう。
オレは車を持っていないので、②の案を採用する場合には人に頼まなければならない。それも迷惑な話なので②は却下。迷惑をかけるという点では③も同様なのでこれも却下。というか、純粋なローディーでないオレは人に頼むのは気が引けちゃうんだよねぇ。
そうなると残る案は①だ。そりゃ自業自得なわけだから仕方が無いよね。しかしだ、ご丁寧にも看板にかかれた残りの距離がオレの心に重くのしかかる……
幸いにもiPhoneの充電に問題は無い。外部バッテリーを持ってきて正解だね。アンタッチャブルのシカゴマンゴを聴きながらひたすら自転車を引いて歩く。
1時間程歩いた頃だろうか。反対車線をすれ違った競輪選手らしき人が引き返して声をかけてくれた。事情を説明するも、その人はチューブラーでオレはクリンチャー。「力になれなくて申し訳ない」という競輪選手の言葉が心に響く。ゴツくて恐そうな人だったけどありがとう。
そんな出来事があり気をよくして再び歩いていると、今度は後ろから来たロードバイク乗りの人に声を掛けられる。事情を説明すると「チューブはあげられないけど、修理パッチで良ければ使ってください」と、修理パッチを3つもいただく。
何度もお礼をすると、「こういったことは助け合いですからね」と言い、颯爽と去って行った。すげぇ……マジで格好良いよ。
いただいた修理パッチはゴム朔要らずで非常に高性能なものだった。オレも一応はロードバイク乗りの端くれとして、最低限これくらいの装備は用意しておこうと心に誓ったよ。
そんなわけで予定よりも早く帰路に着くことが出来た。今回の一件で、遠出する際の装備の見直しの必要性と、ロードバイク乗りの優しさを感じた。修理パッチをあげるということは、その分自分のリスクが高くなるということだ。なかなか出来る事じゃないよ。
果たして、オレもいつかそんな人間になれるのだろうか……って話ヽ(*´Д`)ノ
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