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アリ@チャピ堂 お気楽本のブログ

日々の読書記録を勝手きままに書き記す

ザ・ベスト・オブなのか 3と4

2010-09-12 11:49:27 | フィリップ・K・ディック
サンリオSF文庫の編集者の気持ちは分かる ディックの短編はみなベスト・オブだ!

サンリオ文庫は「ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック」というタイトルになっている
ディックの作品はみな傑作だと言えば間違いではない
でも、本来の編集意図は1977年にジョン・ブラナー編集で
「ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック」が出版され
それに収載されていない短編をと編者が選んだもので
雑誌に掲載されたものの出版されず読むことができないものを復刻した
そういうイメージが強い

でも、読めば分かるが確かに「傑作」が多く
「ザ・ベスト・オブ」といっても頷くことは否定しない

早川で再刊された時に「ザ・ベスト」という言葉ははずされ
本来の短編集のタイトル「ゴールデン・マン」を上巻に採用している


『ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック III』
The Golden Man (1980) マーク・ハースト編
浅倉久志他訳 サンリオSF文庫 1984年
「はじめに」 マーク・ハースト 浅倉久志訳
「まえがき」 フィリップ・K・ディック 浅倉久志訳
「ゴールデン・マン」友枝康子訳
「リターン・マッチ」 友枝康子訳
「妖精の王」山形叶子訳
「ヤンシーにならえ」 小川隆訳
「ふとした表紙に」小川隆訳
「小さな黒い箱」 浅倉久志訳
「融通のきかない機械」 剛田武訳
「作品メモ」 フィリップ・K・ディック 浅倉久志訳


『ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック IV』
The Golden Man (1980) マーク・ハースト編
浅倉久志他訳 サンリオSF文庫 1985年
「フヌールとの戦い」 友枝康子訳
「マスターの最期」 汀一弘訳
「干渉する者」大瀧啓裕訳
「運のないゲーム」浅倉久志訳
「CM地獄」 浅倉久志訳
「たいせつな人造物」小川隆訳
「小さな町」 小川隆訳
「まだ人間じゃない」友枝康子訳
「作品メモ」 フィリップ・K・ディック 浅倉久志訳
「あとがき」 フィリップ・K・ディック 浅倉久志訳

なんといっても作品メモが良い

面白かったと読んだ読者の鼻っ柱を折るような
ひょうひょうとした「説明」になっている
読み取るのは自由だ!しかし、分かったような気になるなよ
世界理解の大半は思い違いや思い込み、そしてまったくの誤解だったりする

だからディックは止められない!!

 マークを不要とするか、ディック作品用に相対評価マークにするべきか迷います みんな読むべし!!

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