或る双子座の日々

這是一個雙子座的生活日記。
つれづれなるままに

小児科 つづき2

2008年01月07日 | 2007-12 帰国後つれづれ
夜11時までの救急診察所を訪ねると、その頃には
坐薬も効いて38度台、本人は環境が変わって
面白かったのか待合室で比較的普段のような表情に
戻っていました。

しかし、小児科に限らず全てを引き受ける男性医師は
「熱は抑えられているがあんまりムズがるので心配に
なってきた」という私達を最初は軽蔑したようでした。

「カゼというのは基本的に熱が出るものですからね。
いま、元気ですよね。それで坐薬入れて熱が下がっても
一時的なものというのもしょうがないし、どうしようも
ないというか、それがカゼですから」と。

小児科でもらった粉末の抗生物質は嫌がって飲まないと
話すと「オレンジの?それ他に比べて甘いもので、それ
以上飲みやすいものないです。飲ませるより無いですね。」

紳士的な夫も驚く、木で鼻をくくったような物言い。
「カゼはカゼですから(帰って)」という空気のなか
諦めて診察室を出ようと思ったところで、夫は辛抱強く
訴えました。

「僕から始まって、内科にかかったけどもらった薬を
飲んでも効き目もなく1週間経とうとしている今も
あまり調子は良くない」

「いま子供にうつって、妻も今朝から咳が出始め
具合が悪くなってきているようだ」と訴えました。

その辺で急に「インフルエンザだったかもしれませんね」
と表情が変わってきました。

「インフルエンザだった場合、御主人は今から薬を
飲んでももう効きませんから処置のしようがありません。」

「ただ、そうだとすれば子供さんにもうつっている可能性
がありますし、一応検査してみますか?15分もあれば
分かります。やり方は鼻の中をこするだけです。」

夫と二人、「お願いします」と即答しました。早速、
babyを泣かせて小さなお鼻に綿棒のようなものをいれて
検査しました。

しばらく待って、結果を聞きに診察室に入ると医師も
親身になってきて「インフルエンザでした。」とすぐに
タミフルを処方してよいか相談され受諾しました。

「じきに奥さんも高熱が出ますから、気をつけて。
ここ夜間救急で出せるのは1日分だけだから、明日に
なったら改めて他の医療機関を訪ねて薬の処方を
受けて」と急に丁寧な案内になり、こちらも仏様の
ように見えました。

昼間、小児科でもらった抗生物質は意味がないので
止めてよしとの指示も出ました。

そして、その晩、子供用の粉末タミフルを泣かせつつも
グィッとムリに飲ませると翌朝にはウソのようにbabyは
元気になりました。

高熱で自分で起きることも歩くことも出来なかったのに
普段の朝のようにムクッと起きて、ヨチヨチふすまに
向かって歩く様子には感激しました。

安心すると今度は急速に私の具合が悪くなり、その日は
激しい咳が止まらなくなり、嘔吐までしてキツかった。
それでもbabyの食事やオムツの世話だけは済ませて、
退屈するbabyには「一緒に寝て、お願い」と言い聞かせて
伏せていました。

結局、翌日には母に半日ほど、翌々日には両親に終日
来て助けてもらいました。

車の運転をしてもらうなどして改めて例の小児科を受診。
老医は「ああそう」とだけ言って目もあわせませんでした。

受付で「インフルエンザでしたか。すみませんでしたね」
と悪びれた看護婦さんに処置室へ案内されると向こうから
「ほかにうつらんよう注意して」という医師の声。

看護婦さんは「ハィッ」と返事すると「残りの日数分の
タミフルを処方する」「悪いけれど会計もココで済ませて」と。

薬を持って再び現れた看護婦さんから「お母さんもきつそう
なのに悪いけれど、他の人にうつらないようサーッと出て
行って下さい。」といわれ、その通りにして医院を後にしました。

babyは車内で親に見ててもらい、自分も内科にかかって
高熱でだるい身体で40分くらい待って問診だけで
タミフルの処方箋を書いてもらい、薬局で受け取りました。

※タミフルは処方されたら5日間続けて飲むもの
だそうです。そうと知らず、夜間診療でもらった
成人用タミフルの錠剤を「具合が悪くなったら
飲むもの」と思ってすぐに飲まなかった私は悪化
させてしまいました。

そうして、ようやっと家族全員がインフルエンザから
脱するのに丸2週間かかってしまいました。
とても疲れた帰国後最初の冬の洗礼となりました。


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2 コメント

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そうですね (budapestlife)
2008-01-15 13:11:07
ほんとに、少子化をまずいと思っているなら産科医・小児科医の不足を手付かずにしてはおけないでしょうに・・・

とかく出生率ばかり注目されますよね。でも、低い出生率とはいっても、産んでいる。そうやって生まれてきて、育ち行く命がちゃんと目の前にたくさんあるのに、何月何日現在という一瞬の出生率だけを重視しているのは奇妙な感じがしますね。^-^;
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大変でしたね。 (piglet)
2008-01-11 11:38:39
こんにちは。
ご無沙汰していますが、もう体調は戻られましたか?

ご帰任されて早々、インフルエンザに罹られて大変でしたね。おまけに日本のお医者様の対応に精神的にもお疲れになったみたいで・・・

私も12月中旬に帰国してからすぐに、夫婦そろってインフルエンザの予防接種を受けました。
もうそろそろ抗体もできている頃だと思いますが、予防接種を受けていても罹るそうなので、「手洗い・うがい」は必須ですね。

日本では、産科医・小児科医不足が深刻で、ハンガリーのようにじっくり話を聞いてくれるお医者様も少ないようですが、「少子化」が大問題になっている今日、なんとかならないものかと思いますね。
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