21世紀新訳・仏教経典(抄)

西川隆範編訳・桝田英伸監修

浄土の救い(二)-無量寿経  ~阿弥陀仏の四十八願 その7

2011-08-21 20:15:16 | 経典
〈極楽世界のすばらしい特徴についての誓願 1〉

第27願 私が〈仏の位〉を得た時に
      〈私の国に住まう人々や神々〉が“〈私の国の一切の万物〉が厳かに浄らかに、麗しく光り輝く”のを見たとしても、
      “その一つ一つの姿形のきわめて繊細で、精緻を尽くしている様子”のすべてを把握しきることなど出来ませんように。
      もしも彼らが〈天眼〉を得て、その力を行使したのだとしても
      そのすべての物の名や数を整理して把握出来てしまう程度ならば
      私は誓って〈この上なく正しい覚り〉を完成させて〈仏〉となることはありません。

第28願 私が〈仏の位〉を得た時に
      〈私の国に住まう大菩薩からわずかな功徳しか積めていない者まで誰も〉が、
      〈仏となった私の背後にそびえるであろう高さ四百万里の道場樹〉の“はかり知れないほどの光と色に飾られる様子”を見ることが出来ますように。
      もしそうでないならば、
      私は誓って〈この上なく正しい覚り〉を完成させて〈仏〉となることはありません。


〈極楽の菩薩たちの智慧や理解力についての誓願〉

第29願 私が〈仏の位〉を得た時に
      〈私の国に住まう菩薩たち〉が、仏の説く経法を受けることによってその理解力・智慧が開かれますように。
      また、彼らがその教えをそらんじる時には美しく語り、人に教える時にはよどみなく、わかりやすく語ることが出来ますように。
      もしそうならないのならば、
      私は誓って〈この上なく正しい覚り〉を完成させて〈仏〉となることはありません。

第30願 もしも私が〈仏の位〉を得られる時に至って
      〈私の国に住まう菩薩たち〉の智慧や理解力、表現力などに限りがあるのでしたら、
      私は誓って〈この上なく正しい覚り〉を完成させて〈仏〉となることはありません。


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