長期村で生活していると、只今◯日目、残り△日という考え方ばかりですが、今日は(実は)月曜日でした。
そこで、ゴミ捨てを「朝のお仕事」でやってもらいました。
加えて朝ご飯のあとには、たつみからのお願いで「更にお仕事!」の時間がありました。
一つは、薪の補充。
少し離れた旧薪小屋から、学校と隣接している新薪小屋まで薪を運び、積んでもらいました。
これで、天気の悪い日にも楽に薪を準備することができます。
もう一つは、屋根から落ちた雪の除雪です。
これを適宜行わないと、1月2月などに窓の高さまで雪で覆われてしまい、昼間でも廊下が暗くなってしまいます。
今年は積雪が比較的少ないですが、それでも1mを超える高さになっているので、既に存在感を発揮しています。
これをスコップで切り崩し低くする、という作業です。
すべての山を崩す事はできませんでしたが、こちらもこの作業により、未来の廊下が明るくなりました。
それぞれありがとう!
午前の残りの時間は、「さよならパーティーの一芸」のための準備と、自由時間となりました。
長期村でたまにお願いする「一芸披露」ですが、意外に思われるかもしれませんが、比較的シャイな子でも結構進んで行います。
みんな結構、披露できる得意なことを持っており、また発表することができます。
むしろ大人の方が難しく考えてやりにくいのかもしれません。
そして午後は「食の選択活動」の時間です。
3つのチームに分かれての活動となりました。
まずは台湾から研修生のリーハンから、自国料理の「ネギパイ」と「ギョウザ」を作る活動。
「ネギパイ」は台湾ではかなりポピュラーな軽食のようで、「パイ」と名は付いていますが、アップルパイなどのように、甘くてパイ生地というわけではなく、チヂミのような、おかず・主食な味と生地をしています。
生地をこねこねと作り、丸めて切ります。
これを伸ばし、具を乗せて焼くと出来るとのこと。たしかにこれは簡単で軽食向きですね。
ギョウザの方は、日本の各家庭でも行われることもありますが、餡を作って皮で包むという作業。
ご多分に漏れず、楽しく会話しながら、色々な形のギョウザも混ざりつつ作ることができました。
この「みんなで作る」感が、中華圏のギョウザが好まれる理由なのかもしれないと、改めて感じられました。
2つ目は、石窯ピザ作りチームです。
私たちがピザを食べるとなると、電話をかけるか、買ってきたピザをオーブンで焼くかのどちらかがほとんどです。
しかし今回は本格的に、生地から作り、また石窯を使って焼き上げます。
最初に発酵で寝かす必要のある生地からとりかかりました。
計量してボウルに入れた後、力強くこねて一体となるようにます。
ちゃんと生地は膨らむかな? イースト君にたくさんお願いをしました。
1時間程生地を寝かせますが、この時間はトッピングの準備だけ‥?
いいえ、窯を温める必要があります。
バンビが火入れをして先に取り掛かっていましたが、二人もかまどに薪をくべて温める準備をしました。
外は寒いですが石窯の前は暖かく、これだけでなんだか楽しくなってしまいます。
再びバンビに石窯をお願いし、館内に戻ってトッピングをして
見事焼き上がりました!
とても良い匂いで、できたての味見の大好評!
夜みんなに食べてもらうのが楽しみです。
最後、3つ目のチームはコケッツの解体。
3日前から選択として提示し、全体に個人に、気持ちの面や作業について伝え、考えてもらいました。
最初に室内で作業内容と役割を決め、外に出て必要な道具を揃えました。
その後コケッツを連れて来て、改めて観察し、抱えて体温を感じました。
作業の工程の写真は、老若男女、様々な方が見られるこちらブログでは割愛します。
この期コケッツを〆、羽を取り、内臓を抜いてお肉にしました。
鶏肉はまりこさんに調理してもらい、今晩の夕食に登場です。
最後に、事後を振り返る時間を持ちました。
無理に意見を絞り出したり、「良い発言」をする必要はありません。
自分なりに、どのように感じた思った、発見があった、などを共有しました。もちろん、今すぐ言葉にならなくて構いません。
実際、鮮烈な体験ですから、今日この日にはそのインパクトや感情が、考えや理解に勝るのかと思います。
考えを進めて(進まって)いくのは、今日以降になるのでは無いでしょうか。
この体験を自らの糧としつつ、「いのち」や、「いきる」を考える際のきっかけや材料にしてほしいと思います。
私たつみも、今日の活動や、共有の時間で改めて認識すること、気づいたことがたくさんありました。自らとこれからのために反省していきたいと思います。
以上、3つの食の選択プログラムが行われました。
それぞれ、最後の夕食であるさよならパーティーへ提供できるステキなご飯ができました。
作業を頑張り、煙にも燻られたので温泉で体をさっぱりさせた後、ついに、さよならパーティーです!
「いただきます」にも格別の気持ちがこもります。
そしてみんなが作った、まりこさんが腕をふるった料理は、やっぱり美味しい!
自分の作った料理を「美味しい」と言ってもらうことがこんなにうれしいとは!
料理は量、種類ともにたくさんあり、本当にお腹いっぱいになりました。
なお鶏肉は、シンプルに塩コショウ炒めで調理していただきました。
味が詰まっていてかなり美味しいです。
しかしブロイラーではなく、また平飼いですから、地鶏同様に歯ごたえが強く、飲み込むのに時間がかかった子も。
これも発見でした。
そんな夕食を取った後には、準備した一芸披露!
10名以上がクイズにマジック、3分間トークに英語スピーチ、口笛演奏やケミカルホタルのファイヤーダンスと、多種多様な一芸を披露してくれました。
視覚的に驚く・楽しむ一芸が普段は比較的多いのですが、今回は耳で聞いたり頭を捻ったり(頭から取り出したり)するものが多かったです。
時期やメンバーによって、その時の雰囲気によって全く違った一芸があり、とても楽しいです。
これで当初予定していたプログラムは終了ですが、実は先日の夜の選択プログラム、スノーランタン作りなのですが当日夜の風邪が強く、安定して灯りが付けられませんでした。
そこで持ち越して本日、揃って点灯式を行いました。
これでも充分綺麗なのですが、学校の明かりをすべて消すと、ほのかで幻想的に。
まさに「灯す」や「灯り」といった言葉がふさわしい、温かみのある光です。
いつまでも眺めていたいですが、もう寝る時間も近く、最後の夜はあっというまに更けていきました。
明日は6日、最終日。
片付けや仕上げ、振り返る日になります。
今回の長期村生活を満喫!するためにも、明日も楽しみながらやっていきたいと思います。
(たつみ)