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信楽にしては珍しく、地味でさりげない姿。永きにわたり土の中にあって、眠りから覚めたばかりの趣です。
大きく外反する口作りは、玉縁作りになる以前の古い形式です。室町時代初期はありそうです。
焼成温度がやや低かったことによる、土の柔らかさが魅力になっています。
よく見ないと分からないのですが、肩に意図的に付けられた線(文様)を見ることができます。この壷の用途が、骨壷だったこととの関連性を感じます。
写真にあるように、口には欠け、底には穴をふさいだ跡があります。
(口径12,5センチ、高さ26センチ、底径15センチ)
<売約済みになりました>