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Retro-gaming and so on

この素晴らしいNew Phlanに祝福を ! 2

さて、前回ではボスを残してスラムの雑魚敵を掃討し、Kuto's Wellに進むトコに来た。
なお、実の事を言うと、今回はオーソドックスにスラム掃討から初めたが、New Phlan市役所でクエストが3つも提示されるトコを見ても分かる通り、このゲーム、どのクエストから始めても構わないんだ。
従って、スラムザコ敵掃討の後に別にKuto's Wellに進まなくてもいい。今回こう進んでるのは効率性を重視して、だ。
前回、Phlan全域のマップを見せたけど。


Kuto's Wellは隣接区域が多い。
これは次の設定の故だ。
Wellって何だろ?って思うかもしれないけど、名詞では井戸の事だ。
つまり、Kuto's WellはPhlan全域での水源地なんだ。
よって、モンスターが徘徊するPhlan全域に渡って、水源である以上、アクセスがしやすい場所に鎮座してる、ってわけ。

Kuto's Wellの地図は以下のようになっている。


この3番が井戸、だ。
まぁ無視してもいいんだけど、この地下もダンジョン(カタコンベ)になっていて、ここに盗賊、Norris the Gray、ってヤツが隠れ住んでいる。
従って、まずはこいつを退治する為に中央の3番を目指す事としよう。

なお、僧侶系キャラのレベル2呪文だが、Hold Personがオススメだ。
この呪文は人間型の魔物(ヒューマノイド)及び人間を3体まで麻痺させる事が出来る。魔術師のSleepと共に、先制攻撃で食らわす事が出来れば随分と助かるだろう(また、僧侶は魔術師に比べると成長が早く、また使える魔法も多いのが特徴だ)。

前回、ここのエリアではランダムエンカウントは10体程度だ、と言った。ランダムエンカウントで出会う敵はスラムよか強くなってるけど、そこまで大した敵じゃない。
ここで出会うランダムエンカウントの敵は次の3種類だ。

  1. コボルド
  2. リザードマン
  3. ノール
3体ともヒューマノイドなんで、Hold Personが効きやすい。後者になればなるほどSaving Throw(抵抗力)は高くなるが、結構「効く」たぁ思う。

さて、3番の周辺にはNorrisの部下のコボルドが巡回してて、ちょっとした戦闘になるかもしれんが、問題はねぇだろう。
3番に着くと「井戸に降りるか?」と尋ねられる。


当然YESと答えて降りていこう。
地下のカタコンベの地図はこうなってる。


面倒くさいんで、8番に直行する。


フザけた顔の野郎だ。
野郎ども、カチコミだ!


まぁ、顔がヘンなんで、大して手間もかからず掃討出来るだろう。
Norrisとリザードマンが呪文抵抗力が高い、って程度だ。
ここでは戦利品でLong Sword +1が入手出来る筈だ。

そのまま9番へと進もう。そこで宝石を20個、金貨92枚、銀貨2,300枚が入手出来る。
正直、宝石以外は要らんが、でも経験値を頂ける。これが目的だ。


これがデカい。
宝石と経験値を頂いたら、さっさと地上へ戻る。
今度は4番を目指す。



ここでリザードマンとジャイアントリザードに遭遇する。
当然殲滅だ。



リザードマンは大した事ねぇんだけど、ジャイアントリザードが魔法がかかりにくい。
攻撃力もあるんで、何度かSleep魔法を叩き込まないとならないかもしんない(そもそもヒューマノイドじゃないんで、Hold Personが使えない)。

さて、トカゲ共を殲滅して5番に進むと・・・・・・。


ヘンなおばさんに遭遇する。
しかし彼女は敵ではなく、「このすばパーティ」を褒め称え、予言染みた事を言って去る。
部屋を歩いてまた入口に差し掛かると、経験値と宝が見つかるだろう。



これらはバンデッドメイル +1、 クオータースタッフ +1、 ブレーサー AC 4だ。
またまた装備が強化出来る。
増殖技を使い、またレベルアップ出来るヤツはレベルを上げられるだろうから、一旦行政区画へ戻ろう。

ところで、ロングソード +1とブロードソード +1、どっちがエエのんか、って話がある。
通常、RPGで「どっちがいいのか」の指標として、「店でいくらで売れるのか」がある。高く売れる品の方が総合的にはいいので、高い方を手元に残して安い方を売る、とかだよな。
ところが、この世界の店主は「両方とも1000Gでどうだ?」とか言ってくる。
果たしてどっちを武器にして使えばいいんだろうか?
しょーがねぇから、マジメに「ダメージを与える確率」で考えてみようか。

  • ブロードソード +1 : 2d4 + 1
  • ロングソード +1 : 1d8 + 1
原則、「武器はサイコロを決める」のがAD&Dなんだけど。
これらの確率分布は次のようになる。


実は期待値で考えると、ブロードソード +1の方がいい。
また分散で考えてもブロードソード +1の方が「小さい」んだ。

つまり、ブロードソード +1の方が平均的に6(最大値は9だけど)のダメージが与えやすい。言わば「必殺の一撃」(出目9)は出づらいけど、安定したダメージを与える事が期待出来る。出目が平均的に6に寄ってるわけだ。
一方、分散がデカい(と言うか一様分布の)ロングソード +1は最大値で考えても「出やすい」けど同じ確率で「スカる」(2のダメージしか与えられない)ワケだよな。安定してないんだ。
結果、ブロードソード +1の方が「計算が成り立ちやすい」わけだ。

以前、「夢幻の心臓II」の攻撃ルーティンに関して「定数で殴り合うクソゲー」って言った。HP20の敵に5固定で攻撃出来て、「4回殴れば死ぬな」って計算出来るゲームのどこが面白いんだ、って言ったわけだ。
でも、ここではそれを計算してる。どこが違うんだろうか。
ここでの計算はあくまで「戦略」だ。ところが、乱数が絡む以上、「計算通りに行かない」から面白いわけだよ。「夢幻の心臓II」は全部計算範囲内だからつまらん、って言ってるわけで、プレイヤーが「戦略の為に計算する」のが悪い、って意味じゃあないんだ。
分かる?

いずれにせよ、「必殺の一撃」はロングソード +1の方が出やすいが、それだけ、だ。長期戦になればなるほど「安定して」「計算が立つ」武器の方が優秀なんじゃないか、と思う。
「ダメージを与える最大値」が問題じゃない、「期待値」が重要で、しかも、ロングソード +1の5.5よりブロードソード +1の6の方が、「たったの0.5違い」でも長期に渡ると効いてくるんだよ。
それが統計学の教えだ。

と言うわけで、ロングソード +1は売っぱらってもいいし、「勿体ない」と思うのならダミーキャラに預けておいてもいいだろう。

次に、魔術師にKnockの魔法を覚えてもらう。Knockの魔法は扉をこじ開ける呪文だ。
あと、そろそろ魔法使いが、1回限りだけどStinking Cloudを覚える余裕が出てくる頃じゃないだろうか。
そしてNew Phlan行政区の地図をもう一度出すが。



ここで「22」と書かれてる店へ行こう。
目的は「鏡」を買う事だ。次の目的地には強敵・・・言ってもいいか、バジリスクがいる。視線を受けたら石化する、っちゅーアレだ。
その「視線」を反射する為に鏡が防具として必要なんだ。
パーティ人数分揃えておこう。

さて、何だかんだで準備が整ったらもう一度Kuto's Wellに戻って、(4, 15)あるいは(11, 15)から下へ抜ける。
目的地はMendor's Libraryだ。



ここにはランダムエンカウントがない。上の地図で言うと、9番以外ではどこでもキャンプして休息を取る事が可能だ。
そしてここが、New Phlan市役所から言われたクエスト、「書籍」「地図」「研究書」等の奪還に関する場所で、要はここの番号を回っていけばいい。

ここの図書館に入るにはKnockの呪文が必要だ。恐らくもう魔術師はそれを唱えられるようになってるだろう。

上の図で言うと、2番がバジリスクがいるセクションとなる。本棚を調べると出てくる。
このエリアに入る前に、僧侶系キャラにBlessを唱えさせておいてもいいだろう。鏡を装備するのを忘れずに。



多分戦略的には、「たった一発放てる」Stinking Cloudのお世話になるんじゃないか。
魔術師のターンになったら一発撃てばいいんだけど、注意事項。
Stinking Cloudは2x2の範囲で「ガス」を撒く魔法で、このガスを吸うと呼吸困難に陥って敵は暫くの間行動不能となる。これもSleepに継ぐ(いや、より強力な?)極悪魔法だ。
ところで、上の図を見りゃ分かるが、バジリスクは2x1のサイズのキャラで、こいつの「どこに」撃ち込むのか一見分からんのだよな。
つまり、Stinking Cloudも「範囲魔法」なんだけど、Sleepと違って範囲が狭く、「味方を巻き込まないように」するには、一体どこに撃てばいいのか分からんわけだ。
そして、古いゲームなんで、後のゲームのように「効果範囲を表示してくれない」。
よってヒントを。
原則、Stinking Cloudの「マス」は効果範囲の左上を指す。そこを起点として右に2マス下に2マス、と考える。
また、敵キャラの一部でも被っていたら、それは「効果範囲に入ってる」って意味になる。

キャラの一部分でも被っていれば「有効」。

いずれにせよ、Sleepと同様、味方を巻き込まんように。味方さえ行動不能に陥れるのは、Sleepと同じだ。
これで「ガスを吸い込んだ敵」は、やはり一撃で屠れる事となる。


まぁ、「万が一」に備えて鏡を用意したけど、作戦がハマればバジリスクもややこしい敵ではない。



バジリスクはそこそこの経験値をくれるし、また、魔法のアイテムが戦利品となる。
この中のCloak of Displacement(排除のマント)はACを下げてくれる上、敵の最初の攻撃は必ず避けてくれるらしい。
これも増殖技対象だな。
Potion of Giant Strengthは、一時的(AD&D時間では4+1d4 × 10分間)にStrengthを21にまで上げてくれる。なお、Strengthが21ってのはフロストジャイアントのステータスだ。
Potion of Healingは傷薬だからまぁいいだろう。Clerical Scrollの呪文はRestorationだ。
Restorationはレベルドレインを食らって下がったレベルを元に戻す呪文だ。
そう、このゲーム、当然Wizardryと同様、レベルドレインを食らわせてくる強敵が出てくる。

「本を漁る」為に行く場所は1番と3番。
ただ、ある程度「ランダム」に「見つかる本」が出るんで、室内をグルグル回ればいい。
1番ではJournal Entry 8、37、21の内容の本3冊、3番ではJournal Entry 7、19の2冊、そして魔法の本が5種類くらい見つかる。
前者は1冊に付き6%、後者は8%の確率で「見つかる」ようになってるんで、それなりにグルグル歩いてないとならない。
いずれにせよ、この2部屋を「徹底的に探せ」ば、計10冊の本が見つかる筈だ。

8番ではPotions of Extra Healingが3本と経験値が入手出来る。

6番では「気がふれた男」に遭遇する。



PARLAYして適当な態度で話せば、NPCとして一時的にパーティへ参加する。
こいつをNew Phlanにある教会へ連れて行こう。

残りは7だ。ここで経験値とManual of Bodily Healthが入手出来る。




こいつは、使用後、AD&D時間で一ヶ月経つと、Constitutionが1増える、と言うアイテムだ。
Goldboxのこのシリーズでは、唯一(Constitutionだけだが)ステータス(アトリビュート)を増加させるアイテムだ。当然増殖技の対象アイテムになる。
このゲームで使うだけ、ではなく、ダミーキャラにも持たせてそのままCurse of the Azure Bondsに持っていってもいいくらいのアイテムだ。
増やしまくって困るアイテムではない(笑)。

さて、この辺で、僧侶系キャラにBlessの他にProtection from Evilと言うバフ呪文を覚えさせる。
図書館から出る時にスペクターと言う魔物と対峙せなアカンのだ。


間違い(謎

こいつはレベルドレインをかけてくるんで(見事な伏線だ・笑)、Blessの他にバフれるだけバフっときゃエエ、と言う事だ。
Protection from Evilは単体向け魔法なんで、ダクネスに2つ、アクアに3つ覚えさせ唱えさせる。
出口に通じる部屋に入る前バフろう。
あと、魔法編成を変えた方がいい。
スペクターはACも高いし、SleepやStinking Cloudが効かない。
従って、魔術師系キャラはその辺の魔法は放棄して初めてMagic Missile、そして僧侶系キャラのレベル1呪文のスロットが残ってるのなら、攻撃呪文、Cause Light Woundsを突っ込んでおこう。これは呪文詠唱ターンとAIMターンがズレてる(要するに発動までが遅い)が、無いよかマシだ。
とにかく「直接攻撃が通りづらい」んで、魔法でHPを削れるだけ削っておこう。あとは運を天に任せるしかない。
また、前衛キャラでACに不安があるキャラは、暫定的に入手したCloakを装備させておいて万全を期す。
勝てない相手ではないんで、万が一レベルドレインを食らったら「リセット」したらいい。




繰り返すが、レベルドレインさえ喰らわなければ「勝てない相手ではない」。
なお、「狂った男」は戦闘中にHPが0に「勝手になる」だろうが、放っておく。
むしろ意識があった方がNew Phlanに入った際にトラブルになるから、だ。



割に経験値は貰える方の敵だ。

さて、New Phlanに凱旋する。
地図だと3番辺りにあるTyr神の神殿、にまずは行く(Forgotten Realmsの世界ではいくつも神がある、ってのを後発のソード・ワールドでもパクってる・笑)。
神殿に入る直前で「気のふれた男」にCure Light Woundsをかけて、回復する。
(ここで回復しないと、色々と面倒な事になる)
そして神殿に入ると神官に次のような事を言われる。



「気のふれた男」を引き取ってくれるそうだ。
ついでに回復を薦められるがYESを選んですぐEXITする。
そこでENCAMP->ALTER->DROPで「気のふれた男」をDROPしよう。
これで「気のふれた男」とはオサラバだ。

次はNew Phlanの市役所に行って、ギルドのねーちゃんに会う。



ここでお待ちかね、Kuto's Wellで倒したNorris the Gray討伐の報酬とMendor's Library関係の報酬がまとめて貰えるだろう。
レベルアップをしておこう。
現時点での「このすば」メンバーのステータスは以下の通り。


ダクネス。僧侶レベル4の戦士レベル3。ACも-5まで下がる。

カズマ。戦士レベル3/魔術師レベル2/盗賊レベル3。ACも-2まで下がる。


アクア。僧侶レベル5。ACは-5。バフ魔法としてPrayerを覚えておけば良い。

めぐみん。魔術師レベル4でACは-3。

4人とも装備はアクセサリ類のせいもあって、かなり良くなってきてる。

ダクネス。+1の武器・防具が主流。
なお、ホントの事を言うと、ブレーサー類は2つ付けてもそれ以上ACは低くならない。

カズマの装備。


アクアの装備。

めぐみんの装備。

なお、今回の最後には魔法の話を書いておこう。
Pool of Radianceでは良くある「僧侶呪文」と「魔法」の2つがある。
そして冒険中に使える魔法の数はかなり限られていて、冒険に出る前に「休息して」「覚えないと」ならない。
これが大前提のゲームなんだけど。
「僧侶呪文」と「魔法」は次の事が違う。
僧侶系キャラは「レベルが上がると」覚えられる呪文が自動で増える。
一方、魔術師系のキャラは、レベルが上がっても覚えられる呪文は大して無く、原則魔法のスクロールを拾ったり何なりして、まずは「学ばないとならない」んだ。
つまり、魔術師系のキャラはある呪文を「使う」まで2フェーズになってるんだな。
そしてこれがAD&Dの魔法を難しくしてるトコだ。特に魔術師系キャラの場合、「何を学ぶか」と「何を(今日の冒険で)使うか」と考える事が2つあるわけだ。

よってオススメ早見表を用意した。
まずは僧侶系キャラ。僧侶系キャラは上に書いた通り、レベルさえ上がればここに書かれてる呪文は全部「覚えられる」。魔術師のようにスクロールを読んで「学習する」必要はない。


オススメ◎を中心に「覚えて」冒険に出かければいいだろう。たまに◯や無印を使えばいい筈だ。
一方、魔術師はこうなる。


必ずしも「◎学んだ方がいい」と推薦されてる魔法が「オススメ◎」にはならないんだ。
これは「いざという時の為、知ってた方がいい魔法」は、必ずしも「毎度使う必要性に駆られる」わけじゃないから、だ。この、「いざと言う時には知ってなきゃいけない」魔法は必ずしも「常時おぼえてなければいけないと言うわけではない」辺りがAD&Dの魔法の難しいトコなんだよな。
いずれにせよ、「必須の魔法」ではあるけれど「パーティに一人一回冒険毎に唱えられればいい」と言う魔法/僧侶呪文がまずあって、あとは◎を中心に覚える魔法を決めていけばそんなに難しい事はないだろう。
また、繰り返すが、戦闘は魔法は全力で使い出し惜しみをしないと言うのがAD&D(Goldbox)のゲームの進め方だ。魔法が尽きたら即休憩して回復、なんで、ゲームを進めて行く内に「必須の魔法/僧侶呪文」ってのも分かっていく事と思う。




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