多分10年くらい前?知人に、
「PCエンジンの天使の詩、ってRPGが好きなんだよね〜。やってみてよ。」
とか言われてやってみた。
しかし、内心は超不安だった。なんせ、クソゲーの雄、日本テレネット製RPGだぞ?
「日本テレネットと聞けば裸足で逃げ出せ」
それが一般的には正しい判断、なんだ。
だからかなり恐る恐るプレイしたんだ。
ところが、解けた。日本テレネット製のクセに特に深刻なバグも無くラストまで辿り着いた。
「日本テレネット製RPGのクセに解けるゲームだとは・・・・・・。」
と言うのが当時の感想だ。明らかにおかしな感想なんだけどな(笑)。それくらい日本テレネット製ゲームってのは筆舌に尽くしがたく酷いんだよ。
そして、上記のような感想を抱く最大の原因。このゲーム、解けたは解けたんだけど、「面白かった」とか「感動した」とかそういう感想が全く出てこなかったのね。
解けた、って安堵以外を何も持てなかった。っつーか10年くらい前解いたは解いたけどそのストーリーをサッパリ覚えてないの。何か結婚式直前に婚約者がモンスターに拐われる。花嫁を取り返せ、って導入は覚えてるんだけどそんだけ。
あと、PCエンジンって当時は美麗なグラフィックが出せる筈なんだけど(※1)、天使の詩ってグラフィックの色味が地味なのね。
分かる?枯れた、っつーかくすんだ色合いっつーか・・・・・・ハッキリ言って絵の具にウンコ混ぜた?って訊きたいカンジなんだよ。
完全に、ポップな色味、ではないんだ。
また、敵さんがあんま可愛くない、っつーか意味が分からん造形、っつーか・・・・・・。
この辺のくすんだ色味、とか敵の造形がヘン、とか、ひょっとしたら1年半くらい前に出たメガドラの「時の継承者 ファンタシースターIII」に影響を受けてるのかもしんない。
受けるな、って言いたいトコだが(笑)。
「時の継承者 ファンタシースターIII」。ウンコ臭い色味、おかしな敵の造形、と「天使の詩」と共通点が多い。それどころか、開始早々、「主人公は結婚予定だったが結婚式直前に婚約者が拐われる」と言うのもこの2作品、実はコンセプト的には全く同じ、なんだ。
それだけ、じゃない。キャラクタの造形もイマイチ、なんだ。
またもや
「ムーミン?」
だ。「くりいむレモン・スーバーバージン」の悪夢再び、だ(謎
「良くこのデザインでOK出したな?」
ってなカンジ。
そう、日本テレネットのダメさ加減は非常にセガに似てる。セガも「こんなデザインじゃダメだろ」ってのにGoサインを出し、ゲームのクオリティを上げるより締切の方を優先する会社だ。
日本テレネットとセガってやってる事が良く似てる、んだよ。
だから両社とも基本的にクソゲーしか出さない。
しかし一番問題なのは、「天使の詩」ってのは「男女の恋愛をテーマにした ロールプレイングゲーム」と言う辺りだ。
男女の恋愛をテーマにした ロールプレイングゲーム?
それってどういう意味なんだろう。彼女に間男候補が近づいてきたら敵認定して倒す、とか(笑)?
いや、結果フツーのRPGなんだよ。世界を冒険して、悪玉を倒す、とかさ。恋愛全く関係ねぇんだ。なんつーの、取っ掛かりで「花嫁誘拐」があるだけで、実際は実は男女の恋愛がどーの、ってのは関係ない。そもそもRPGと言うシステムは恋愛を想定していない。
結果、既存のシステムに無茶なテーマを被せただけ、なんだ・・・・・・それなら、女の子が現れる度にヤッちゃって、イカせれば主人公のレベルが上がる、なんてシステムの方が「RPGと言う枠組み」なら符合する筈なんだよ。
パーティ戦なら乱交だよな(笑)。ゲームの目的は世界中の女とヤる事で、ラスボスは絶世のバインバインの傾国の美女だ(笑)!
・・・・・・だから単なる「男女の恋愛」とかRPGのシステムそのものとは整合性がねぇんだよ。
なお、このゲーム、音楽もPCエンジンCD-ROM^2とPCエンジン本体の内蔵音源の両者を使って奏でてるんだけど(後者は戦闘シーンで主に使われいる)、あまりデキは良くないと思ってる。
まぁ、そんなワケで、その知人には悪いんだけど、「天使の詩」はクリアしたけど「天使の詩II」は途中までプレイしては放置、そしてPCエンジンの売上が下がったからスーファミで出した第三作目、「白き翼の祈り」は未プレイだ。
じゃあ、なんで第三作目の記事なのか、っつーと例によって魚拓だ。
僕が好きだったSFCのRPGのレビューページが消えて久しく、そこに書いてあったレビューを保存して紹介しよう、ってのが今回の趣旨だ。
※1: 翻ると、ファミコンは使える色数も同時発色数も少なかった。
しかし、ハードウェア開発時に、宮本茂なんかに尋ねて「使える色数に絞った」と言うのが設計者の慧眼なんだ。
結局、ファミコンは、「使える」ファンシーな色のみ備えており、「ウンコ臭い発色」は避けられるようになっている。