昔、ゲームセンターあらし、と言う漫画があった。
当時は「ゲームセンターは不良の溜まり場」と言われてて、小中学生はゲームセンターに入れない、または入らないように指導されていた。
そういう状況で、「入場禁止されたゲームセンターのゲーム」に憧れがあって、代替品的に人気があったのがこの漫画だ。つまり、実物を目にする事なく、漫画を読んで当時のガキどもは満足してたのである。っつーか満足せざるを得なかった。
ファミコンが出る遥か前の話である。
基本的にはギャラクシアン、パックマン、等のメジャーなゲームがガンガンと紹介されていた漫画だったわけですが。ある時、こういうゲームが題材になっていた。

トランキライザーガン・・・何だか面白そうなゲームが紹介されていた。当然見た事も聞いた事もない。
ゲームの解説は次のようなモノだ。

やってみたい・・・何か面白そう。しかし、ゲームセンターに入れないガキはその存在を記憶の深いトコに押し込めておくだけだった・・・。
ってのが前フリ。実はこの漫画では「どこが作ったゲームなのか」は全く明言されていない。©もクソも書かれてないのだ。緩い時代だったんだなぁ(苦笑)。
実はこのゲームを作ったのはあのセガ。そしてSEGA SG-1000/SC-3000で「サファリハンティング」と名前を変えてリリースされてるのを後に知ることになる。

おお〜。あの「ゲームセンターあらし」で見たゲームだ!こんなトコにあったんか!
とまぁ感動してプレイしたはいいんだけど・・・実はそんなに面白いゲームじゃなかったorz
思い出は思い出のままにしてた方が良かったかなぁ・・・・・・。
余談だけど、セガがコンソールビジネスを始めようとした時、「自社の人気ゲームをガンガン移植しよう」と言う企画だったらしい。ところが、その開発部門がその企画を提出したら、「コンソールゲーム化権はセガにはない」と言われて困ったらしい。と言うのも、セガは自社の人気アーケードゲームのコンソールゲーム化権を完全に他社に売っぱらってたらしいのだ。
これがセガのまたもやダメなトコなのである。任天堂はそんな事はしてなかった。移植は許しても、全部の権利を売る、なんつー事は当然してなかったのだ。だからドンキーコングは守られた。セガには何も無かったのだ。そしてこのソフト資産の差、がSG-1000/SC-3000とファミコンの立ち上げ時の決定的な差になっていくのである。
言い換えると、トランキライザーガンは「どこにも買い手が付かなかった」ゲームなのである。従って、「そんなに面白くない」ってのは間違ってないわけだ。