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Retro-gaming and so on

Neverwinterその他とは

また星田さんの記事を読んでた。

実はNeverwinter Nightsなるゲームはやった事はない。
Neverwinterには寄った事があるけどな。
「?」とか思うD&Dをやった事がない人の為に。ちとウンチクを垂れ流しておこうじゃないか。

Neverwinter Nightsってタイトルを見て

「"けして訪れない冬の夜"とか、随分ロマンティックなタイトルだな。」

とか思った人。
残念。全然違う。
と言うか、D&Dフランチャイズのビデオゲームって確率的にその殆どのタイトルは

「D&Dのキャンペーンセッティングの世界における土地の名前あるいは町の名前が含まれている」

なんだよ。
結構な確率でこのパターンだ。
そう、実はNeverwinterってのは街の名前なんだ。
街の名前、って分かった途端、

「ヘンな名前の街だな」

とか思うでしょ?
その通り。実は「東村山」とか言うのと全然変わらんのだ。
ビミョーな名前である。

もうちょっと説明しよう。
D&D用語で「キャンペーン」とは連続したシナリオ集の事だが、それを作るには世界観が必要なわけだ。そこで細かい設定、地図だとか存在する街だとか、の情報もバラで売られてるわけだな。マジで良い商売だよ(笑)。
そんな中で、D&Dで一番有名なキャンペーンセッティングがForgotten Realms(忘れ去られた領域)と呼ばれるキャンペーンセッティングで、これが提供する「マップ」と言うのはいくつもの「地方」に分割されている。
Neverwinterと言う街があるのはSavage Frontierと言う地方である。
Neverwinterがあるのは赤枠で示したここだ。



ぶっちゃけ、北アメリカの西海岸にしか見えないが(笑)、この辺がSavage Frontierと言うエリアで、街がアチコチに点在してるのが分かるだろう。
そしてNeverwinterの他にも重要な街があったり、地域があったり、ってのがこの辺のエリアなのだ。
例えばEye of the Beholderと言うビデオゲームの舞台になった街、ウォーターディープはここにあるし、


また、そのものがゲームのタイトルになってるIcewind Daleってエリアはこの辺りである。


そして、このSavage Frontierに南接してるエリアがSword Coastで、ウォーターディープから南下していって見えてくるのが、かの有名なBaldur's Gateなのである。


な?マジで殆どのタイトルが「街の名前そのまんま」とか「土地の名前そのまんま」だろ(笑)?
そして、これで分かるのが、D&DってゲームはドラクエやFFみたいに「世界を渡り歩かない」のだ(笑)。せいぜい渡り歩いてもある一地方のみ、であり、あるいは街の中に留まってプレイしたりする。
そしてD&Dにおける「世界丸ごと」ってのはドラクエやFFよりも広大だ、って事なのである。簡単には「世界一周」出来ないのだ。

ちなみに、僕がNeverwinterに立ち寄った、と言うのは次の二つのゲームをやった事があるからだ。「Gateway to the Savage Frontier」と「Treasures of the Savage Frontier」の二本(日本未発売)で、このゲームもエリアの名前が含まれていて、タイトル通り、Savage Frontier地方を渡り歩くゲームだったのだ。



いずれ、これらのゲームの事も詳しく書こうとは思っている。面白いから。
日本未発売のゲームなんで需要がどのくらいあるかは知らんけどな(笑)。

ちなみに、Neverwinter Nightsと言う名前を冠したゲームは実は二つある。星田さんがプレイしたのは2002年版の方だ。もう一つは1991年版であり、この二つに名前以外の関連があるのかは良く知らない。
が、1991年版はある意味エポックメイキングな作品である。何故なら、これが世界ではじめてのグラフィカル・オンラインRPGで、黎明期のWebポータルでプロバイダだったAOL(America Online)とTSR、SSIが組んで作ったオンラインRPGだった。
ユーザーはまずはパッケージソフトであるNeverwinter Nightsを買う。このゲーム自体が一種専用ブラウザで、AOLが提供する専用サーバにアクセス、そこに全米から集ったプレイヤー達が自由にパーティを組んで冒険する、と言うような内容だった。
サービス自体は1997年に終了してるが、ゲーム自体は今でもパッケージさえ買ってれば出来る・・・がやりたくないだろう(笑)。
と言うのもオンラインで「ネットの友人とパーティを組んで冒険する」前提な為、一人が持ってるソフトでは一人しかキャラが作れないし、そのままだと一人でしか冒険が出来ないんだな(笑)。
言い換えると黎明期のソフトらしく、厳重にサーバーの負担を減らすように設計されてるらしく、サーバー側は情報を統合、返却する事に集中しているらしく、ソフト側でサーバーから返して来た情報を元に演算させる、ような設計になってるらしい。そのためにサーバーがなくても「一人でプレイしても大丈夫」なように結果なってる模様だ。



と言うわけで、元々、「Neverwinter Nights」と言うタイトルはある意味、黎明期のオンラインRPGをプレイした層には明らかにノスタルジックなタイトルなのだ。
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