瓢簞舟の「ちょっと頭に浮かぶ」

こちらでは小説をhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427846884378

小松左京「日本沈没」より

2015-08-21 19:05:18 | 本の話
その時(引用者註:海に潜った時)、私は、いつも、ああわかった、と思うことがある。何がわかったか、はっきりいえないのよ。宇宙みたいなもの……地球とか、自然とか……その中で自分は砂粒みたいに小さい存在なのに、自分はそういった巨大なものと一体なんだって……砂粒のくせに、それがわかるの。わかるってことは、自分が一体なんだってーーどういったらいいのかな。……それを感じた時、私、孤独で、わびしくて、しかも泣きたいほど幸福になるの……。ああわかった、これなんだって思った時にね。
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