対立する二つの世界
自分ではない別の世界と
自分という世界
世界は別たれている?
いや
どちらも自分
世界は同一
合わせ鏡のように
世界は
互いを映しあっている
あれもそれも
そしてこれも
自分の在りようを
映している
他人事(ひとごと)ではない
無関係ではない
違うように見えて
違わない
どれも自分だから
すべて
自分の物語
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欲望が苦を生む。ならば欲望を断てばいい。欲望から解き放たれれば苦しまなくて済む。
と考え、欲望を断つよう努める。が、それは容易なことでない。断ったそばから再び湧き上がるからである。満たされるその時まで欲望はその運動を止めはしない。
満たされるその時まで、と書いたが満たされれば次の欲望が生まれるのが常套である。欲望が欲望を生む。キリがない。
断つ、なんぞというのは無理なことだ。
確かに欲望は苦を . . . 本文を読む
出先で否応なくテレビを視るハメになることがある。ワイドショー番組である。
摂取する食べ物が肉体をつくる。当然である。ならば摂取する情報が精神をつくる、これまたしかり。
ワイドショー番組を視させられるという災難。愉快ではない情報を無理に押し付けられる。精神を汚染される。ゆえに災難。
ワイドショー番組ばかりではない。ニュースで報道される事柄はロクでもないことばかりだ。人々を病める精神へと向かわせ . . . 本文を読む
宇宙は振動している。振動、すなわち波である。そのすべてを音として知覚することは、私たちには出来ない。肉体的な制限だ。機能的に不可能なのだから致し方ない。
しかし制限があるのも悪くない。それと引き換えに想像する自由を得る。
目に映る宇宙は美しい。ならば宇宙が奏でる音楽も美しいに違いない。
宇宙という美に包まれて私たちは今ここに在る。
至福なり。
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なにゆえ「存在すること」を始めたのか。
いや、始めた、というより始まってしまったのか。
はじめに「意志」在りきか否か。
なぜ「在る」?
なぜ「無い」ではない?
いや、「在る」と「無い」は同義だ。
孤独に耐えられなかったのだ。
永遠に耐えられなかったのだ。
だから「存在すること」を始めた。
始めては終わる。
終わっては始める。
円環運動。
運動?
時間の概念が邪魔をする。
「存在」の謎に触れ . . . 本文を読む
生きる価値がない。
と、自虐的な物言いをして自己憐憫を弄ぶ輩がいる。
馬鹿馬鹿しい。
価値があるから生きるのではない。
生きることで価値を産むのだ。
価値がないなら創り出せばいい。
創り出すには生きねばならぬ。
生きる価値はまさに価値を産み出すことにある。
自己憐憫に陶酔している暇なんぞない。
価値が欲しければ生きることだ。
生きろ!
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一般的にいって、男は女を抱くものであり、女は男に抱かれるものである。このような概念は男性原理の匂いがする。嫌いだ。
性交である。交わるのだ。一方的な関係ではない。攻めと受けは刻々と反転する。主従が固定したままされる行為ではない(性癖により一概にそうも言えないけれど、ここではそこまで話を広げない)。
それが男性原理により一方的な関係にされてしまう。男性原理、すなわち征服である。支配である。
そし . . . 本文を読む
本当と嘘。それを別けるのは事実であるか、ないか、である。事実であれば本当、事実でなければ嘘。
社会生活においてはそうである。またそうでなければ困りもする。
事実に照らし合わせて真実を見極めようとするから裁判が成立する。事実を無視すれば裁判は滅茶苦茶になる。魔女裁判のごとくになってはたまらない。
社会生活においてはそうであるのだが、それ以外においては必ずしも事実の裏付けにより真偽が決まるのではな . . . 本文を読む
朝(あした)に生まれ、夕べに死ぬ
朔日に生まれ、晦(つごもり)に死ぬ
元日に生まれ、大晦日(おおつごもり)には死ぬ
毎日、毎月、毎年
生まれ、死に、そしてふたたび生まれる
生まれ変わり、死に変わる
何度も何度も繰り返す
相似形
そうして、人の一生が紡がれる
今日一日が一生の雛形
相似形
何度も何度も繰り返す
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最初にお断り。
私は宗教について何も知らない。
なので、以下に書くことは字義通りの表面的な解釈をもとに書いています。一神教は唯一神、多神教は日本的に言えば八百万の神、といった程度の解釈です。
神は一柱。それ以外にはない。
そしてすべてを創造した。
ならば、存在するもの、すべてが神、そのものといっていい。神は遍在している。あらゆる存在に宿っている。
ということは、あれもそれもこれも神。数 . . . 本文を読む