■ 瀬戸内だけじゃない。愛知にある「アートの島」。
「アートの島」と聞いたら、直島をはじめとした瀬戸内の島々を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?実は、直島の家プロジェクトよりも以前の1996年から現代アートで街おこしプロジェクトを行っている島が愛知にあるんです!
(こんな可愛らしい船で島へ向かいます。)
それが、愛知県の三河湾にある佐久島。
ちょうど昨年の今頃(5月末)に伺って、とても素敵なところだったのでご紹介させてください。
(港に着きました!)
■ スタンプラリーを楽しみながらの「アート・ピクニック」&「弘法巡り」
三河湾の有人島で最大の佐久島のサイズは、ディズニーランド約3個分。
この島の自然の中に、約20の"この場所のために作られた作品"が常設展示されているんです。
徒歩でも回れる規模ですが、私は東の港からレンタサイクルで作品巡りに向かいました。(2つある港のどちらでもレンタサイクルがあります。自転車で回るのにちょうどよい広さです。)
道中にはヤギの「ノン」と「ビリー」(のんびり〜ですね)。
それから、建築ユニット「みかんぐみ」による弘法様もありました。
(郵便受けの中にいらっしゃるんです。)
こちらの島では島に元々ある弘法様に加え、様々な建築家が手がけた弘法さまをめぐる「弘法めぐり」を楽しむこともできます。
アート作品、弘法さまにはそれぞれスタンプ台が設けられており、港でいただける台紙に集めることができます。
ただのスタンプではなく、全て作品をイラスト化したかわいいスタンプなのがまた嬉しいです。
■ 鍵を開けて作品鑑賞?!
さて、西港側の古い街並を抜け…
はじめに向かった作品は「大葉邸」。
築100年の古民家を使用した作品です。
お庭は自由に見られますが、屋内は"弁天サロン"という場所で鍵をお借りして入ります。(予約不要、無料です。)鍵を借りて入って見るアートだなんて、なんだかわくわくしませんか?
建屋の中は、鍵と一緒にいただける解説を読みながら作品を鑑賞していきます。ガラスの作品の展示や、昔、こちらで使用されていた道具の展示。そして、雨戸に空いた小さな穴を利用した、カメラオブスキュラ!
ガラスに映り込む、雨戸の向こう側の景色、分かりますでしょうか?
外からの光が柔らかく差し込む部屋など。薄暗い古民家の中で、光を感じる作品を楽しめました。
お庭も作品の一部。
裂けた地面には、「生命を育む水脈」が流れています。
■ 佐久島アートの代名詞?「おひるねハウス」。
続いて、浜辺の方へ歩いて行くと現れるのが…
「おひるねハウス」。
おそらく、「佐久島といえばコレ!」といった一番有名な作品ではないでしょうか。平日でしたが、こちらにの作品には絶え間無く人が来ていました。
裏にハシゴがあり、9つのボックスのどこにでも入っていいそうです。(屋根は登ってはいけないそうです。)
中は、日陰で、海からの潮風が流れ込んできて、気持ちいいー。
本当にここでお昼寝したら気持ちいいだろうなぁ。
■ 海辺にも風景に溶け込んだアート作品が
様々な作品と佐久島の風景を楽しみつつ、再び東港の方へ向かうと、途中の浜辺に見えるのは「カモメの駐車場」。
女木島の港のカモメさんと同じですが、岩場に停まっているのと、並び方が違うと、またイメージが違います。
(なお、こちらの「カモメの駐車場」の作者・木村崇人さんの個展のレポートはコチラ▼このカモメさんのコンセプトも…
「アートとサイエンスの交差点・木村崇人 個展 - テーブルの上/下から @ART FRONT GALLERY」)
そして、釣り場に向かう途中にある「イーストハウス」。
こちらは屋上へも上がって良いそうなので、階段を上がってみると…
目の前が全部海!とても気持ちのよいスペースでした。
■ 山と海を見渡す秘密基地「アポロ」
帰りの船の時間が近づき、最後に弁天様の方へ。
森の中にある「アポロ」。
港から離れていることもあって、こちらまで来られる方は少ないようですが、これはまさに秘密基地!
2階の窓から覗くと、木々の向こうに海が広がります。
そして、佐久島弁財天へ。
ここへ渡る途中の海が本当に綺麗です!砂浜は真っ白。
水の中には、いっぱいに森が広がっているみたいでした。
弁財天にあるのが「願い石」。
平らですべすべした石に弁財天さまの絵が描かれています。
こちらにお願いごとを書いて、こちらに納めるのだそうです。
ここでもう帰りの船の時間。あっという間の5時間でした。
アート作品はもちろん素敵でしたが、こちらの島では、サイクリングの道ばたや民家の周りなどいたるところに様々な種類のお花が丁寧に手入れされて迎えてくれたり、作品の案内(地面に引かれた白線など)がしっかりと手入れされていたり…そんな心遣いがとても素敵で、嬉しい気分になれる場所でした。
全ての作品は回れず残念でしたが、いつかまた来たいなぁと思いました。島にはいくつか民宿もあるので、今度はぜひ泊まりで。
アート好きでもそうでなくても、青空の下、海とたくさんの自然に囲まれて気持ちのよい時間を過ごせる佐久島。
ぜひ、一度訪れてみてください^^
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▼オマケ▼
■ 名物「大アサリ」を頬張る
佐久島に行ったら食べたいなと思っていたのがコチラ▼。
東港近くにある ”すゞや ” さんの「大あさり丼」。
アサリ3個で丼のご飯がすっかり隠れちゃいます。弾力があって、しっかりとしたアサリの旨味を味わえる丼でした。
(大あさり焼きやタコのお刺身など、気になるメニューがいっぱい)
食べ物では、他にもごはん屋 海さんの「さくバーガー」(大アサリのフライと地元野菜を挟んだハンバーガー)や、西港近くの、釜でご飯を炊いてくれるカフェ"もんぺまるけ"さん、そして、佐久島名物の「たこしゃぶ」なんかも気になりました。
(サイクリング中にあった「タコ漁の今と昔」看板。今は金網で穫るんですね。)
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●佐久島ってどこにあるの?
名古屋をずーっと南に行って、三河湾の真ん中あたりにあります。
●どうやって行くの?
名古屋から電車で約1時間で西尾駅へ。
西尾駅からさらにバスで30分で一色港。
一色港から船で25分で佐久島に到着します。
船は一日に7便ありますが、佐久島から帰る際、14時50分の船のあとは西尾駅へ戻るバスがないので、公共交通機関ユーザーは要注意です。
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最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
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