『ABC殺人事件』の朗読CDである。吹き込みはビデオの『名探偵ポワロ』でポワロの補佐役,ヘイスティングスを演じているヒュー・フレイザー(前回ご紹介のの『ABC殺人事件』のDVDの写真,右側の人物)。私にそう言う資格があるかどうかわからないが,この朗読が素晴らしくうまい。フレイザーは,ポワロやジャップ警部などビデオに登場する何人かの声色を使って雰囲気をよく出しているし,その他のキャラクターも手を抜いていない。もちろん,ヘイスティングスの台詞は演じている本人だから折紙付き(笑)。
だから英語は聞き取れなくても(笑)声の濃淡や使い分けを聴いているだけでも面白く長時間飽きない(ただし,全部聴くと約3時間)。言葉がこんなに魅力的だったとはと感心してしまう。さすがはプロだ。(しかし,ポワロのフランス語なまりの英語もほぼ完全に再現されているので要注意)
英語の古典的な勉強法に映画をたくさん見ることがある。今ならDVDを見ることになるが,映画では無声の時間があり,ものによっては会話密度が低いことが欠点である。アクションやラブシーンが続けば会話量はぐっと少なくなる。そこへいくと,朗読では常に言葉が流れており頭の中に英語が響き渡る。
欠点は文書き言葉という点だ。どうしてもbookishになってしまうおそれがあるが,たくさん英語を聞くという意味では合理的だと思う。
私は今,このCDをサンヨーのICレコーダーに入れて聞いている。主にウォーキングしながらのリスニングだ(最近は行進曲は聴いていない(笑))。歩き方がスーシェ演じるポワロみたいになっているかも知れない(笑)。
■Agatha Christie: ABC Murders. read by Hugh Fraser. Macmillan audio books. 2001
このようなCDまで出ているとは知りませんでした。
利根川沿いの散歩道をスーシェ演じるポアロのように歩くisisさんのお姿を想像して思わず笑ってしまいました。
次はやはりヒゲでしょうか(笑)
但し,都会派のポアロですから,利根川よりは,例えば「東洋のカルチエラタン」と呼ばれる(笑)お茶の水や,神田明神の大伽藍(爆),はたまた上野の美術館辺りに登場させてほしいですなあ(笑)。。。
それかあの髭を生やしてあの帽子とステッキも揃えて街を歩いたら,やっぱり笑われるだろうなあ(爆)。。。スーシェが苦労してポワロ体型を作っているのに対し,私はそのまま合格(笑)。