船内に乗ると、2時の便ということもあり、神島に住む人、里帰りの人が大半で、今夜は泊まりと思われる釣り客がちらほら。
私のような冷やかしの観光客は見当たりません。
神島ですが、平坦なところはほとんどなく、海に囲まれた山です。
釣り客が20人ほどいましたが、どこが観光スポット?という感じの風情です。
帰りの船が1時間後ということもあり、潮騒にも出てくる恋人の聖地スポット、八代神社と神島灯台に行くことにしました。
しかし、観光客なんて私ぐらいのもので、それらしき人影はなし。
細い路地道ばかりで、どの道から行くのやら・・・
観光地図でそれらしき道を登っていくことにしました。
歩き出すと、路面に小さく灯台↑という塗装がありました。
こんなの序の口。
延々と階段が続きます。
途中でお婆ちゃんが、「灯台に行くのか?」と声をかけてくれました。
その言葉の裏に、「先は長いよ、物好きだねぇ。」という意味が込められていたことに、その時は気づきませんでした。
途中で道を間違えて、山の中で行き止まりになりました。
焦りました・・・
戻っていく途中に、道路に小さく灯台↑のマークを発見。
さらに細い道に入るんだ・・・
結局、延々と20分登ったところで、八代神社に着きました。
また、階段です・・・
家族の無病息災を祈って、今度は山道にトライです。
5分ほど登ると、視界が開けてきます。
息切れの中で見る、美しい風景・・・
さらに3分ほど進むと、恋人の聖地プレートがある神島灯台に着きました。
また、階段・・・
ところで、この自転車なんやねん?
途中で自転車が役立つような場面はありませんでしたが・・・
残り時間が30分しかないということで、ここでUターンしました。
上から見ると、本当に狭い道です。
その回りに民家が密集しています。
自然の厳しさ、ゆったりした時の流れ、その中で人間の温かみがはぐくまれているような、そんな感じがしました。
次に行く答志島もそうですが、玄関や窓が開いていました。
よそものが歩くのは憚られる感じです。
15分ほどで待合所に着くと、そばで遊んでいた子供たちがスーツケースを持った男性に「校長先生帰っちゃうの?」と声をかけていました。
そこには里帰りしてきた娘、遊び疲れて寝ている子供を見送るお婆ちゃんなど、みんな顔馴染みの人たちが織りなすほのぼのとした空気が流れていました。
ここが村の社交場にもなっているようですね。
皆、いい表情していました。
でも、高齢者の方々の顔や姿からは、厳しい自然との戦いをくぐってきた歴史が感じられます。
その引き替えとして、人間らしい暮らしを大事にしているのかもしれません。
帰りの船で、観光客らしき人は私以外に3組だったでしょうか?
道を間違えて灯台にたどり着けなかったらしき若いカップル。
島を一周したらしく、ヘトヘトの奥さん、その愚痴を聞くご主人。
ほとんどが階段の島で、おそらくは乗る場面がなかったであろう自転車で灯台に行った汗まみれの男性と歩いて回っていた男性の二人組。
鳥羽まで45分、みんなへばって寝ていました。