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4月からの新放射性セシウム規制値 (飲料水10ベクレル1kg当たり… )は大丈夫?

2012-01-10 16:42:33 | 放射能汚染

4月から食品の放射性セシウムの新規制値が適用される。

 4月からの新放射性セシウム規制値 (1kg当たり)

         今までの暫定基準値   新基準値
・米などの穀類  500ベクレル/kg → 100ベクレル/kg
・野菜        500ベクレル/kg → 100ベクレル/kg
・肉・卵・魚など  500ベクレル/kg → 100ベクレル/kg
・飲料水      200ベクレル/kg →  10ベクレル/kg
・乳児用食品   200ベクレル/kg →  50ベクレル/kg

 

今までの暫定規制値500ベクレル等に比較すると低く設定しているが、はたしてどうなのか?

低線量被曝者の会共同代表で「低線量被曝の脅威」(J・マーティン・グールド著 緑風出版 2011年 )の訳者でもある、竹野内真理さんは、週刊金曜日10月14日号に「ベラルーシから フクシマへの警告 放射性セシウム内部被曝の真実」の論文を寄せています。この中で 竹之内さんはセシウム137を1日10ベクレル食物から摂取していくと、700日(ほぼ2年)で体内のセシウム137の濃度が1400ベクレルを超す、というグラフを紹介しています。これは放射線防護委員会(ICRP)が作ったグラフです。
 このグラフからわかるように、毎日10ベクレル取り続けていてもアウトです。毎日1ベクレル以下ならなんとかセーフかも?というレベルであることがわかります。
 学校給食は0ベクレル/㎏の食材を使うべきです。

↓動画 
 
http://youtu.be/a3SB46VBB5Y

クリス・バズビー博士

 放射性セシウムは筋肉にたまるとされているが、ECRRのクリス・バズビー博士によると心筋に体重1kgあたり50ベクレルの放射性セシウムが入ると心臓に大変な負担となるとしている。現にベラルーシの死因の52.8%は循環器疾患である。

バンダジェフスキー博士

ベラルーシのゴメリ医科大学設立者のバンダジェフスキー博士「人体に入った放射性セシウムの医学的生物学的影響」は「ミンスクの子どもには20ベクレル/kg以上のセシウム137が体内に残存しており、85%が心電図に病理変化を記録している。 体内放射能が認められない場合でさえも、4人に1人が心電図に変化があった」としている。


スモルニコワ・バレンチナ医師
ベラルーシの医師スモルニコワ・バレンチナさんは講演で体内に蓄積したセシウム137は子どもの体重1kgあたり20~30ベクレル/kgから医学的対策が必要になり、体重1kgあたり50ベクレル/kgからは危機的状況になると言われています。
 これは体重15kgの子どもであれば、
20×15=300ベクレルから医学的対策が必要
50×15=750ベクレルから危機的状況ということです。 


これはガンマ線のみでアルファ線もベータ線も測定できず、まして食品中のストロンチウムもプルトニウムも計測されていないことは、問題である。
「ペトカウ効果」

アブラム・ペトカウとは―肥田舜太郎、鎌仲ひとみ『内部被曝の脅威』より

『放射線の人体に対する影響の医学的な解明を阻んでいた壁の一つは、放射線に対する細胞膜の強大な障壁だった。アブラム・ペトカウは1972年、マニトバにあるカナダ原子力委員会のホワイトシェル研究所で全くの偶然から、ノーベル賞に匹敵する次のような大発見をした。即ち、「液体の中に置かれた細胞は、高線量放射線による頻回の反復放射よりも、低線量放射線を長時間放射することによって容易に細胞膜を破壊できる」ことを実験で確かめたのである。

ペトカウは牛の脳から抽出した燐脂質でつくった細胞膜モデルに放射線を照射して、どのくらいの線量で膜を破壊できるかの実験をしていた。エックス線の大装置から15.6 シーベルト/分の放射線を58時間、全量35シーベルトを照射してようやく細胞膜を破壊することができた。

ところが実験を繰り返すうち、誤って試験材料を少量の放射性ナトリウム22が混じった水の中に落としてしまった。燐脂質の膜は0.00001シーベルト/分の放射を受け、全量0.007シーベルトを12分間被曝して破壊されてしまった。彼は何度も同じ実験を繰り返してその都度、同じ結果を得た。そして、放射時間を長く延ばせば延ばすほど、細胞膜破壊に必要な放射線量が少なくて済むことを確かめた。

こうして、「長時間、低線量放射線を放射する方が、高線量放射線を瞬間放射するよりたやすく細胞膜を破壊する」ことが、確かな根拠を持って証明されたのである。これが、これまでの考え方を180度転換させた「ペトカウ効果」と呼ばれる学説である。

人体の細胞は全て体液という液体に包まれている。体内で放射されるアルファ線、ベータ線などの低線量放射線は体液中に浮遊する酸素分子に衝突して、電気を帯びた活性酸素に変化させる。荷電して有害になった活性酸素は、電気的エネルギーで、内部を守っている細胞膜を破壊し、大きな穴を開ける。

その穴から放射線分子が細胞内に飛び込み、細胞内で行われている新陳代謝を混乱させ、細胞核の中にある遺伝子に傷をつける。遺伝子を傷つけられた細胞が死ねば何事も起こらないが、生き延びると細胞は分裂して、同じところに同じ傷を持つ細胞が新しく生まれる。分裂は繰り返され、内臓組織は細胞がたえず生まれ変わって生き続けるが、傷もそのまま受け継がれ、何かの機会に突然変異を起こす。細胞が内臓、諸臓器を構成する体細胞なら白血病、癌、血液疾患などの重篤な慢性疾患を起こして死に至らしめる。

また、生殖に関わる細胞なら代々、子孫の細胞に傷が受け継がれ、何代目かの子孫に障害を発生させる。これがペトカウ効果説に導かれた低線量放射線の内部被曝の実相である。』

『グールドはコンピューターを駆使して、増加している1319郡に共通する(乳がんの)増加要因を探求し、それが郡の所在地と原子炉の距離に相関していることを発見した。即ち、原子炉から100マイル以内にある郡では乳癌死者数が明らかに増加し、以遠にある郡では横ばい、または減少していたのである。乳癌死者数の地域差を左右していたのは、軍用、民間用を問わず、全米に散在する多数の各種原子炉から排出される低線量放射線だったのである。

 


 

 注意!4月からの新基準値が徹底されるのは6ヶ月以上先

 

 

セシウム:厚労省が新基準値了承 流通米、6か月経過措置

①新基準値案、コメや野菜、肉などの「一般食品」が同100ベクレル、「牛乳」が同50ベクレル、「飲料水」が同10ベクレル。

②「乳児用食品」の対象は、粉ミルクやベビーフード、服薬補助ゼリーなど乳児向けに販売される食品。

③「乳児用食品」と子供の摂取量が特に多い「牛乳」については、「子供は放射線の影響を受けやすい」と指摘されているため、「一般食品」の半分の同50ベクレルとした。

④茶や乾燥食品の検査方法も定め、茶は「乾燥させた原材料の状態と飲用にする状態で形態が大きく異なる」として、お湯に入れた状態で検査し「飲料水」の基準値を適用する。

⑤乾燥シイタケや乾燥ワカメなどは、原材料と水戻しして食べる状態の両方に対し「一般食品」の基準値を適用するとした。

⑥暫定規制値の検査をパスして流通した今年のコメや大豆、牛肉は半年~9カ月間の経過措置を設ける。

⑦加工食品は2012年3月末までに製造されたものは、賞味期限が切れるまで暫定規制値を適用する。

⑧しかし、賞味期限は長いもので2年あり、委員から「暫定規制値をクリアしても、新基準に適合しない食品が長期間流通するのは消費者の混乱を招く」と指摘され、厚労省が経過措置を再検討する。

毎日新聞 2011年12月22日 21時43分 

ちなみに参考までに事故前の放射性セシウム137の平常値(文科省「環境放射能調査研究」)
上水      0.045ミリベクレル/リットル
精米      0.0076ベクレル/kg
牛乳      0.011ベクレル/リットル
豚肉      0.13ベクレル/kg
鶏肉      0.026ベクレル/kg
「食品と暮らしの安全」より

 



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