いばらきいきものねっと活動あれこれ

茨城の田舎で小さな命にやさしいまちづくりを目指す
おばちゃん軍団のどやどやな日々

野上ふさ子さん、最期の書籍発刊。

2012年12月07日 | おすすめ本/DVD

◆ ALIVE-news ◆から転載しますよ。

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野上前代表の書籍のお知らせ┃2012.12.6

 

故 野上ふさ子前代表が亡くなる直前まで執筆した

書籍2冊が発刊されましたのでお知らせいたします。

 

なお、これら2冊の本は野上氏が渾身の力を込めて、

最期に残した本なので、できるだけ多くの方に

読んでいただきたいと思います。つきましては、

地元の市区町村立図書館に図書購読請求していただき、

より多くの方に読んでいただけるように、

働きかけしていただけるようお願い申し上げます。

 

 

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「いのちに共感する生き方:人も自然も動物も」

野上ふさ子 著

出版社:彩流社(2012/12/3)

定価:2500円(税別)

 

動物・野生生物の福祉と保護、動物実験の問題に生涯をささげた

野上ふさ子氏の思想と人生、<私が私になるまで>の軌跡。

死の直前まで筆を取った自伝。先入観をとっぱらうほどの面白さ。

おどろきと感動にあふれた、真に美しい生き方の見本がここにある。

 

私は、人間の行動の原点には、共感というものがあると考える。

共感こそ、人間を人間足らしめる最も大きな本質的な能力の

ひとつである。

・・・自分という小さな枠を超えて、自分を越えるより大きなものに

共感していく、これが人間の知性や理性の源泉でもある。

・・・少なくとも私は、どんな小さなことでも闘おうとしてきた。

もし、自分が行うことが、正しいものであると信ずることができれば、

この世の中に怖いものはなにひとつない。

動物ではない人間であるからこそ、動物のために動物のことを理解し

、動物に共感し、動物の苦しみを救いたいと考えることができる。

自然は私の一部であり、自然破壊は私の一部分の破壊である。

・・・自然に共感するからこそ、山の木が切られたりダムで埋め立て

られたり、干潟が潰されたりしていくことが耐えられないからこそ、

自然保護運動を行っている。

すべて、共感というものの上に成り立っている。

共感は、人間の社会活動の源泉であるということが言える。

(本文より)

 

 

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「アイヌ語の贈り物-アイヌの自然観にふれる」

野上ふさ子 著

出版社:新泉社(2012/12/6)

定価:1800円(税別)

 

◆物語は贈り物のように

ユーカラは、語り手と聞き手がひとつになることによって

成立する物語です。語り手と聞き手は、言葉を通じて

物語の中に入り込み、ひとつに溶けあいます。

言葉は人と人を結びつけ、人と自然をひとつにする

絆だったのです。

 

人間は、自然と共に生き、自然とかかわり、自然の中に

還っていく。このような生き方、見方が、アイヌ語の

伝承の中にはっきりと示されています。アイヌ語を

知ることによって、自然の中で生きる人びとの叡智と

豊かな自然観にふれることができるのです。

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ぜひ、たくさんの方に読んでいただきたい。

野上さんの言葉で救われたり

がんばれたボランティアどれだけいることでしょう。

こんなに早くお別れしなきゃいけなくなるなんて。

訃報が流れた後からALIVEには「残念だ、信じられない」と

多くの声が寄せられました。

それは数日間電話が全然つながらなくなるほど。

野上さん最期のコトバ。

おばちゃんたちも書籍が手元に届くのが楽しみです。