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もっと飼いたい?

2013年03月05日 | どうぶつニュース

*先週の新聞記事から*

 

どうぶつナビ:たくさんの動物と暮らしたい。

毎日新聞 2013年02月26日 東京朝刊

 ◇世話せず多頭飼育、虐待に

 ◇不潔な状態、破綻の兆候 危険あれば保健所に

 動物好きの人なら一度は「たくさんの犬や猫に囲まれて暮らしたい」と夢見たことがあるかもしれない。でも、適切な飼育ができなければ動物にストレスを与え、虐待につながる危険もある。

 「動物を殺傷することも、適切に世話をしないネグレクト(飼育放棄)も虐待。世話が行き届かないのに、何十匹もの動物を飼う多頭飼育も虐待です」。こう話すのは、NPO法人「KAVA神奈川動物ボランティア連絡会」代表の矢吹紀子さん。横浜市を中心に飼い主のいない犬や猫の保護活動をしており、動物虐待についての相談が持ち込まれることも多い。

 3年前、矢吹さんの元に「市内の民家で50匹以上の犬が飼育されている」という情報が寄せられた。飼い主の男性は、子犬が他の犬に踏まれてけがをしても治療せず、中にはかみ殺される子犬もいた。「多頭飼育は虐待だと説得しても、なかなか理解してもらえなかった」と矢吹さんは振り返る。男性は犬に避妊去勢手術を受けさせていなかったため、次々に子犬が生まれていたという。

 だが、男性が体調を崩したことがきっかけで、状況が変わり始めた。男性の妻から「これ以上、犬が死んでいくのを見たくない」と言われた矢吹さんは、ボランティア仲間と協力して犬を保護。1年以上かけて、30匹の犬に新しい飼い主を見つけた。矢吹さんは「多頭飼育をしている人の中には、動物を『かわいがっているつもり』の人が多い。理解してもらうのは難しいが、ゆっくりと時間をかけて話し合い、解決していくしかない」と話す。

 数十匹の犬や猫を一度に保護しても、問題は収容先。日本動物福祉協会の山口千津子獣医師は「多頭飼育の現場から動物を保護する時には、行政や獣医師、愛護団体などのネットワークが重要だ」と話す。自治体の保健所や動物愛護センター、動物病院などの収容スペースには限りがあるため、個人で動物を預かってくれるボランティアの存在は欠かせない。山口さんは「動物を助けたいという思いは行政も愛護団体もボランティアも同じ。協力し合うことが必要です」と話す。

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 環境省動物愛護管理室は11年3月、安易な多頭飼育に警鐘を鳴らすパンフレット「もっと飼いたい? 犬や猫の複数頭・多頭飼育を始める前に」を作った。

 動物が複数になれば、えさ代や医療費などの金銭的負担が増える。動物同士がけんかしないように関係性に気を配らなければいけないし、食事や健康管理は複雑になる。また、鳴き声や臭いなど隣近所への配慮も必要だ。

 

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環境省の「もっと飼いたい?」はコチラ→