真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

『石油の帝国―エクソンモービルとアメリカのスーパーパワー』 (スティーブ コール著,森 義雅訳 2014年)

2015-09-18 | 読書-現代社会
石油の帝国―エクソンモービルとアメリカのスーパーパワー
コール,スティーブ【著】〈Coll,Steve〉/森 義雅【訳】
価格 \3,240(本体\3,000)
ダイヤモンド社(2014/12発売)

『石油の帝国』国際政治経済を動かす黒幕【ノンフィクションはこれを読め!HONZ】

十市勉さん評

Steve Coll: Private Empire: ExxonMobil and American Power - June 4, 2013

telegraphは★4つ

インタビューの集積が気に入らない向きもあるようだが

訳文は達意。
さすが業界人。
これだけのボリュームを、ストレスなく読ませるのはなかなか。

専門用語に付けた[ ]の訳注?も簡潔で適切。
原注もしっかり訳出するという良心的なこと。

重箱の隅:
①エクソンバルディーズの船長から始まるくだりで、
「父親は、アメリカ海兵隊で西太平洋で魚雷爆撃機を飛ばし」というのは、
雷撃機という日本語があるので、それを使うべきだろう。

こいつだろ。
torpedo bomberと書いてあったのだろうが、それを単語ごとに直訳するのは素人くさい。

②首席補佐官のスヌヌが、沿岸警備隊長官のヨーストに、
「提督、アラスカに行って本件を指揮してほしい」
というくだり。
(CGは、通信もままならないバルディーズ=僻地にトップが乗り込んでも意味がないので、ワシントンから指揮しようと思っていたら、ホワイトハウスの政治家的には「長官が現場で指揮してます」とアピールする場面と判断したので、行けと命じた。)

原発事故の際、現場に乗り込んで怒鳴りまくった政治家を思い出すけどね。
あれは総理大臣だからね。無茶、無益、暴挙、愚かな行為だった。

アメリカ沿岸警備隊長官(Chief of the Coast Guard)は大将(Admiral 14 U.S.C. § 44)ということで、Admiralだから提督だろということのようだが、沿岸警備隊のトップなので、長官の方が良いだろうと思う件。

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