真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

『海に向かう足あと』(朽木 祥さん 2017年)

2017-04-28 | 読書-エッセイ/小説etc
海に向かう足あと
朽木 祥【著】
価格 ¥1,512(本体¥1,400)
KADOKAWA(2017/02発売)

「ディストピア小説」つうもんを読んでみんとしてね。
ぱせりさん評

そもそも、これを読んで予約を入れたのだったん。
北上次郎さん評
「ラスト50ページは紹介不可」と言われちまったもんで、まあ、ね。

まあ、お話だから…と自分に言い聞かせながら読んだのだった。
あり得ねぇ!と感じることがしばしばしば…だったのだがね。

ま、お話だからどうでもいいけど、普段、子供向きにどんなことをお書きになってきたのか、大丈夫だろかと心配になった。
子供相手だからこそ、リアリティをおろそかにするべきでないと思うのだけれど、その辺は緩いのか。

江の島まで550マイル(レースの説明会だが、海里でなく陸マイルらしく、900キロと説明される)の架空の島がヨットレースのスタート地点に設定される。
ここから気に入らないww

・「セスナで900キロも飛ぶなんて」というセリフがある(羽田から週2便が運行されているとの設定)

「セスナ」が何を想定しているのか、もあるけれど、もし軽飛行機なのだとしたら、そんな長距離をそんなもんで結んで採算が取れないし、目的地天候急変などの場合に代替空港に到達できるかなどから、ありえない感がたっぷり。

・S国から核弾頭ミサイルが発射された云々というニュース
あのね、発射した側がアナウンスでもしないと、てっぺんに何が積んでるかは分からんわけですだよ。
4月上旬の北朝鮮の弾道ミサイル発射の際も、「何かprojectile(飛翔体)が発射された模様」とのニュースが第一報だったでしょうが。

核弾頭が積んであるかどうかなど、着弾してみないとわからない。
発射した国がそう言っている場合は、「そう主張している」と伝聞で伝えることになる。

5月14日
North Korea fires unidentified projectile - S Korea military

北朝鮮から弾道ミサイルが発射され、日本に影響があり得る場合における全国瞬時警報システム(Jアラート)による情報伝達について

・島のホテルのシェフが聾啞者

人の話は問題なく聞き取れて、発語が全くできない様子が描かれる。
ろう者ではなく、あ者との描写。
「ろうあ」ではない感じに。
その辺の違い、分かっているのだろうか。

などなど、アリエナイザーがしゅんしゅん分泌されちまうのだが、まあ、お話ですから。
リアルだ、と大書評家はおっしゃるが、まあ、それは、人の気持ちとか、そういう事を言っているのだろうと解釈したげるね。

と、いうような諸点はあるが、取り残されちゃった僕たち感に向けての人々の日常が…ということは、感じようと努めながら読みましたとさ。
めでたしめでたし
(めでたくない話だけどさ)


レースは、このイメージ?
12年ぶりに復活、小笠原ヨットレースに12艇がエントリー!

〈アンディアーモ〉総合優勝!小笠原ヨットレース2017成績

小笠原ヨットレース2017 - ホーム | Facebook

ドローン空撮だそうで。
小笠原ヨットレース2017 DJI Mavic pro

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