スロバキア、タトラ山脈の麓より

スロバキア人の夫と2人の娘と私の生活
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結婚式にお呼ばれ

2016-10-27 | 結婚・妊娠・出産
土曜日、義母が「ランチにいらっしゃい。それから子供たちは泊まって行っていいわよ。」と言ってくれ、ネルカとサクルカが義父母のところへお泊りすることになりました。夕食を食べたところで私とマルツェルはサッと義父母宅を出て、さぁ、どうしようか!?と。私は溜まったアイロンかけを片づけて、マルツェルはサクルカのフォトブック(もうすぐ3歳になるというのに、まだ一冊も作っていませんから)でも作るか、それとも映画でも見るか…、結局こんな機会は滅多にないしと、二人で美味しい地ビールを飲みに行きました。かれこれもう7年近く二人で夜飲みに行くなんてなかったので、なんだか気分は結婚前。私は黒生ビールと白生ビールを一杯ずつ、マルツェルはチェコの生を2種類、ビールと一緒にセルフィーまで撮り、楽しく帰ってきました。こういう時間はやっぱり必要ですね。預かってくれた義父母に感謝です。

さて、先日お呼ばれして行ってきたマルツェルの同僚の結婚式の話です。


こちらがポーランドで購入したドレス。サクルカはネルカのおさがりですが、本人全く気にせず。
ネルカはこの日、白いハイヒールを履くのをとても楽しみにしていたのですが、前日履かせてみたらもう小さくなっていて入りません。9月、新学期初日にはまだ履けたのに。急いでお店に行って探してみたのですが、ちょうどネルカのサイズはなく、渋々手持ちのこの靴を履きました。でも会場についたらもうそんなことはすっかり忘れて踊っていました。
なんせ朝まで踊り明かすので花嫁だってこのウェディングドレスの下は真っ白なスニーカーでしたから。ネルカのこの靴だって気にするに値しません。

マルツェルの同僚だったため、私はあまり親しい間柄ではありませんが、これがとても良い式で、家族みんなで楽しませていただきました。

新郎も新婦も村出身。そのため結婚式もなかなか派手な、そして伝統的なものでした。結婚式に招待と言えば、未婚であってもカップルで、既婚者は夫婦、子供まで家族全員を招待するのが基本のこちらの結婚式、当然私たちも家族全員招待されて行ってきました。それも花婿の家から、正午開始です。まずは花婿の家で軽い食事が振る舞われ、それから花婿とみんなで花嫁の家へ向かいます。そこで花婿は花嫁の両親に結婚の承諾を得ます。そして両家の一行ぞろぞろと、教会へ行き、式がとり行われます。

私たちもこの花婿の家から招待されていたのですが、前日夕食と一緒に飲んだワインのせいでしょうか、私もマルツェルもまったく眠れず、ようやくウトウトしたのが朝5時。とてもとても長い式に参加できるとは思えなかったので、教会の式から合流しました。でも、教会に着くころにはゲストはもうほろ酔い、フォークソングを奏でる楽団も引き連れ、楽しそうな集団を目にしたら、式の前の本当に始めから体験してみたかったなぁと思いました。

教会での式の後は、教会の外で参列者がひとりずつ新郎新婦に花束をそえてお祝いの言葉を伝え、そして披露宴会場に移動し、披露宴が翌朝まで続くというのがざっくりした流れなのですが、こちらの様子を知りたい方は私たちの結婚式(←クリック)でどうぞ。

私たちの結婚式ではなかった生演奏


楽器に全く無頓着なもので間違っていたらご指摘ください、バイオリンが二人とチェロの一団。新郎の家からずっと歌いながらスロバキア民謡を奏でながらついてきます。披露宴会場ではリクエストに応じて演奏もしてくれ、会場のみんなも一緒になって歌ったり踊ったりします。日本でなかなか民謡を歌うことってありませんが、こちらは子供や私でも数曲口ずさめるほどよく耳にし、みなさん結構知っています。
この一団のほか、DJもいて、DJとこの一団が交互に演奏していました。

真夜中に行われる少女から女性へと変わる儀式


真夜中、民族衣装の4人の女性が登場し、歌いながら花嫁を迎えにきました。手をつないでダンスフロアー中央まで連れてきたら、そこで花嫁も交え、輪になって歌いながら踊ります。その後、中央に用意されたテーブルに花嫁がつき、歌いながらウェディングベールを外し、ここで花嫁は少女から女性に生まれ変わりました。

※今回行ったものはベールを外す儀式でしたが、ベールを外す代わりに、エプロンをし、そしてスロバキアの既婚女性の象徴、頭にスカーフをするというのも以前出席した結婚式ではありました。

その後は花嫁のウェディングベールの競売です。「新郎新婦はこれから家も建てるのだから、高く買ってね!」の声に答えて、新郎新婦の友人(男性)数名が前に出て結局100ユーロで競り落とされました。

「花嫁と踊りたい」と言っていたネラですが、花嫁を輪になって囲み、その中へ入っては新郎新婦と踊るダンスでその願いは叶いました。そうそう、この踊りの途中で花嫁が連れ去られるのですが(私とマルツェルの結婚式で私も連れ去られました)、今回の花婿、足首に鎖と鉄の重りまでついた足かせをつけられていました。

長い長い結婚式ですからお色直しも深夜を過ぎてから。私たちは子供たち二人にお昼寝をさせて臨んだので子供たちは元気いっぱい、まだまだ踊っていたそうでしたが、「もうすぐ朝だよ!」と小さなウソをつき12時半には会場を去り(それでも家まで1時間のドライブ、家についたのは1時半でした)お色直し後のドレスは見られませんでした。後から聞いたら、宴は朝6時半まで続いたのだそうで、遠方からの招待客には宿も用意していたそうですが、果たして泊まった人はいるのだか・・・ということでした。


結婚式の引き出物はケーキ、と以前書きましたが、こちらがそのケーキ。
前日花嫁、花婿から直接届けられます。


結婚式にお呼ばれしたら忘れてはならないのがカード(カードにご祝儀を同封します)と花束。
いつもカードは買ってしまうのですが、今回は蓮鶴も添えてカードを手作りしてみました。
手作りのものであふれるスロバキアの結婚式、今回の結婚式も会場に手作りのものが多くちりばめられていたので、私のこのカードも喜んでいただけたでしょうか。

招待状を渡したら、招待客に披露宴会場の悪い評判を聞き直前に会場変更、ウェディングカーとカメラマンには式の1週間前に突然キャンセルされ、その上天気予報まで悪く、さんざんな思いで新郎新婦はこの日を迎えたそうですが、そんなやきもきが裏にあったとは思えないとても暖かく素敵な結婚式でした。どうぞ末永くお幸せに!

2 Comments

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Unknown (S.K.)
2019-06-12 22:53:37
初めまして。
来月スロバキアの友人に結婚式に招かれ、いくことになりました。そこでお祝いはどうしたらいいのかと思い、スロバキア 結婚式 お祝いと検索したらこのサイトにたどり着きました。カードにはおめでとうといったメッセージを書けばいいのでしょうか、、それからご祝儀はいくらくらい包めばいいのか教えてください。 服装等についても何かアドバイスがあれば教えて頂きたく思います。場所はお城(のようなホテル)です。
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S.K.さん (chihirko)
2019-07-03 05:31:23
初めまして。
しばらくブログを更新していなくて返信がすっかり遅くなってしまったのですが、もしかしてメッセージもいただきましたか?同じようなメッセージに返信した記憶もあり・・・。もし別の方だったらごめんなさい。

一応書いておきますね。
カードにはメッセージを一言添えてサインするといいですよ。そしてご祝儀も一緒に入れます。金額はもし披露宴後の宿泊費も出してくれているようであればそれも考慮して決めたらいいかと思います。(具体的には東部では100ユーロ~、ブラチスラバの方ではもう少し金額も上がるのかなと思います)

服装は男性はスーツにネクタイ。よく同伴の女性のドレスにネクタイの色を合わせています。
女性は本当にいろいろです。カクテルドレス、イブニングドレス、ワンピース、少し年配の方はスカートやパンツスーツ、靴もパンプス、サンダル、いろいろです。
もう7月に入ってしまったので、結婚式にこの返信が間に合わなかったようでしたら申訳ありません。

コメントありがとうございました。
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