主治医が何だか慌てている
「どうされましたか?」
「右胸の膿疱を測らせて下さい
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主治医は困惑した表情で
「こんなに大きくなっていたとは…」
「先生!私の皮膚が足らなかったら、このお腹のお肉でも何処でも遣ってやってください!私は命と右腕さえ救ってもらえたらいいんで(笑)」
「貴方…そんな簡単な事をさらっと言って…皮膚移植は大変な手術になるのですよ!後々のリスクも高いし」
「先生…膿疱の細胞を二回も針で刺して採ったら、患部に刺激を与える事になるから大きくなるんじゃないんですか?手術日が決まってからは一度も触診されていなかったし…私は信頼していたから敢えて何も伝えていませんでしたけど、手術は朝一番です!今から立ち合うドクターとミーティングをお願いします」
主治医は…
「最悪なら…手術予定時間は四時間です。延びたら、皮膚移植をしているとあなたのご両親にお伝えしておきます。おやすみなさい」
私は冷静だった
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主治医を心底信じ切っていましたから
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ミーティングは何時までされていたんだろう…と考えながら床につき身体を休ませました
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病室にいても二人の事が気になっていた
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手術日には長女は学校をお休みして側にいたいと言っていました
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一緒に闘ってくれるんやね
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