病院設計者のブログ

病院・診療所の新築・建替・リフォームに関する事や、その他色々な事について書いていきます。

産婦人科の設計-外来7

2010-04-03 | 産婦人科
スリッパと土足方式

クリニック内を、くつからスリッパへの履き替えとするか、
土足方式にするかについては、いつも議論になる事が多いです。
建替え前の産婦人科クリニックは、ほとんど玄関でスリッパに
履き替えています。

新しい産婦人科の場合、私はいつも、履き替え無しの土足方式を
勧めています。理由は、履き替えとした場合、玄関に靴がたくさ
んあることで、臭ったり、玄関が乱雑になり、印象が悪くなること
と、玄関で、妊婦さんが大きなおなかを抱えて、靴の脱ぎはきをし
ないで済むように、した方が良いと思うからです。

下駄箱に靴を入れずに、靴を脱いだままになっているのを整頓したり、
スリッパの清潔度保持の為、スリッパを拭く等の職員の手間もかかる
こともあり、出来る限り履き替え無しの土足方式を勧めています。

大きな病院などは、ほぼ100%土足方式なのですから、衛生面では心配
ないと思います。
患者さんである若いお母さん達は、逆にスリッパ方式に衛生面の抵抗
を感じる方も多いです。


しかし、今まで何十年も履き替え方式で診療して来たことや、衛生面
の不安をもたれ、土足に抵抗がある先生も、いらっしゃいます。
また、クリニックの前の道路が舗装されていない場合等は履き替え方式
にした方が良い場合もあります。

その場合は、下駄箱スペース・履き替えスペースをしっかり確保し、
いずれ土足方式になっても良いように、床に段差は設けず、床の素材で、
下足と上足の位置を分けることで対応しています。


土足方式とする場合は、入り口の前と風除室に大きめの玄関マットを置いて、
その上を歩いて通過するうちに、靴の裏の汚れやごみ等を取るようにしています。
また、下駄箱や履き替えスペースか必要無いことで、ベビーカー置き場等を設ける
ことも可能になります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする