[養子縁組] ブログ村キーワード
日本の養子縁組制度や普及率の悪さについては素人なりに色々思うところがありましたが、
今回(K)さんの問いかけに答える形で私なりの考えをまとめちゃおうと思いました。
きっかけをいただいた(K)さん、ありがとうございます
私はもともと母がクリスチャンだったこともあり、日本の慣習の中に身をおきながら
キリスト教の教えも生活に根付いていました。
両親の離婚などなどで、親子・家族といえども一人の人間だ的な漠然とした考え方が
中学生くらいから芽生えていて、思春期をアメリカで過ごしたことが更にそれを
発展させたような気がします。
まだまだ16歳の女の子が誰一人知る人もいないアメリカに一人で行くなんてっていう時代、
私が行きたいのだからということですんなり送り出してくれた母と兄に感謝。
まぁ、色々経験しましたが今の養子縁組につながるきっかけとなったのはアメリカでの
同年代の友達(クラスは固定ではないので、中3~高3までの友達)の中に明らかに養子とわかる友達
(肌の色の違い)や自国から亡命してきて、善良なアメリカ人家族の中で育ててもらっている子達が
普通にいたことでしょうか。
話題のTVドラマにもなったSEX AND THE CITYの中でもシャーロットが不妊治療の末に
中国系の赤ちゃんをもらって育てているStoryもありましたが、あれは本当に普通です。
アメリカでの経験から、日本と世界という軸で物事を知りたいと思うようになって結構
いろんな本や人の話でお勉強させていただきました。
宗教・経済・歴史・なんでもかんでも。
その時に知ったのですが、欧米では中絶ができなかった時代
(今でも州によっては厳しく規制されている)にabortion line(◆abortion =人工中絶
line= Airline 飛行機 )といって日本に中絶しにくるお金持ち達の乗る飛行機が密かに
そう呼ばれていたことがあり、お金もなく未婚で妊娠しちゃった若い子達は産むか危険を冒して
闇で処分するしかなかったようです。
で、そこで生まれた子供達を救うのが日本でいう児童養護施設です。
いわゆる孤児院ですね。
日本はある意味中絶大国で、基本は犯罪行為ですが、法の解釈の違いから手術することが限りなく可能なのです。
キリスト教国は一切その行為を許さない為、生まれた子供に罪はなく、子供にはきちんとした
家庭でという考えからものすごくスピーディで組織化された施設がたくさんでき、もちろん法的にも
実親から一切保護された形で養子縁組がどんどん行われるようになりました。
私が昔読んだ 桐島洋子さん著「淋しいアメリカ人」の中で養子エージェンシーに
ついて書かれています。
(以前にこの本について書いていました)
1975年以前にすでにこの養子エージェンシーが”思慮あるこうのとり”として
取り上げられているのですが、私もまた日本でこの”こうのとり”のお世話になるとは
当時はまったく考えられませんでしたけど。
10代の子達やうっかりでできてしまった子供はさっさと養子に出して、自分の人生を満喫~
といった不届きな実親はたくさんいるものの、その子供達を是非わが子にと望んでいるたくさんの
夫婦のもとに罪なき子供達をという自由さが、ある意味欧米の価値観なのだと思います。
日本の養子縁組は近年昭和中期までは家の跡取りを名目で盛んに行われていましたが、
その後核家族化が進んだのと、跡取り制度そのものが経済成長と絡んで衰退し、養子縁組が
遠い存在になったのが原因かと私は思っています。
欧米との違いですが、やはり宗教観の違いが大きく作用しているのかなと思います。
基本儒教の教えがベースになっている日本では血縁を、キリスト教をベースにしている
欧米は神と人の子という概念を重視していると思います。
どちらも長所短所はあるし、歴史的な背景も違うので短絡的に結論づけはできない問題
だとは思いますが、日本の家族の様子(離婚率や虐待の内容)が著しく欧米化もしくは
もっとひどい状態になってきている昨今、4,50年前の価値観でしかまだ動けていない
日本の制度については改革をすべきだと思います。
日本でも100年前までさかのぼらなくても、実の子よりも養子で入ってきた子供が結局
お家を盛り立てたり、名をあげたりしている例は歴史上枚挙にいとまがないのに、認識不足のせいか、
それを現代におきかえて考える柔軟さは今の日本人に少ないように思えます。
でも虐待児の著しい増加に伴って(悲しい事ですが)にわかに法的制度の見直しもどんどん
進みつつありますし、TV番組でも取り上げられる事が徐々に増えてきていることを考えれば、
生まれてきた子供にとっても、養子縁組制度についてもより良い環境が整いつつあるのではないかなーと感じます。
私達とJr.君の番組を制作してくださった方達も本当にこの問題について深く深く思いを
もっていらしてくださってて、私の母親を筆頭に協会の方達や自分の大切な友達、理解ある人達が
周りにいてくださったから番組制作にも協力できたのだと思います。
きっと10年前だと私も顔出しとかOKしてなかったんじゃないかなと思います。
変わりつつある日本の現状ですが、まだまだマイノリティーな事象には変わりありません。
私としては告知をした後にはできるだけ早い段階で海外に連れて行って、養子縁組なんて
当たり前~な環境も見せてやりたいと思っています。
あれこれ書きましたが、今の日本の特別養子縁組制度は親になりたい人にはかなり良い制度だと思います。
自治体によってその取り組みに差があったり、問題はまだまだありますが、法的にはきちんと
確立しているものなので、認知度さえ高まれば、子供達にとって育ての親ができる素晴らしい
機会がもっともっと増えるのではと。
親になりたい大人たちの勇気がまだまだ必要な段階だとは思いますが、少しでも希望がある方には
是非その一歩を勇気をもって踏み出して欲しいと思います。
子供の幸せが1番ですし、子供を育てたいという親の気持ちがなんであれ叶えられて、育てたい人がのびのび子育てできたらいいなぁ~と思います。
できるだけ一個人の意見を客観的に書いたつもりですが、法的な部分や制度の細かな説明は
かなり省いています。
様々な詳細部分については都度個人的に調べていただければと思います。
長文でしかも拙い文章ですが読んでくださってありがとうございました。
またご感想などコメントいただければ幸いです。
文化・風土の違いもありますが 制度的にいいところは日本もどんどん取り入れていけば 心情的なものも少しづつ変わっていくのではないかな、と願っています。
とりあえず自分のまわりの一人づつから養子についての理解をしてもらうよう頑張っています。
わたしたち親子を見て納得してもらえれば嬉しいですけどね。
小さなことからコツコツと(笑)ってとこです。
日本は本当に血縁を重んじますね。
これはそういう風に育ってきた人たちには仕方のないことだと思います。
でもこれだけいろんなことが欧米化してきたにもかかわらず、
福祉においては本当に遅れている国だと思います。
多分、民間レベルでは欧米化しているのに、政策レベルは古い体質のままだからだと思います。
どこか閉鎖的な日本人が少しずつでもオープンになっていけばいいですよね。
桐島洋子さんの文体が結構好きで色々読みました。
本当にドライで行きすぎ感はありますが、あの奉仕の精神はさすがだと思います。
私達も変に隠さず、幸せにしてるのが一番だなーと思います。
ほんと、民間レベルでは相当進んでるのに、やっぱり行政がついていってない…ってことかな。
この問題だけじゃなく…・
とにかく子供達にとってより良い環境になってくれるのを本当に願います
1人目の子どもを迎えてからは11年経ちました。
私達はラッキーな事に、とてもスムーズに里親登録され、子どもとの縁もありました。
最近、とても思うのは、地域によって、児童相談所によって(?)、様々な違いがあるらしいという現実です。
上手く機能している児相をお手本にしていこう!という考えになってくれると良いのですが。
里親、養親が、連携して、改善を求めていけば、変わっていくのかもしれません。
例えば、受診券の氏名。
特養前提であれば、通称名(里親の苗字)を記載してくれました。
10年も前から出来ているのに、他の児相では、今も出来ないと聞きました。
慣例にとらわれずに、努力してほしいな、と思います。
だから皇室のように125代も続いている家があるのも事実だし
でも、里親制度&養子縁組については、もうちょっと外国を見習ってもらいたいなと思います
『フレンズ』でも最終回にモニカ達が養子もらってましたねぇ
赤ちゃんが生まれるのを待って、取り上げたらすぐ引き取っててビックリしました
若いお母さんが最初っから育てる気がないのには疑問を感じましたが、中絶がタブーだからなんですね。
どの国も完璧とはいかないけど、少しずついい方向に向かっていって欲しいです
私も自分がつっぱしっている時には気づきもしなかった問題ですが、改めて見渡してみると本当にその差が確実にあって、驚いている次第です。
受診券のお話。
はなからできないものだと思っていました。
そういう配慮もしてもられるところと、全くないところがあるのですね…。
縦割り行政の最たるものですね。
全国児相会議…というものがあるのかないのか…。
そういう細かなケースの問題点を全体でなくしていく…ということが今は無理なんでしょうか…。
あと、人手不足であるというのは常々の報道から見ていても切実だなぁと思います。
確かに万世一系の皇室の存在は稀有ですよね。
フレンズ、そうだったの
あちらでは普通のことだから結婚して子供ができた、というのと同じ感覚で描かれるんでしょうね~
いやー、あの本一度読んでみて下さい。
養子エージェンシーもさることながら未婚の母の家と云われる豪華な施設の存在もびっくりですよ。
なるほどという思いがします。米大統領選挙の時常に話題になるのが、堕胎を許すか否かという事が実は不思議でなりませんでした。個人の自由意思こそが全てと考えそうな米がなぜに?と思っていました。その事が、この養子を容認する事につながっているとは思いもよりませんでした。
赤ちゃんポストのその後が気になり、検索していたのですが、50人程の赤ちゃんのうち一人のみが養子として引き取られ他の方は、施設で
育っていると知り愕然としました。ドイツでは
ほぼ全員が養子として育てられているようです。
現在兵庫県で薬剤師として働いております。
広い意味で社会福祉に興味があり、少しづつでも何かできる事を探していきたいと思っております。現状は、サラリーマンにすぎないのですが。今後ともよろしくお願い致します。
満足できる内容ではなかったかもしれませんが、私の今の頭ではこんなもので…
赤ちゃんポストもそうなんですよね。
今後のあり方を再検討するということになっていますよね。
ヨーロッパに駐在している友達などは子供ができない悩みを打ち明けると”だったらもらえばいいじゃないどうしてもらわないの”とそれぞれ違う国、地域で口を揃えて言われてます。
(K)さんは薬剤師さんなんですね。
きっと周りへの影響をたくさんもたれている方だと思います。
こちらこそ今後ともどうぞよろしくお願いいたします。