「世界中でことばのかけらを」
という本を読んだ。
著者(山本冴里)は複数の教育機関
で日本語教師を経て、現在は大学の
国際科学部の准教授をしてる人。
副題は「日本語教師の旅と記憶」。
言語の本というよりも、海外滞在記
として面白い本だ。
滞在先は、中国、フランスのほか、
セルビア、ブルガリア、ハンガリー
エストニアなど。
文章はやや情緒的過ぎると感じる
部分もあるが、やってきたことは
冒険的な行動派だ。
異国で過ごす時間は特別な体験だ。
日本人が海外に行く場合も、日本
に外国人が来る場合も同様だろう。
言葉が通じない。人々の習慣や
ルールも解らない。それでも、
人と人は片言と身振り手振りで
意思を伝えあおうとし、通じると
お互いに歓びを感じる。
今からでも知らない言葉を勉強
してみようかな、なぁんて思えて
しまう素敵な本だった。