てんやわんや アメリカ 犬育て

飼育放棄された「ゴールデンレトリバーのチャーリー」&
保護犬だった「雑種ユキ」との犬バカ日誌でございます♪

しっぽが語る犬の感情

2013-11-07 | アメリカ 犬 & 動物事情

少し前のニュースなのですが、犬について興味深い記事がありました。

それは「しっぽの振り方でわかる犬の感情伝達」なるものを
イタリア・トレント大学のGiorgio Vallortigara氏が研究しているという内容です。
しっぽを振る方向と感情、またそれを見た犬の感情の受け取り方と言う実験をしています。

実験ではスクリーンに映し出された犬の影を他の犬に見せます(上記写真)。
スクリーン上の犬(影)がしっぽを右か左かに振る、もしくは振らないという映像を映し出し、
それを見ている犬(生体)には心電図を用いて心拍数を計る、と言うストレスチェックをします。

ロットワイラー、ビーグル、ボクサー、ボーダーコリー、ジャーマンシェパード、
そしてMIX犬の43匹をモニタリングして行ったようです。

研究結果は以下です。

犬がしっぽを右に振る時: ポジティブな気持ちになっている
犬がしっぽを左に振る時: ネガティブな気持ちになっている


ここで言うポジティブな気持ちとは飼い主を見た時など、
ネガティブな気持ちとは知らない犬を見た時などの感情です。

この結果はスクリーンに映し出された犬(影)が左にしっぽを振った時(上記写真)は
右に振った時、あるいは振らなかった時よりも
それを見ている犬(生体)の心拍数が上がる=ストレスを受ける
と言う事から導かれたようです。

Giorgio Vallortigara氏によると
犬は意図的にしっぽを左右にコントロールしている訳では無く、
脳からの感情表現が(素直に)しっぽに出ているとも言っています。

一般的にはしっぽを左右に振る=嬉しい時と思われていますが(危険な場合もあります)、
人間には分からない微妙なふり幅の違いがあるのかもしれません。
しっぽは「犬同士の感情伝達ツール」であり
カーミングシグナルツール」だったとは驚きました。

犬のコミュニケーションでおしりを匂い合うのは挨拶とされていますが、
その前にしっぽの振り方を見てある程度判断しているのかもしれませんね。

「俺は緊張してるから近づくなよ!」と言うサインをしっぽで表現、
それを見た犬も「了解。じゃーあんたには近寄らん!」と言っているのかもしれません。

実は犬同士でしっぽを見てお互いにけん制し合っているのに
飼い主が社会化訓練のために無理に遊ばせようとしてケンカになる、
と言うのもあるのかも…

個人的にはカーミングシグナル等含め、犬達は人間が考えているよりも
多義に渡って情報交信し合っているのだろうと思います。

このような研究結果は犬の気持ちをさらに知る事ができるし、
新たな犬のボディランゲージ発見によって犬をより深く理解できるようになるので、
「犬の行動学」と言う分野は益々研究されてほしいですね。

ただし!犬の中にはプロペラ式にしっぽをグルグル回す犬もいるし、
うちのチャーリーはしっぽ全体が左方向にヘニョって曲がってるので、
なぜか左方向に振ってる時が多い気がします…
顔はごっつ笑ってるように見えるのですが、
常に警戒態勢、ネガティブ全開のシグナルを発しているのですかね?(笑
スローモーションで捉えて見たりするとわかるのかも?
犬同士だと微妙な違いがわかるのかもしれませんね。

あと個人がペットとして飼うならば、見た目優先の理由で断尾するのだけは反対です。
上記の研究結果からだと、犬同士のシグナルも発せなくなってしまいますからね。

以上犬の気持ちを知ろう!のコーナーでした。
ってそんなコーナーいつできたん?


ネタ元:Fido's tail wags may reveal more than you think
写真:↑サイトより抜粋

10月31日付けの「Current Biology」に統計などの詳しい内容が掲載されています。


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