鄭容順の直言!

日頃気が付いたこと徒然に。

正月早々、山の遭難があった。

2008-01-04 10:36:12 | 直言!
しかし私から見るとそんな寒い所に何を好んで登るのかと言ってしまう。
私の高校時代、1960年から3年間、都会では生活が豊かになったのだろうか。山登りのニュースが伝わるや遭難事故のニュースも相次いだ。
当時、流行った歌があった。
「雪よ 岩よ 我らが宿り俺たちや 町には住めないに」—だったと思うが少し忘れてしまったかな。
そして女子生徒の間でよく歌ったのが「娘さん よく聞けよ 山男にや惚れるなよ」----なんて歌もあった。
1960年代後半になると登山者が増えて遭難事故も多くなった。
そのとき「なぜ山に登るのか」と質問すると「そこに山があるから登るの」という言葉もよく使われた。
あんな時代を通り越して1970年に入り日本の国は次第に豊かになっていた。
1980年代は働く女性が増え高学歴者の女性も増えた。
管理職に登用される女性はごくわずかだった。
女子の管理職は日本全国でニュースになるほどだった。
しかし女性管理者の仕事は男性以上に求められた。
普通にしていると仕事ができないと非難されるのは男性からだった。
女性は個人を犠牲にして仕事をまっとうした。
そして結婚しない女性や晩婚が増えた。
結婚した女性は子どもを保育所に預けて働いた。
子どもの育児はどうしてもおざなりになりなった。当時の男性たちは男子厨房に入らずという親にしつけられていたので家事と仕事、すべて女性にかかっていた。親と同居した人はそれなりに助けられたがこの時代から集合住宅の発展で核家族が増えていった。
そして1980年代後半、キャリヤウーマンの運動で男女雇用均等法の法案が通って男女雇用均等法で女性の管理職も増えたが仕事の内容はますます男性以上のスピードを求められ結果が認められた。
足を引っ張るのは同僚でも男性だった。同僚の見えない嫉妬の戦いでストレスはたまった。家に帰ると家族に当り散らす人もいただろう。食事もおよそ手抜きだっただろう。
女性たちは家族を犠牲にしてがむしゃらに働いた。
少しは私の体験もある。雑誌記者になり新聞記者になった。いつも男性たちの見えない障害に立ちふさがり葛藤し悩み苦しんだ。それでも少しでも前に進んでいけば道は必ず開くと信じてコツコツと1歩1歩、歩いてきた。これは私だけでなく大方の女性は体験しているだろう。
敵は男性という言葉も流行った。
ましてこの中でも男性は家事をしない。すべて女性がするものだと平気で当時の男性は言っていた。夫との戦いもあった。
働けばなんとか家族を養うことができると考えて離婚も増えていった。
そして晩婚に独身女性に子どもを作らない家庭など小子化の要因になった。働く女性の環境は満足に整備されていなかった。
離婚はさらに生活が重くのしかかり子育ては生活費を稼ぐ2の次になった。その子たちが成長して結婚して子どもができた。その子どもたちの現在の中高校生であり大学生である。
そして町の中は自然の景色は少なくなり自然との会話もなくなった。
コンクリートの道にコンクリートの建物、入るのはテレビの映像が中心になった。
そして1990代にバブルがはじけてまた不景気で働く女性、教育費や住宅ローンで女性は働かないといけない。しかし男女雇用均等法で女性も仕事の結果は同等に要求される。
女性たちの潤いはなくなりますますすさんだ日本社会になっている。
「山があるから登るのだ」
あの時代から遠くなっている。
しかし山男たちは町から自然が消えていく中で山の神様に会いたくて山に登っていく。自然との対話を求めて山に登っていく。
そうだからといって私は寒いのによく登ると驚いている。
私は周りの自然で十分であるがますます自然の木々もなくなっている。
そう思うと自然の木々、大和の神々がいたころからの山をベランダから仰ぐことができ奈良公園にまで足を伸ばせばそんな景色と十分に触れることができる。
それなのに奈良公園の景色はバスの車窓から見ている。
これはあかんと自分でわかっているがいつもまた忙しい日々に追われていく。

奈良に住んだこと。大和の神々がいたころ、また今もいる春日大社の原始林の森にふれることもしなければならない。生かされていることに感謝する心はさらに募るというのに普通の暮らしを日々忙しくしている。

「雪よ 岩よ---」と歌った頃からはるかに遠くなっているが山は変わらずそびえている。だから神秘的なのだろうか。
純真だった高校時代、山の遭難事故でまた「雪よ 岩よ---」の歌が口にでてくる。はるかに遠くになったあの時代から年を重ねて21世紀のはじめ2008年という裾広がりの年を迎えた。家族が健康でいい年でありたいと願う。
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