本日は、『カルキ 2898-AD』の日でした。正式公開は明年1月3日からの『カルキ 2898-AD』ですが、ゲスト来日に合わせて本日、TOHOシネマズ六本木と新宿ピカデリーとでプレミア上映が行われたのです。ゲスト来日は、当初ナーグ・アシュウィン監督と、主演のプラバースとが予定されていて、いよいよ生プラバースのお顔が拝める、と期待に胸を膨らませていたものの、プラバースは撮影中に足を捻挫したとのことで来日はキャンセルになってしまいました。まずは、プラバースの「行けなくてごめんなさい」メッセージをご覧下さい。
プラバースから日本のファンへ ❤️ | 『カルキ 2898 AD』2025年1月3日日本公開 🇯🇵 | Prabhas | Kalki 2898 AD
Vyjayanthi Networkとあるので、『カルキ 2898-AD』の製作会社ヴァイジャヤンティ・ムーヴィーズが作ってくれたクリップのようです。このヴァイジャヤンティ・ムーヴィーズの社長C.アシュウィニー・ダットは、ナーグ・アシュウィン監督にとっては義父にあたります。つまり、ナーグ・アシュウィン監督の奥様プリヤンカー・ダットさんはC.アシュウィニー・ダット氏の次女であり、本作にもプロデューサーの1人として参加しているのです。それもあって、製作会社としてすばやく対応してくれたのでしょうね。
で、今回の来日ゲストはナーグ・アシュウィン監督だけになったのですが、本日は昼間、SCREEN ONLINEの取材で監督にインタビューさせていただきました。上写真がインタビュー時の監督なのですが、とてもシャイで謙虚な感じの人で、どの質問にも丁寧に答えて下さいました。中身についてはまた記事がアップされたら読んでいただくとして、最後にインタビューに同席していた編集担当者さんの質問「監督はどんな映画がお好きですか?」に答えるついでに、「インド映画ではどの映画が一番好きですか?」と聞いた私の問いに対して、意外なお答えが返ってきたので驚きました。その映画とは――『Guide(ガイド)』でした。「え、『ガイド』ですか??」「そう、デーウ・アーナンドの『ガイド』です」「ワヒーダー・ラフマーンとの?」「そうそう」『ガイド』は英語作家R.K.ナーラーヤンの同名小説を元にしたヒンディー語映画で、監督はデーウ・アーナンドの弟で俳優でもあったヴィジャイ・アーナンド、別名ゴールディー・アーナンドでした。観光地でガイドをしていた男が、ガイドを頼まれた考古学者の若い妻とただならぬ関係になり、やがて考古学者と別れた彼女が舞踊手として有名になるとそのヒモのような存在となったあげく、罪を犯して刑務所に入れられるものの、出所した彼はひょんなことから聖者と崇められ、農民を助けるために雨乞いの断食をせざるを得なくなる、という、聖と俗とのせめぎ合いを描いたような映画なのです。何か、南インド映画のタイトルが出てくるのでは、と思っていたこともあって、本当に意外でした。
そして、夜7時からは新宿ピカデリーでのプレミア上映へ。チケット争奪戦に敗れた私ですが、友人が「チケットを2枚持っている人が1枚提供してもいいと言っている」と紹介してくれ、ありがたく分けていただくことに。前の方の席で、写真も撮りやすいいい席でした。Sさん、ありがとうございました。
登場したナーグ・アシュウィン監督は、インタビュー時と違って堂々と登場、とてもカッコいいではありませんか。助監督として働いていた下積み時代に、俳優としてちょい役で出演した経験もあるので、舞台に上がると俳優の顔になるのかも知れませんね。ファンから寄せられたいろんな質問に答えたあと、奥様プリヤンカー・ダットさんも登場。実は今回の旅は、ナーグ・アシュウィン監督と奥様でプロデューサーのプリヤンカー・ダットさん、小学校2年生の息子さん、そして監督のご両親も一緒の「初めての日本」なんだとか。
さらに、明日12月19日がプリヤンカーさんのお誕生日だとのことで、配給会社のツインさんから花束💐のプレゼントが。
監督ご夫妻の息の合った舞台姿をどうぞ。
というわけで、会場は大いに盛り上がり、観客をバックにしたお二人の写真を撮ったあと、168分の本編に突入したのでした。この時の写真は配給会社ツインの公式Xで見ることができます。左の方に、監督とプリヤンカーさんの息子さんと、あとおそらく監督のお父さんだと思うのですが、お二人も写り込んでいます。この時会場の人たちが手にいろんなものを持っていますが、私(右の端っこに写っています)始め多くの人が手に持っているのが、入場時にもらったプレゼントです。イラストは監督の手になるもの、とイベントの司会者の方が言っていたと思うのですが、なかなか達者なペン使いです。表・裏はこんな感じです。
実りが多かった今日のプレミアですが、もう一つご紹介したいのはすでにできあがっていた劇場用パンフレットです。山田桂子先生が実に興味深い、日本人でこんなことに気がつく人は他にいない、というコラムを書いておられますので、ぜひ呼んで下さいね。1部1000円ですが、買って損はありません。
1月3日の初日までに、お時間があればぜひ「マハーバーラタ」を読んでおいて下さい。一番読みやすいのがダイジェスト版になっている上に沖田瑞穂先生の注釈がいろいろ入っている下の本です。
では、全国のインド映画ファンの皆さん、1月3日の『カルキ 2898-AD』の公開をどうぞお楽しみに。残念ながら12月5日公開の『Pushpa 2 : The Rule』の興収に抜かれて、本年のNo.1ヒットムービーの座からは離れてしまいましたが、インド中を席巻したわけがよーくわかる面白さで、アメリカの大作映画を見慣れている人にもアピールするはず、という作品です。ぜひ周りのご友人やご家族・ご親戚の皆様にもお勧め下さいね。2025年は、『カルキ 2898-AD』から始まります! 最後に、プラバースの初登場シーンを含む予告編を付けておきます。
大ヒットSF超大作『カルキ 2898 AD』:プラバース初登場シーン(IMAX版)