日本よりも一足先に、台湾と香港でインド映画ヒット作が公開中&公開予定です。台湾では5月13日(金)より『帝国戦神:巴霍巴利王(バーフバリ)』(2015)が公開され、現在は、台北は信義のワーナーなど5館、高雄は2館、そのほか台中、台南、嘉義など全国10館で上映されています。
台湾版ポスターはこちら。
ファンのこんなサイトもあり、大ヒットとはいかないものの、台湾の人々の心をつかんだようです。中国語版予告編を付けておきます。
【新年好禮活動】帝國戰神:巴霍巴利王 中文預告
続いて香港では、『Bajrangi Bhaijaan』(2015)が5月26日より公開予定。香港タイトルは『把她帯回家』で、「彼女を家に帰す」というような意味になります。
香港では、このポスターの最下段にあるように、5つのシネコンで公開されます。『きっと、うまくいく』や『マダム・イン・ニューヨーク』に続くインド映画ヒット@HK、となるか? 中国語版予告編はこちらです。おや、「バヘン・ジー」は「妹妹(ムイムイ)」と字幕がついていますね。「小姐(シウチエ)」じゃないんだ~。
《把她帶回家》 ?Brother Bajrangi 預告片 5月26日上映
近くですので、ご覧になりたい方は飛んで行っちゃう手もありかも、です。
なお、本国インドでは、今年のイード(イスラーム教の断食明けのお祭り)公開作に予定されていたシャー・ルク・カーン主演作『Raees(ボス)』が、少し前に公開予定表から姿を消しました。サルマーン・カーン主演作『Sultan(スルターン)』の公開がイード時期の7月6日に固まったためと思われ、ガチの勝負は避けて、時期をずらしての公開となる模様です。「『Raees』は2017年に公開」という予測を載せている記事もあってちょっと波乱含みですが、シャー・ルク・ファンは早い公開を希望してツイッター活動などを繰り広げています。
一方、『Sultan』の方は、本日本格的な予告編がお目見え。宣伝活動が正式に動き出しました。今回の「バヘン・ジー」は、アヌシュカー・シャルマーです。
SULTAN Official Trailer | Salman Khan | Anushka Sharma | Eid 2016
何だかロケ地が『PK』と被っていますね。『Sultan』、どのくらいのヒットになるか、楽しみにしておきましょう。
ボリウッド映画でお馴染みの印パ対立問題、どこまで香港人に理解出来るのかと興味深く観察していました。去年同じUA系列で大ヒットした「pk」を観たお客さんには「またこのネタか」という受け止め方でしょうが、ここ香港でもそう言えば同じような対立構造がありました。
香港独立はさすがに非現実的ですが、大陸人が香港に流入すればするほど、香港人は「自分は中国ではなく、香港人である」という自意識が高まっているようです。この作品を通して、「大陸人にもいい人だっているかもしれないよ」という間接的なメッセージが伝わったかもしれません。
それにしても、香港ではボリウッド映画が年一本しか劇場公開されないことが残念でなりませんU+203CU+FE0Eせめて年2本、今年後半にもう一本観られたらこんなに嬉しいことはありません!しかしながら、やっぱここは香港、あくまでも「ボリウッド映画で儲かる」という土壌が形成されなければ難しいのでしょうけれど…。
『Bajrangi Bhaijaan』は香港の人も、わが身に引きつけて見られる作品なんですね。
私は実は、1997年目前の頃は、「香港が独立してしまえばいいのに。でも、陸伝いだから人民解放軍がすぐ制圧に来るから無理か...」と悶々とした口です。
あの頃花開いていた独自の香港文化は、本当に中国に飲み込まれてしまうには惜しいものが多々あり、広東語口語の書き方(「睇真D」とか)にすら愛惜の念を抱かずにはいられませんでした。
19年後の今を見るにつけ、あの文化が消えた(まだ幾分か残滓はありますが...)のは惜しいなあ、と思ってしまいます。
ボリウッド映画@香港、最近はインド系住民による自主上映もなくなったのでしょうか。
嘉禾港威とかもなくなってしまいましたし、借りられる劇場がないのかも知れませんね...。