『きっと、うまくいく』『PK/ピーケイ』の、ラージクマール・ヒラニ監督の最新作が公開されます。『PK』のラストに出てきた宇宙人YOU役、ランビール・カプールが主演する『SANJU/サンジュ』で、昨年、2018年のボリウッド映画興行収入第1位の作品です。インド全体の興行収入ではタミル語映画『2.0』に負けましたが、ボリウッド映画としては『パドマーワト 女神の誕生』を抜いて第1位でした。配給元のツインさんから配信されてきたご紹介を、まず貼り付けておきましょう。
『バーフバリ』シリーズのツインが放つ、2019年新たなるインド映画は
実在の大スター“サンジュ”の物語!
勝新太郎、内田裕也、萩原健一…映画界にはいつの時も欠かせない破天荒スターが存在する。彼らは浮世離れした言動や行動、そして名作の数々で、人々を魅了してきた。そんな彼らを超える型破りなスーパースターが、インドにも存在した! インドの伝説的俳優“サンジュ” ! それは、現在も絶大な人気を誇るボリウッドの国民的スター、サンジャイ・ダットの愛称。彼の半生は、まさに“映画より奇なり”の、ジェットコースター人生だった…。25歳で俳優デビュー後、数々のヒット作に出演し、栄光を手に入れるも、幾度の浮気、薬物中毒、更生施設からの脱走、そして銃刀法違反、さらにはテロ容疑で逮捕され、スター街道から転落。その度に彼を支え続けた家族と恋人の存在、本作は今もなお国民に愛され続けるサンジュの栄光の裏に隠された挫折と再生の物語! 観る者の心を揺さぶるストーリーがインドで“サンジュ旋風”を巻き起こし、オープニング成績№1*(インド公開週末興収)」を記録。『パッドマン 5億人の女性を救った男』『バジュランギおじさんと、小さな迷子』『パドマーワト 女神の誕生』を超えて、「インド国内興収歴代6位」「2018年インド国内興収2位」、さらに「世界興収約100億円」「インド映画世界興収歴代9位」**のメガ・ヒットを記録、数多くの映画賞を受賞した!! 主演は、『バルフィ! 人生に唄えば』のランビール・カプール、その他のキャストに、『PK』のアヌシュカ・シャルマ、『パッドマン 5億人の女性を救った男』のソーナム・カプール、監督は日本でも大ヒットを記録した『きっと、うまくいく』のラージクマール・ヒラニ!
今度は・・・うまくいかない?! 俳優人生も私生活もまさに規格外! インドを魅了し続ける荒くれ者サンジュが、この夏あなたを虜にする!!
©Copyright RH Films LLP, 2018
『SANJU/サンジュ』
2018年/インド/159分/ヒンディー語/原題:Sanju/字幕翻訳:藤井美佳
監督・脚本・編集:ラージクマール・ヒラニ
脚本:アビジャート・ジョーシー
音楽:A・R・ラフマーン、アトゥル・ラニンガ、サンジャイ・ワンドレーカル
出演:ランビール・カプール、アヌシュカ・シャルマ、ソーナム・カプール、パレーシュ・ラーワル、マニーシャー・コイララ
配給:ツイン
※6月15日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開!
この作品、私はすでに昨夏バンコクで見ていまして、その時の紹介はこちらです。サンジャイ・ダットに実際に会った時のことも書いていますので、ご覧になってみて下さい。本作の見どころはまたおいおいご紹介しますが、一番の見どころは主演のランビール・カプールのそっくりさんぶり。特に中年になってからが似ていて、うならされます。そして、それに次ぐ見どころは、親友役を演じているヴィッキー・カウシャル(または「コウシャル」でもOK)のとてもチャーミングな演技。本年1月公開の『Uri(ウリー)』が大ヒットし、一躍トップ男優の仲間入りを果たしたヴィッキーは、今や昇竜の勢い。こんな甘いマスクの好青年です。ネットで配信作品の中にもヴィッキーの主演作がありますが、日本のスクリーンには初お目見え。この機会に、ぜひ顔と名前を覚えて下さい。
そしてこの機会に、日本公開が予定されているインド映画も一挙にリストアップしてしまいましょう。秋が来るまで、皆さんお忙しいですよ~。(画像はいずれも現地版ポスターです。どの作品も、後日詳しくご紹介する予定です)
『クローゼットに閉じ込められた僕の奇想天外な旅』 公式サイト
2018年/フランス、ベルギー、インド/96分/英語/原題:The Extraordinary Journey of the Fakir
監督:ケン・スコット
原作:ロマン・プエルトラス「IKEAのタンスに閉じこめられたサドゥーの奇想天外な旅」(小学館文庫/吉田恒雄訳)
出演:ダヌーシュ(正しくは「ダヌシュ」)、ペレニス・ペジョ、エリン・モリアーティ、バーカッド・アブディ(この人の名前も「バルハド」または「バルカド」の誤記と思われます)、ジェラール・ジュニョ
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES
※6月7日(金)より全国公開
せんきちさんがコメントで教えて下さった、ゆうばり国際映画祭で上映された作品です。ダヌシュは「インド映画完全ガイド」にも取り上げておいたので、配給会社さんがそれを見て下さればよかったのに、と「ダヌーシュ」という誤表記にがっくり。でも、どんな風にダヌシュが活躍するのか、とっても楽しみです。
『パドマーワト 女神の誕生』 公式サイト
2018年/インド/163分(英語版Wiki)/ヒンディー語/原題:Padmaavat
監督:サンジャイ・リーラ・バンサーリー
出演:ディーピカー・パードゥコーン、ランヴィール・シン、シャーヒド・カプール、アディティ・ラーオ・ハイダリー
配給:スペースボックス
※6月7日(金)より全国順次ロードショー
『Secret Superstar(原題)』 公式ツイッター
2017年/インド/150分(英語版Wiki)/ヒンディー語
監督:アドヴァイト・チャンダン
出演:ザイラ・ワーシム、メーヘル・ヴィジュ、ラージ・アルジュン、アーミル・カーン
配給:フィルムランド
※8月公開予定(氏名のカナ表記は公式のものではありません)
『Hindi Medium(原題)』 公式ツイッター
2017年/インド/132分(英語版Wiki)/ヒンディー語
監督:サーケート・チョウドリー
出演:イルファーン・カーン、サバー・カマル、ディーパク・ドーバリヤール
配給:フィルムランド
※9月公開予定(氏名のカナ表記は公式のものではありません)
公開作はまだ増える予定です。昨年にも増して、賑やかになりそうですね。皆様、どうぞお楽しみに。
題材的に公開はないかなと思っていたので。
アーミルの「Secret~」も公開されると思ってませんでした。今、日本滞在中だったようで、アーミル自身も日本という国に興味を持ってもらえてうれしいです。
あと、日本はイルファン好きですよね。やはりハリウッド映画出演が公開の後押しをしてるんでしょうね。イルファンの病気回復の経過も良好らしいので彼の復活も楽しみにしてます。
インド映画がラジニオンリーの頃よりバラエティに富んできてる現状が感慨深いですね。
問題は私が鹿児島在住なので全インド映画を観ることができるのか絶えずヤキモキしないといけないってことですね。都会に移住したいです。笑
『サンジュ』は私も、ツインさんがお買い上げになるとは思っていなかったので、嬉しい驚きでした。
ヒラニ監督も日本での公開をとても喜んでらっしゃる、というのを人づてに聞きました。
公開規模が小さくなるようですが、鹿児島の劇場さんも上映して下さるといいですね。
日本はイルファーン・カーン好き、という分析ですが、欧米映画や合作映画の公開作は多いものの、純粋な?インド映画公開作は『Hindi Medium』が初めてでは、と思います。
欧米作品や『めぐり逢わせのお弁当』のような国際共同製作映画は、イルファーンの作品だから、ということでなく、作品自体の価値で買い付けられたと言えるのではないでしょうか。
難しいガン( Neuroendocrine tumorとのことで、「神経内分泌腫瘍」と訳されるようです。部位は不明)になってしまって、どうしているのかな、と心配していたのですが、「病気回復の経過も良好」とうかがってホッとしています。
ボリウッドはこのところ、ソーナーリー・ベーンドレー(『たとえ明日が来なくても』の女医さん役)やリシ・カプールなど、ガンを患う人が多いのですが、ソーナーリーのように一段ときれいなショートへア姿になって姿を現す人もいるので、イルファーンの元気な姿もそのうち見られるものと期待しています。