アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

超重量級作品『サラール(仮)』の公開が待ち遠しい!!

2024-04-28 | インド映画

ツインさんがテルグ語映画『サラール(仮)』の初号試写をなさるというので、お願いして見せていただいてきました。初号試写というのは、字幕が完成し、映倫など種々のフィルムに乗せる書き込みが終わった段階で、これで外部に出してOKかチェックする試写のことです。正式な公開情報リリースはまだなんですが、プラバース主演、『K.G.F:CHAPTER1&2』のプラシャーント・ニール監督によるこの映画は、早い段階でインド側から日本公開情報がリークされてしまったため、ツインの「X」でとりあえずの発表となってしまいました。「X」掲載は下のように、本年1月6日です。

Salaar: Part 1 – Ceasefire”は2024年夏に日本公開決定 💥
 
 
まったくインド側、「不適切にもほどがある」なんですが、インド側は悪いことだとは思っていないようで、過去にもいくつか例があります。でもね、以前このブログの記事でも書いたように、「ツインがテルグ語版『Salaar』を買ったぞ! それならうちはヒンディー語版を買って、字幕をパパッと付けてこれの前に公開しよう」と考える配給会社があったりしたら、またまた一大トラブルになっていたところでした。本当にインド映画界の皆さん、気をつけてね。
 
 
ご存じの方も多いと思いますが、『サラール』の英語字幕版は現在Netflixで配信中です。ご丁寧に、テルグ語、タミル語、カンナダ語、マラヤーラム語の4言語で配信されており、さらには英語版も配信中で、もちろん日本でも見ることができます。実は私も、この英語字幕の付いたテルグ語版をすでに見ていたのですが、今回、藤井美佳さんの字幕で拝見して、特に後半、「?」だったところがよくわかりました。字幕監修はもちろん山田桂子先生で、インターバル後に時代を遡り、12世紀から現在に至るまでの経緯が語られるところは、まるで『バーフバリ』だな、と感心、それにしても脚本も担当したプラシャーント・ニール監督、よくまあこれほど複雑な統治システムを考え出したものよ、とあきれました。親の因果が子に報い、のストーリーは、次作で「報い」が出てくるのであろうことも、おぼろげながら感じられました。
 
 
人物関係が今回も複雑なので、ツインさんの方では『K.G.F:CHAPTER1&2』の時のように、人物相関図を制作して下さるようです。『K.G.F:CHAPTER1』のガルーダも出てきます(ガルーダ役の人、つまりラーマチャンドラ・ラージュー、という意味ですが)し、『ランガスタラム』(2018)などの悪役で名高いジャガパティ・バーブーも、若き日と現在との2つの違う顔で登場、本当に見どころがぎっしりです。そして、プラバース演じるデーヴァが「将軍(サラール)」だということは容易に想像できると思うのですが、デーヴァが敬愛する親友というか彼の主人的存在で、デーヴァを「わが将軍」と呼ぶヴァラダ(プリトヴィーラージ・スクマラン)も本作の主人公と言ってよく、マラヤーラム語映画界の名優プリトヴィーラージ・スクマランがこれまた見事に演じています。『RRR』の影響とは言えないと思うのですが、優れた2人主人公作品が再び登場しました。ですが単純明快な友情物語『RRR』とは異なり、『サラール』は2人の間に一瞬何やら不穏な空気も流れて、『サラール2』への興味をいやが上にもかき立てます。でも、不穏な空気は私の錯覚だったかも知れず、それを確認するためにももう一度、いや二度、三度ぐらいは見たいと思ってしまいました。とっても濃厚な超重量級作品『サラール』、ぜひ楽しみにしてお待ち下さい。インド版の予告編(テルグ語)を付けておきます。早く公開情報がリリースされて、日本版の予告編が見たいです。
 
Salaar Release Trailer - Telugu | Prabhas | Prashanth Neel | Prithviraj | Shruthi | Hombale Films
 
 
 

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