アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

TIFF&FILMeX:DAY 7『一人と四人』&『もろい絆』

2021-11-06 | アジア映画全般

昨日見た作品のレポートです。実は本日は、スペース・アーナンディ/インド映画連続講座第Ⅵ期ー③「インド映画と印パ問題」の初日だったので、昨夜はその準備に追われていたのです。コロナ禍で定員を半分ほどに減らしているため、同じテーマで3回開くのですが、その第1回目となるとレジュメ作り等ものすごい仕事量で、前夜は文字通り全集中だったのでした。お陰様で、本日の講座は『URI サージカル・ストライク』と『バジュランギおじさんと、小さな迷子』を素材にいろいろ分析し、さらにはパキスタン映画についてもちょこっと話が及ぶという、なかなかに充実した講座初回となりました。

©Mani Stone Pictures

それはさておき、昨日見たのはコンペ作品の中でも期待の1本、ジグメ・ティンレー監督の中国映画『一人と四人』でした。というのも、ジグメ・ティンレー監督は『オールド・ドッグ』や『タルロ』などで知られているペマ・ツェテン監督の息子なのです。そして、長編劇映画第1作で早くもTIFFのコンペ入り、というのですから、期待しない方がおかしいというもの。さて、どんな映画だったかと言うと...。

©Mani Stone Pictures

『一人と四人』
 中国/原題:一个和四个/英題:One and Four
 監督:ジグメ・ティンレー(久美成列)
 主演:ジンパ、ワン・ジェン、クンデ、ダルジェ・テンジン、ツェムド 

吐く息も凍りそうな極寒の山小屋。山小屋に住むのはチベット人の森林監視員サンジェで、彼は律儀に中文で日誌をつけ、日々の出来事を記録していました。そんなサンジェの所に現れたのは、自分は森林警察官だと言う男。耳と頬に怪我をしており、血がべっとりと付いています。そんなサンジェの所には、サンジェの妻が託した離婚届を持ってきたクンボというチベット人の男や、自分こそは深林警察官だという男など、いろんな人間がやってきます。サンジェは彼らの正体を見破れるのでしょうか...。

©Mani Stone Pictures

アップ画像が多いせいか迫力満点の作品でしたが、正直言うと何が何やらよくわからないまま、ラストまで押しまくられた感じでした。こういう三すくみというか、四すくみ構図の映画を撮ってみたかった、ということではと思いますが、案の定ラストはマンガチックでした。ペマ・ツェテン監督作よりも、姜文監督作にテイストが似ている気がします。次回作に期待、というところです。

©Mani Stone Pictures
 
©Hardhyaan Films
 
昨日はあと、字幕を担当したインド映画『もろい絆』をスクリーンで鑑賞。字幕作成時に、英語字幕は出ていても音声がほとんど聞き取れないせりふが多々あったためで、こういう場合えてして劇場の音響だとはっきり聞こえることが多いのですが、今回はあまり効果なしでした。皆さんはもうご覧下さったでしょうか? 
ご感想などお寄せいただけると嬉しいです。
©Hardhyaan Films

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