本日10月21日は「国際反戦デー」ですが、私にとってはもうひとつの記念日ともなっています。 え? 「国際反戦デー」なんて知らなかった? これは日本から始まった活動で、1966年に労働組合の団体「総評」が提唱して「国際反戦デー」が始まり、その翌年からは世界中に「10月21日は反戦の日」という認識が広がったのでした。ですので私が大学生だった1967年~70年には、日本全国の労組や学生組織がその日集会やデモを繰り広げ、当時続いていたベトナム戦争反対などのスローガンを掲げて、シュプレヒコールをくり返したのです。そして今もまた、「国際反戦デー」を必要としている世界になってしまっていますよね。というわけで、「10.21(じゅってんにぃいち)」は今でも私の中では「国際反戦デー」なのです。
それはそれとして、もうひとつの私にとっての10月21日は、2022年に『RRR』(2021)が公開された記念日です。この日を印象深く憶えていらっしゃる首都圏のインド映画ファンは多いのではないかと思います。なぜなら、この日は上映時に舞台挨拶として、S.S.ラージャマウリ監督、そして主演のNTR Jr.とラームチャランの3人が登場したからです。ラージャマウリ監督は以前にも来日経験がありますが、主役スター2人の来日は大事件だったと言ってよく、プライベートも含めたた~くさんの報道やSNSがあちこちに出て、目が回りそうでした。スター2人はそれぞれにファン・ミーティングも開催してくれて、間近に接した皆さんにとっては一生忘れられない思い出の日となったに違いありません。当時の拙ブログ記事はこちらですが、この時、あ、この映画ヒットは間違いなし、とは思ったものの、興収24億円もの特大ヒットになるとは予想できませんでした。そして2年後の今日、『RRR』のソフトが一斉に発売されたというわけです。こちらでもご紹介したように、単純にDVD、Blu-rayだけという1枚組のソフトから始まって、いろんな豪華セットが売りに出されています。予約をなさった方のお手元には、昨日か今日、すでに届いていることでしょう。実は私は、パンフレットに掲載された拙文が、この豪華セットの付録であるブックレットに再録されたため、少し前に豪華セットを2種類いただきました。というわけで前述の記事ではセット全部をまとめてご紹介したのですが、今回はいただいた2セットをもうちょっと詳しくご紹介してみようと思います。
Blu-ray ¥17,380 税込
RRR アルティメット・エディション 本編4K UHD+本編BD+ヴォーカル・コレクション&オリジナル・サウンドトラックCD<5枚組> [Blu-ray]
<商品の説明>
RRR アルティメット・エディション 本編4K UHD+本編BD+ヴォーカル・コレクション&オリジナル・サウンドトラックCD<5枚組>
★4K UHD収録の本編はワイドスクリーン版の画面サイズを採用したHDR10、ドルビーアトモス仕様
★豪華キャストが集結した日本語吹替版収録(ビーム:杉田智和、ラーマ:日野 聡)
★アカデミー歌曲賞受賞「Naatu Naatu」含む歌唱楽曲収録したヴォーカル・コレクションCD付属
★オリジナル・サウンドトラック全50曲を収録したCD2枚付属
★特製アウターケース&デジパック仕様、フルカラー44Pの特製ブックレット封入
アウターケースに使われている写真は次の通りです。
それぞれにディスクが入っているわけですが、目玉ともなる「本編4K UHD」、つまり「画素数4000個に加えてさらに解像度がウルトラ・ハイ・ディフィニションである4000X2000ピクセル超の高解像度映像」は、普通のBlu-rayプレーヤーでは再生できません。というわけで私も未見なんですが、担当者さんによると「UHDで観る本編がすごく綺麗でおすすめ」とのことなので、プレーヤーがそれほど高価でもないこともあってただいま購入を検討中です。今後、大作はこの仕様のディスクが多くなるのかしら?
このアルティメット・エディションの魅力はUHDだけではありません。「ヴォーカル・コレクション&オリジナル・サウンドトラックCD2枚組」もすごいです。オリジナル・サウンドトラック、つまり背景音だけ聞く機会なんてめったになかったのですが、聞いてみるとこんなに魅力的なのかとびっくりしました。ディスク計5枚の焼き付けデザインもそれぞれ違いますし、担当者さんとデザイナーさんはものすごく大変だったと思います。さらに大変だったのが、セットものにはもれなく入っている上写真のブックレット。表紙を開いてスキャンしてみましたが、中身は上の半分サイズで44ページ、フルカラーです。『RRR』のパンフは判型が倍以上で24ページでしたので、中に入る字数としては同じくらいだと思うものの、そのパンフの内容を移し替えたのは拙文「『RRR』~エンディング・ソングに込められたもの~」ぐらいで、あとはほとんどが新たに執筆されたものです。中でもコラムが超充実していて、『RRR』ファンの方には全員読んでいただきたいものばかり。執筆者とタイトルを書き出しておきますね。
山田桂子「歴史上のラーマとビーム」
安宅直子「縦横に対象を広げて創作されるインド愛国映画の世界」
沖田瑞穂「神話から読み解く『RRR』」
そして、ブックレットの最後には、ヴォーカル・ヴァージョンとオリジナル・サウンドトラックのリストと共に、挿入歌7曲のテルグ語歌詞とローマナイズ歌詞、そして日本語訳が付いているという、まるで宝物みたいなブックレットです。次のスペシャル・エディションにもブックレットは付いていますので、ぜひこれらのセットのいずれかをお求め下さい。
Blu-ray ¥8,580 税込
RRR スペシャル・エディション 本編BD+ヴォーカル・コレクションCD<2枚組> [Blu-ray]
<商品の説明>
RRR スペシャル・エディション 本編BD+ヴォーカル・コレクションCD<2枚組>
★豪華キャストが集結した日本語吹替版収録(ビーム:杉田智和、ラーマ:日野 聡)
★アカデミー歌曲賞受賞「Naatu Naatu」含む歌唱楽曲を収録したヴォーカル・コレクションCD付属
★特製アウターケース&デジパック仕様、フルカラー44Pの特製ブックレット封入
私は実は、何度も見直すかも、と思い、DVDも買いました(笑)。うちは外付けDVDプレーヤーもあるので、こうしておけばパソコンでもすぐ見られて便利なのです。
RRR [DVD] ¥4,378 税込
嬉しいことに、このDVDも含めて、どれにも下の特典ポスカが入っています。
今の時期に見ると、秋祭りに集合した町内会会長と若頭お二人、という感じですが、法被の襟にちゃんと漢字でお名前が書いてあったのですね。法被の模様がそれぞれに合わせて違えてある、というのは当初から気がついていたのですが、この漢字表記名は今回初めて気がつきました。お三方様、2年前の今日に合わせて、来日して下さって本当にありがとうございました。配給会社ツイン様、お三方を呼んで下さってありがとうございました&あとあとまで残る豪華ソフトを発売して下さってありがとうございました。こういうまれな体験がまたできることを、インド映画ファンは心から願っています。最後に、あの時の舞台挨拶の動画をまとめた「シネマ・トゥデイ」の動画を貼り付けておきます。まだ、コロナ禍の影響が残っていたんですね、2年前は...。
インド映画『RRR』よりNTR Jr、ラーム・チャラン、ラージャマウリ監督が来日!