台北滞在4日目、実質的最終日です。今日は天気予報が大当たり。午前中から昼過ぎにかけては結構強い雨が降り、気温もぐっと下がりました。昨日のブログで「天気予報が当たらない」などと書いたので、気象台が威信をかけて的中させたのかも。こちらは、悪口言った罰が当たった、というところです。
その雨の中、出かけて行ったのは板橋区の府中駅。日本とごっちゃになると混乱しますが、捷運府中駅から歩いて10分ほどの所にある林園電影城という映画館でした。立派な名前なので、映画館ビルがででーんと建っているのかな、などと想像していたら、それらしいものが一向にありません。板橋はこんな町並みでした。近くに青空市場(右写真)もありましたが、雨がザーザー降っているのでお買い物も大変です。
ちょっと心許なく思いつつ、館前西路158号という番地に辿り着くと、ありました、ありました。こんな入り口です。
いかにもローカルな映画館ですが、8作品をやっていて、3階にC~Eの3ホールと、4階にAとBの2つホールがあるようです。でも、4階のホールBは閉鎖中のようでした。
窓口(右写真)で「12:15『消失的子弾』、14:30『太極2』」と書いた紙を見せてチケットを買おうとしたのですが、おばさんが何か言っていて、チケットを1枚しか出してくれません。1回1回買うのかー、面倒だな、と思いつつ、150元払ってピンクのチケットを握りしめ、4階にあるホールAへ。すると、もぎりのおばさんがいてチケットを取り上げると、スタンプを握った手を差し出すではありませんか。こちらの手を出せ、というジェスチャーをしているので、手のひらを出すとそこに青いスタンプをポンと押してくれました。つたない言葉でいろいろ訊いてみると、このスタンプさえあれば何本でも見られるとのこと。ホールも行ったり来たりができるそうで、3階の方でも見られるから、という説明でした。え~、たった150元(450円)で、8本全部見てもいいんだ~。
とはいえ、時間もないので見たのは最初の予定通り2本。『消失的子弾』は羅志良(ロー・チーリョン)監督作品で、主演は劉青雲(ラウ・チンワン)と謝霆鋒(ニコラス・ツェー)。内容は民国時代版『マッド探偵』といった趣です。ラウ・チンワンの探偵ぶりが『マッド~』そのもので、この映画でも最初に首つり自殺を自ら試みるなど、あのキャラをいただいてます。ニコラスは刑事役で、拳銃にかけては凄腕という設定。2人が殺人事件の謎を解いていくのですが、お話が目まぐるしすぎてついて行くのが大変でした。日本語字幕できっちりもう一度見たいなあ。香港では確か、大当たりしたんでしたよね。
続いて見たのが『太極2 英雄崛起』で、これがとっても面白かったです。『2』というからには上のポスターのように『1』もあって、お話が続いているようです。清時代中期に太極拳が生まれるまでを描いているのですが、主人公となるのが楊露禅(袁暁超)という青年で、その恋人陳玉娘(アンジェラベイビー)やその父(梁家輝)、行方が知れなかった陳家の長男(馮紹峰)らが活躍します。また、エディ・ポンがドジな悪役で出てくるのもご愛敬。全編漫画チックな処理がされており、すごく楽しい映画に仕上がっています。監督は馮徳倫(スティーブン・フォン)。見所のアクション・シーンも実にうまく撮ってあり、特に最後の厨房で元彪(ユン・ピョウ)と袁暁超クンが戦うシーンは手に汗握る名場面となりました。袁暁超クンは中国武術の選手で、映画出演は『太極』が初めてとか。顔はイモ....いや、素朴なのですが、アクションはさすがです。『1』も見たいなあ。
ホールAは500席ぐらいあり、席もカップホルダーこそないもののとてもきれいで、お客が結構入っていました。閑な老人ばかりでは、と思ったのですが、意外に若い人もいて、デートらしきカップルもあちこちに。また、高校生ぐらいの集団がいたりと、地域に根付いた映画館という感じでした。いいな~、こんな映画館。これからもずっと残っていてね。
この後、台北駅の北側にあたらしくできたショッピングセンターにあるシネコン京[立占]威秀影城で、やっとジャッキー・チェンの『十二生肖』とご対面。上のようにシネコンはすごく混んでいて、満席の回が結構出ていたのですが、『十二生肖』は6割の入りというところ。出来を心配していたものの、肩の力を抜いたジャッキー映画という感じで、とても楽しめました。ジャッキーが組織するトレジャー・ハンター一味にはクォン・サンウもいて、彼がジャッキーと共演したというのはこの映画だったのね~、と納得。彼も結構見せ場がありました。ほかに、陳柏霖(チェン・ボーリン)が出ていたり、最後にはあっと驚く超大物女優がカメオ出演していたりと、まるでお正月映画みたいなノリの作品でした。
というわけで、楽しい台北旅行は8本の映画という成果を残して終わりそうです。ところで今頃になって気がついたのですが、映画の始まる前に国歌が流れなかった! 4年前はまだ、「♪三民主義~~」という国歌が上映前に流れて全員が起立していたように思うんですが、はてさて。記憶があいまいです....。
今日はもう大晦日。皆様、どうぞよいお年をお迎え下さい。2013年にまた、どこかの映画館でお会いしましょう!
映画館によって違うのでしょうか。
国歌フィルムの上映がなくなったのは10年も前でしたっけ? こういうのは案外記録してなくて、えーっと、あの映画(『夜宴』とか『彷徨う花たち』とか....)を見た時はあったかなあ、とかいろいろ考えたのですが、曖昧模糊としています。
タイではまだ国歌フィルムの上映が残っているので、私の中ではそれとごっちゃになっているのかも知れません。タイで上映がなくなった時には、きちんと記録しておかないといけませんね。
台北で映画三昧とは、なんて羨ましい~◎
私も気になる映画ばかりです。
150元見放題の映画館に行きたいなぁ(^^♪
見続けたら、少しは中国語分かるようになるかしら?
150元見放題の林園影城@板橋のほかに、ちょっと気になる映画館が2つあります。幸福影城@三重と、浦山影城@通化街で、いずれも二番館落ちの作品を8本ずつやっています。新聞の映画広告欄(「自由時報」などだと一面全部を使った映画広告が出ています)の隅に3館まとめて広告が出ているので、ひょっとして同じ系列の映画館なのかも。幸福影城と浦山影城も見放題では、と思われますので、今度いらしたらこのうちのいずれかに行ってみて下さいね。
私の場合は、映画を見続けても、語学力は全然アップしませんねー。字幕があるから、それを読んでしまうのでダメなんだと思います。インド映画の場合は、字幕がなかったので必死で聞き取ったのがよかったのかも知れません。
映画館、一度チャレンジしてみます(笑)