西武鉄道では、池袋線・秩父線特急に投入する新型車両の形式を001系に、愛称を『Laview』にし、来年3月から運転開始することを発表した。
001系という形式名は、『いままでに見たことのない新しい車両』と『次の100年に向けた出発点である車両』であることを表現するために、100年を逆表記としたものに由来している。また、00は∞の可能性という意味も込めている。Laviewという愛称名は、『L』は贅沢(Luxury)なリビング(Living)のような空間、『a』は矢(arrow)のような速達性、『view』は大きな窓から移りゆく眺望から由来している。
前面ガラスには半径1500㎜の三次元曲面ガラスを採用、客室窓も縦1350㎜×横1580㎜の大きなものを配置、西武初の車体動揺防止装置で快適性を高める。シートは手動式稼働枕、テーブルは背面の物の他、インアームテーブルを設置する。各座席にはコンセントを設置、各車両には23インチの大型車内ビジョンを配置し、各情報を知るだけでなく前方映像も楽しめるようにする。また、『SEIBU FREE Wi-Fi』も導入する。エントランス床材には人造大理石を採用、5号車には女性専用トイレとパウダールームを設置する。また、防犯カメラをエントランス乗降口上部に設置することで安全性を高める。
今年度は2編成投入、来年度はさらに5編成を投入して、既存の10000系を置き換える予定である。
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2年前の3月にリリースされた新型特急車両がついに完成、それに伴い形式と愛称が発表された。
形式名は0を2つ重ねることに、こんな形式名は珍しいと思っていたら、JR東日本の『四季島』がE001形になっていた。JRからは公けになっていないから、あまり知られてないようだけど。001系となると車両番号は001-XYYにでもなるのだろうか。(Xは号車、YYは編成)
完成した車両は、当初のイメージ図にはなかった貫通扉が付いている。このことで、イメージ図より鉄道車両に近づいたという感じがする。また、貫通扉が付いたことで地下鉄乗入れに対応していることが明らかになり、記者会見でもそのことが明言されている。ただ対応しているといっているだけで、地下鉄に乗り入れるとは限らない。京成のAE100は貫通扉を付けながら、地下鉄に乗り入れることなく引退してしまったし。でも、地下鉄に乗り入れるようになれば、S-TRAINを001系で置き換えることができる。西武秩父~横浜まで2時間半の乗車時間だと、40000系のクロスシートは少し厳しいからな。
車体動揺防止装置(フルアクティブサスペンション)は、京成AE、東武Revaty、小田急GSEに次いでの導入、在京大手私鉄で有料専用特急を走らせている4社全てが導入することになる。この車体動揺防止装置の導入で、高麗から正丸までのカーブの続く区間での乗り心地はだいぶ良くなる。時間短縮はしないと思うけど。
窓は、車体の半分以上を占め、小学生の身長くらいの大きなもの、ひじ掛けの下まで広がっているので、秩父線内では高麗川の渓谷を見ることができる。前面展望については公式リリースなどでの掲載はないが、覆いを外した画像を見る限りだと、客室内から運転台を通して見えるようだ。レッドアローもNRAも運転台後ろが乗降口になっていたから前面の方は見えなかったけど、『Laview』は前面の眺めも良くなっている。残念なのは、小田急MSEや東武Revatyのように分割できないこと。4両2本に分割できれば、秩父鉄道の長瀞や三峰口まで乗り入れできたのだけどね。
今年度は2編成投入というリリースから、3月時点で池袋線・秩父線特急の3本に1本が『Laview』での運転になると思われる。その後も『Laview』を追加投入し、小手指の10000系7本を置き換えていく。クラシックが置き換え対象になるか、南入曽への転配になるかは気になるところだ。また、置き換えがある程度進めば、『ドーム号』として西武球場前への乗り入れもするだろう。その場合、先頭部に野球ボールのラッピングをすれば面白いかもしれない。
2020年のブルーリボン賞はこの『Laview』が受賞するだろうな。でもって、メトロ丸ノ内線の2000がローレル賞。対抗する2019年デビューの車両はあるのだろうか。
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