近畿日本鉄道では、近鉄鳥羽線、志摩線に観光列車「つどい」を投入することを発表した。2000系1編成3両を6000万円かけて改造、伊勢市方先頭車のうち、半分がスリットを介して風が通りぬけるフリースペース「風のあそびば」に。中間車は、料理をふるまったり、伊勢志摩の特産品を販売するイベントスペース及びバーカウンターに。賢島方運転台の後ろはこども運転台を設置、それ以外の部分は窓向きシートの座席スペースとなる。
「つどい」は10月から来年3月までの土日を中心に、伊勢市~賢島間で2往復運転、平日には貸切列車として運行する。
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「天空」「スカイツリートレイン」「京とれいん」と、ここ数年在来車の観光仕様改造が流行。でも、「しまかぜ」を3月に導入したばかりの近鉄が、すぐに改造車を導入したのは意外だった。10月に式年遷宮があるからな。
時期限定とはいえ、供食設備のもつ列車を2つも設定するとは。特産品の販売だけでも、他の特急と共用した方が効率いいと思うのだけど。
運用は10時半の賢島発を起点に2往復、賢島が朝一というのは宿泊客の流動に合わせたものだろうけど、だいぶ遅め。8時台に賢島を発車して、内宮に直行するパールシャトルと比較すると。これくらい遅くしないとイベントしにくいというのもあるだろうな。伊勢市1220頃というのは、当然しまかぜに合わせた時間設定、でも名古屋しまかぜからだと時間を持て余し気味。
賢島と伊勢市の間の所要時間は50分から70分とまちまち。普通が1時間近くかけて走っていることを考えると、通過駅があっても臨時スジの「つどい」はこんなものか。最速の1220発の規格ダイヤは1520発にはまらなかったか。14時台の上り志摩線って臨時名伊甲特急を含め特急3本が設定されているからな。70分で結ぶ列車は白木駅で特急に追い抜かれそうだ。
停車駅はしまかぜと同じで、志摩磯部をスルー。伊勢市は外宮の最寄駅だから、停車特急は増えるわ、「つどい」の始発駅になるわで地位が向上しているな。
こども運転台はJRでは500系新幹線という前例があるが、私鉄では初めて。「風のあそびば」は青峰トンネルなどでのトンネル風とか大丈夫なのだろうか。複線トンネルでは、わざと特急とすれ違わないようにスジを設定しているかもしれない。
特別料金は観光列車料金として300円を設定、指定席とは書いてないが座席の指定はできないと書いてない。あと座席数の80を上回った場合「つどい」のきっぷを売らないとも書いてない。南海の天空が座席指定500円でないことを考えると、多分指定ではないと思うのだけどね。
最後に気になるのは、6000万円かけて改造しながら58日しか走らせないこと。毎日、全列車が満席で走らせたとしても、観光列車料金の全売り上げは改造費の1割にも満たない。「つどい」は今年度限りなのだろうか、それとも来年度の運行のリリースは別途あるのだろうか。客が多く見込まれるGWや夏休みにも設定してほしいところ。
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